Autodesk Civil 3D でパイプ ネットワークの書き出しと読み込みを行うときのパーツ照合は、読み込みおよび書き出し設定と、パーツ マッピング XML ファイルを使用して実行されます。
このトピックは、次のセクションからなります。
AutoCAD Civil 3D 2011と Storm and Sanitary Analysis の間でパイプ ネットワーク データを転送するときの問題
このトピックでは、Autodesk Civil 3D をオートデスク解析アプリケーション(主に Autodesk Storm and Sanitary Analysis)と統合するワークフローと方法について説明します。ここでは、Autodesk Civil 3D のパイプ ネットワーク データを Storm and Sanitary Analysis に読み込み、再度 Autodesk Civil 3D に読み戻す場合について重点的に説明します。この情報の一部は、Hydraflow Storm Sewers との統合にもあてはまります。
Autodesk Storm and Sanitary Analysis を使用すると、さまざまな水文学および水理学計算方法を使用した雨水ネットワークのモデリングを行うことできます。また、汚水渠ネットワークのモデリングにも使用できます。このトピックでは、Autodesk Civil 3D との統合を強化するこの製品の機能について説明します。
雨水解析はさまざまな方法で実行できます。次のワークフローでは、設計を最適に行うために各製品の強力な機能を使用します。
パイプおよび構造物の要素は、Storm and Sanitary Analysis ではなく Autodesk Civil 3D で作成します。これにより、Storm and Sanitary Analysis では行うことができない方法で他のモデル要素を利用することができます。ただし、正確な水文学プロパティおよび水理プロパティは、Storm and Sanitary Analysis での方が適切に入力されます。
このトピックのワークフローは、次のプロセスを要約したものです。
このプロセスにより、複数の設計を繰り返し行う際に、それぞれの製品を最大限に利用して書き出しと読み込みを実行できます。アプリケーション間でデータを移動するプロセスの途中で、データが失われるのは望ましくありません。このトピックでは、データを書き出し、また読み込む間にパイプ データの定義が失われないようにするために使用できる設定と機能について説明します。
パイプ ネットワーク データの転送を簡略化するコマンド[Storm and Sanitary Analysis で編集]が、Autodesk Civil 3D に追加されました。
このコマンドは、リボンの[解析]タブの[設計]パネルにあります。また、[パイプ ネットワーク]コンテキスト リボンにもあります。
[Storm and Sanitary Analysis で編集]では、パイプ ネットワークを選択するようプロンプトが表示され、その後、コマンドを割り込みで実行して、データと現在の図面ファイルを Storm and Sanitary Analysis に書き出します。このコマンドは、データ転送ファイルおよび[パーツ照合の既定]書き出し設定を使用します。
このコマンドは、データを転送するために、一時的な Hydraflow Storm Sewers STM ファイルを作成します。
Autodesk Civil 3D にデータを戻すには、Storm and Sanitary Analysis で[ファイル] [書き出し] [Hydraflow Storm Sewers ファイル]コマンドを実行します。その結果、このファイルを Autodesk Civil 3D に読み込むことができます。このプロセスを実行すると、既存のパイプ ネットワークを Storm and Sanitary Analysis のデータで更新できます。
Autodesk Civil 3D では、下記の「パーツ照合をコントロールするための Autodesk Civil 3D の設定」で説明するように、パーツの照合時に[Storm Sewers のマイグレーションの既定]と、パーツ ID とパーツ照合の読み込み設定のどちらかが使用されます。
Autodesk Civil 3D のパイプ ネットワーク構造物が拡張され、[取り入れ口の位置]プロパティが追加されました。新しい[取り入れ口の位置]プロパティは、[構造物プロパティ]ダイアログ ボックスの[パーツ プロパティ]タブの[水理プロパティ]領域にあります。
このプロパティの値は、[凹型上]、[勾配上]、または[<なし>]です。
このプロパティは、Storm and Sanitary Analysis と Storm Sewers で使用するために、Autodesk Civil 3D から STM ファイルに書き出されます。
2 つの新しい設定が追加され、Storm Sewers(STM)ファイルからの読み込み時に Autodesk Civil 3D でさらにコントロールできるようになりました。これらの設定は、[フィーチャ設定を編集 - パイプ ネットワーク]ダイアログ ボックスの[Storm Sewers のマイグレーションの既定]にあります。
この新しい[パーツ ファミリのスワップを許可]設定により、Storm Sewers (STM)ファイルを読み込むときのパーツ ファミリのスワップの動作をコントロールできます。この設定の既定は、AutoCAD Civil 3D 2011 以前のバージョンの動作と一致するようにする[はい]です。
旧バージョンの Autodesk Civil 3D では、この動作をオフにすることができなかったため、パーツ ファミリはパーツ照合に基づいて自動的にスワップされました。
この設定を[いいえ]に設定すると、Autodesk Civil 3D は寸法プロパティのみを使用して、同じパーツ ファミリ内でパーツ サイズをスワップします。
パーツ ファミリのスワップの設定を[はい]にすると、パイプ ネットワーク内の一部のパーツが別のパーツ ファミリに変更され、以前に割り当てたオプション プロパティとラベルが除去されます。これは、STM ファイル内のパイプ タイプと対応付けられた[パーツ照合の既定]の組み合わせが、現在 Autodesk Civil 3D 図面で使用されているものとは異なるパーツ ファミリに一致するときに起こります。
たとえば、複数の円形パイプが STM ファイルから、コンクリートと PVC の円形パイプが混在する Autodesk Civil 3D パイプ ネットワークに読み込まれる場合に起こります。[パーツ照合の既定]では、円形パイプに対して 1 つのパーツ ファミリのみを割り当てることができるため、円形パイプがコンクリート パーツ ファミリに一致すると、ネットワーク内のすべての PVC パイプがコンクリートにスワップされます。
既定の設定である[はい]では、読み込まれる STM ファイル内のパーツ ファミリが Autodesk Civil 3D 図面内のパーツ ファミリと異なる場合、個々のパーツのパーツ ファミリをスワップすることで、(前の例で説明したように)旧バージョンの Autodesk Civil 3D の動作が維持されます。
設定を[いいえ]に変更すると、STM ファイルの読み込み中、すべてのパーツ ファミリのスワップは防止されます。ただし、パーツ サイズは、読み込まれた寸法値に基づいて、ファミリ内で変更される場合があります。
新しい[パーツ ファミリに対して読み込まれたパーツ ID を使用]では、パーツ ファミリのマッピングは STM ファイル内のパーツ ID に基づいてコントロールされます。この設定の既定は、Autodesk Civil 3D の旧バージョンの動作と一致するようにする[いいえ]です。
[パーツ ファミリのスワップを許可] (前述)を[はい]に設定している場合、[パーツ ファミリに対して読み込まれたパーツ ID を使用]の設定は、読み込まれるパーツごとに、STM ファイル内のパーツ ID に基づいてパーツ ファミリにマッピングするかどうかを Autodesk Civil 3D に指示します。[パーツ ファミリのスワップを許可]を[いいえ]に設定している場合、[パーツ ファミリに対して読み込まれたパーツ ID を使用]の設定は影響しません。
[パーツ ファミリに対して読み込まれたパーツ ID を使用]は、次のように動作します。
Autodesk Civil 3D から Storm and Sanitary Analysis へ、および Storm and Sanitary Analysis から Autodesk Civil 3D へのデータ転送中に、次の 2 つのファイルが使用されます。
STM ファイルはプロジェクト固有のファイルで、モデル内のパイプ ネットワークのすべてのノードとリンクが含まれます。STM ファイルには、プロジェクト内のパーツの各インスタンスに固有の情報(たとえば、標高、直径、モデル内のパーツの位置に固有のデータ)が含まれます。
一時的な STM ファイルは、[Storm and Sanitary Analysis で編集] (または[Storm Sewers で編集])コマンドで透過的に作成されます。つまり、[STM に書き出し]コマンドを使用して、この STM ファイルを定義済みの場所に保存することができます。
パーツ照合 XML ファイルは、Storm and Sanitary Analysis が STM ファイル内の Autodesk Civil 3D パーツを(パーツ ID を使用して) Storm and Sanitary Analysis 要素(ます構造物、集排水口、運搬リンク、ストレージ、水路、オリフィス、堰など)にマッピングする際に使用されます。XML パーツ マッピング ファイルは、すべてのプロジェクトでグローバルに使用されるため、特定の分類されたパーツを定義するデータのみが含まれています。同じパーツの別のインスタンスでは異なる場合があるデータ(たとえば[取り入れ口の位置]、道路と側溝の勾配)は含まれません。
AutoCAD Civil 3D 2011 とそれ以前のバージョンでは、Hydraflow Storm Sewers のパーツ タイプのみが STM ファイルに書き出されていました。このようなパーツ タイプは、3 つの Line Type(パイプのシェイプ)と 9 つの Junction Type(構造物用)で、これらは AutoCAD Civil 3D の[フィーチャ設定を編集 - パイプ ネットワーク]ダイアログ ボックスの[Storm Sewers のマイグレーションの既定]、[パーツ照合の既定]から設定できます。
Autodesk Civil 3D が変更され、パーツおよび構造物ごとにパーツ ファミリのパーツ ID とパーツの注釈を STM ファイルに書き出せるようになりました。これにより、以前は少数の Hydraflow Storm Sewers パーツしか使用できませんでしたが、解析用により多くのパーツを照合できるようになりました。
Autodesk Civil 3D は、次のようにしてパイプおよび構造物ごとにパーツ ID と注釈を STM ファイルに書き出します。
新しいフィールドの使用例を次に示します。新しいデータは太字で示しています。
パイプ:
"Line Type = ","Cir"
"Line Part ID = ","30921980-2D9B-493A-88C5-6D10AEA8B835"
"Line Part Description = ","AeccCircularConcretePipe_Imperial"
構造物:
"Junction Type = ",4
"Junction Part ID = ","112AAC17-CBCB-4B43-838A-2B38C17B3ABC"
"Junction Part Description = ","AeccStructTwoTierRectBase_Imperial"
プロジェクト ファイルからインスタンス固有のデータが、Storm Sewers STM ファイルに書き出されます。次の一覧は、パーツと要素を定義するために Autodesk Civil 3D と Storm and Sanitary Analysis で使用される STM のフィールドを示しています。
パイプ/ライン/リンクの場合:
構造物/ます構造物/ノードの場合:
上記の Line Type と Junction Type の値は、[パーツ照合の既定]の設定に基づいて Autodesk Civil 3D との間での読み込み、書き出しに使用されます。
[パーツ照合の既定]の設定は、[フィーチャ設定を編集 - パイプ ネットワーク]の[Storm Sewers のマイグレーションの既定]領域にあります。
ほとんどの場合、[書き出し]照合設定が[読み込み]照合設定と同等であるときに、最適な結果が得られるということに気付くでしょう。同等でない場合、読み込み時に別のパーツ ファミリで置き換えられます。
次に示すように、[書き出し]タブでは、現在のパーツ カタログにある Autodesk Civil 3D の各パーツ タイプと合わせるパーツ タイプを[Storm Sewers のパーツ タイプ] (右側)の使用可能なパーツ タイプから選択することができます。表示されている Autodesk Civil 3D のパーツ タイプは、パーツ カタログに対する変更に基づいて更新されます。
[読み込み]タブでは、Storm Sewers の使用可能なパーツ タイプそれぞれに使用する Autodesk Civil 3D のパーツ タイプ(右側)を選択できます。[Storm Sewers のパーツ タイプ]リストは固定です。このマッピングは、書き出しマッピングと同じにして、パーツ ファミリが変更されないようにする必要があります。
Storm and Sanitary Analysis のほとんどの新しい構造物は、STM ファイルでは 4 フィート x 4 フィートの長方形シェイプ構造として書き出され、元々円形構造物として読み込まれていた同じパーツ タイプとは一致しない場合があります([パーツ ファミリに対して読み込まれたパーツ ID を使用]が[いいえ]に設定されている場合)。これに対処する方法の 1 つは、設定が Storm Sewers パーツ タイプと Autodesk Civil 3D パーツ タイプとの 1 対 1 のマッピングは不可となっていても、長方形の Storm Sewers パーツと円形の Storm Sewers パーツを同じ Autodesk Civil 3D パーツ タイプにマッピングすることです。
STM のパーツ タイプと Storm and Sanitary Analysis のパーツ タイプとの照合はハードコードされます。次の表に、Storm and Sanitary Analysis による値の使用法を示します。左から右に、STM パーツ タイプ、STM パーツ タイプが Storm and Sanitary Analysis に読み込まれる方法、STM パーツ タイプが STM ファイルに書き戻される方法を示しています。
Autodesk Civil 3D から書き出される STM パーツ タイプ | 対応する Storm and Sanitary Analysis パーツ タイプ | Autodesk Civil 3D に読み込まれる STM パーツ タイプ |
構造物
最初と最後の列の括弧内の数値は、STM ファイル内の数値を表します。 |
||
マンホール (0) | ます構造物 | マンホール (0) |
組み合わせ集排水口 (3) | 集排水口 - FHWA 組み合わせ集排水口 | 組み合わせ集排水口 (3) |
縁石集排水口 (1) | 集排水口 - FHWA 縁石集排水口 | 縁石集排水口 (1) |
グレーチング集排水口 (2) | 集排水口 - FHWA グレーチング(矩形) | グレーチング集排水口 (2) |
ドロップ グレーチング (8) | 集排水口 - 中央分離帯排水溝の集排水口 | ドロップ グレーチング (8) |
ドロップ縁石 (7) | 集排水口 - FHWA 縁石集排水口 | ドロップ縁石 (7) |
汎用 (4) | 最大カットオフ集排水口 | 汎用 (4) |
集排水口 (5) | ます構造物(またはランの終端場合は吐き口) | マンホール (0) |
構造物なし (6) | ます構造物 | マンホール (0) |
吐き口 | 吐き口 | 吐き口 |
なし | 集排水口 - FHWA グレーチング(円形) | グレーチング集排水口 (2) |
なし | ストレージ ノード | マンホール (0) |
なし | 排水路 | マンホール (0) |
パイプ | ||
円形パイプ("Cir") | 運搬リンク - 円形パイプ | 円形パイプ("Cir") |
ボックス カルバート("Box") | 運搬リンク - 長方形パイプ | ボックス カルバート("Box") |
楕円管 ("Ell") | 運搬リンク - 楕円管 | 楕円管 ("Ell") |
パーツ マッピングを詳細にコントロールする必要がある場合は、XML パーツ マッピング ファイルを設定することができます。
XML パーツ マッピング ファイルを使用すると、パーツ マッピングが STM ファイルに含まれるパーツ ID を使用して行われます。XML パーツ マッピング ファイルによって、Autodesk Civil 3D のパーツと Storm and Sanitary Analysis のパーツ間にパーツ ID に基づいた固有のマッピングが作成されるので、固有の照合が行えます。
XML パーツ マッピング ファイルは編集可能で、熟練ユーザが Autodesk Civil 3D のパーツを Storm and Sanitary Analysis 固有のパーツ設定にマッピングするのに使用します。XML パーツ マッピング ファイルは、さまざまな要素タイプごとにフォーマットが異なります。
既定の XML パーツ マッピング ファイルは、次のフォルダにインストールされます。
C:¥ProgramData¥Autodesk¥SSA <バージョン>¥Support¥SSA_Mapping_Definition_Civil.XML
この既定ファイルは空のプレースホルダー ファイルであるため、ユーザがこの機能を知らなくても、前のバージョンの動作が保持されます。XML パーツ マッピング機能を使用するには、有効なパーツ マッピング ファイルを設定します。有効なファイルのサンプルは次の場所にありますが、それぞれの組織の標準を満たすようにカスタマイズする必要があります。
C:¥Program Files(x86)¥Autodesk¥SSA <バージョン>¥Samples¥Part Matching
Storm and Sanitary Analysis に含まれているサンプル ファイルには、Autodesk Civil 3D に既定で含まれている各パーツ ファミリのエントリがあります。
XML 形式の詳細は、次のフォルダにある SSA_Mapping_Definition スキーマ ファイルと記述ファイルを参照してください。
C:¥Program Files(x86)¥Autodesk¥SSA <バージョン>¥Samples¥Part Matching
スキーマ ファイルを記述するドキュメントの名前は、SSA_Mapping_Definition.docx です。
XML パーツ マッピング ファイルは、次の 2 つのセクションで構成されています。
XML ファイルの Autodesk Civil 3D Matched Part 部分は、開始タグ <MatchedPart> と終了タグ </MatchedPart> で囲まれています。Autodesk Civil 3D の各パーツまたは複数のパーツごとに、Autodesk Civil 3D のパーツ ID (パーツ ファミリ GUID)と注釈が、一致したパーツ構造内にあります。
<ClassMapping>要素内の各照合されたパーツには、一致する 1 つの SSA パーツ要素がある必要があります。
XML パーツ マッピング ファイルの例を次に示します。これは、Autodesk Civil 3D のカスタム パーツ ファミリ名 "InltCurb1" を、Storm and Sanitary Analysis 内の FDOT Curb Inlet Type 1 にマッピングした例です。
<ClassMapping> <MatchedPart> <Civil3DPart GUID = "260FBCAD-7BFC-4DC4-AD9C-84D552C799F5" Desc = "InltCurb1"/> </MatchedPart> <SSAPart Element = "Inlet"> <Inlet Manufacturer = "FDOT" PartNumber = "Curb Inlet - Type 1"/> </SSAPart> </ClassMapping>
一致する SSA パーツは、必要に応じて固有または汎用にすることができます。固定の Storm and Sanitary Analysis パーツがニーズに合わない場合、値が "True" の[カスタム]属性を使用することにより、ハードコードされた値の一部を変更して、Storm and Sanitary Analysis 内の固有の設定をコントロールできます。
書き込みプロセス
書き出しプロセス
Autodesk Civil 3D によって STM ファイルからデータが読み込まれるとき、パーツ照合動作はパーツ照合をコントロールするための Autodesk Civil 3D の設定に基づきます。
XML パーツ マッピング ファイルは、メモ帳または XML エディタで編集できます。ClassMappings タグの内容のみを編集します。個々のマッピングは、それぞれ 1 対の ClassMapping タグ内に含まれています(次の例を参照)。
スキーマでは、マッピングされるパーツごとに、Autodesk Civil 3D のパーツの属性と、これに続く Storm and Sanitary Analysis のパーツの属性が必要です。
Autodesk Civil 3D のパーツでは GUID (パーツ ID)と、これに続く注釈が必要です(注釈は、ファイルを読み取りやすくするために使用されますが、実際には照合では使用されません)。
次の例は、サブフォルダ ...¥US Imperial Structures¥Junction Structures with Frames¥ にあるファイル AeccStructConcentricCylinder_Imperial.xml 内のインペリアル 円柱構造物 のパーツ ID(太字部分)を示しています。
<ColumnConst desc="Part ID" dataType="string" unit="" name="PrtID" id="CC5" visible="0" context="Catalog_PartID"index="0">CFDB68E2-8070-4463-8BA0-F44037BAF991</ColumnConst>
Storm and Sanitary Analysis のパーツは、要素タイプを必要とし、必要に応じてその後に属性が必要です。属性は、照合される要素によって異なります。Autodesk Civil 3D のパイプ ファミリは Storm and Sanitary Analysis のリンク要素に一致させ、Autodesk Civil 3D の構造物ファミリは Storm and Sanitary Analysis のノード要素に一致させてください。
Storm and Sanitary Analysis のノード要素 | Storm and Sanitary Analysis のリンク要素 |
ます構造物 |
運搬リンク |
集排水口 |
ポンプ |
ストレージ |
オリフィス |
吐き口 |
堰 |
排水路 |
流出構造物 |
次の例は、別のタイプの Storm and Sanitary Analysis パーツに一致させた Autodesk Civil 3D パーツを示しています。太字の項目は属性で、編集して適切に一致させる必要があります。赤の項目は、スキーマのタグ名で、おそらく同じ要素タイプに対して変更する必要はありません。
この形式は、集排水口と運搬リンクを除く、他のほとんどの要素にも使用できます。たとえば、「ます構造物」を「ストレージ」、「吐き口」、「排水路」のような希望の要素タイプに置き換えることができます。
ます構造物(またはその他のノード)
組み合わせ集排水口
縁石集排水口
グレーチング集排水口
最大キャプチャ カットオフ
中央分離帯排水溝の集排水口
運搬リンク: パイプ
運搬リンク タイプには、パイプ、開水路、カルバート、直接流があります。
シェイプは、選択したタイプによって変わります(Storm and Sanitary Analysis でタイプごとに利用可能なシェイプを参照)。
運搬リンク: カルバート(カルバート タイプと入り口の属性を持つ)
Storm and Sanitary Analysis 内の集排水口要素は、さらに分類された固有のパーツにマッピングするのに使用できる追加の「寸法」属性があるため、特殊なケースです。詳細は、上述の SSA_Mapping_Definition.docx ファイルに記載されています。マッピングする Storm and Sanitary Analysis 内の固有のパーツに対して適切な属性を使用してください。
例: (この例は、カスタム属性を使用して、カスタム FDOT 円形グレーチングにマッピングします)
吐き口は、対応付けられるパーツ ID がないためソリューションでは扱えません。STM ファイルでは、最後の最下流ノードが吐き口で、吐き口には STM ファイル内にプロパティがありません。吐き口ノードは STM ファイルで JunctionType または GUID を割り当てることはできません。これらは、Storm and Sanitary Analysis の吐き口として単純に読み込まれるため、Storm and Sanitary Analysis の問題ではありません。ただし、データを Autodesk Civil 3D に読み込み戻すとき、吐き口は、[パーツ照合の既定]フィーチャ設定の[読み込み]タブで 「集排水口」に割り当てられたパーツ ファミリを使用します。
このセクションでは、パーツ マッピング システムとその設定を説明するために、簡単な例を使用しています。
次のシナリオは、タイプの異なる 2 つのパイプを図面に作成することから始まります。次に、作成したパイプを STM ファイルに書き出し、そのファイルのプロパティを確認します。
つまり、両方のパイプ タイプが、[円形パイプ]タイプに書き出されます。
つまり、既定では、コンクリートではない円形パイプ([コルゲート HDPE パイプ]など)は、読み込時にコンクリートに切り替えられます。この後の例では、読み込み時にパイプ タイプが維持されるように XML パーツ マッピング ファイルを設定する方法を示しています。
"Line Type = ","Cir"
"Line Part ID = ","30921980-2D9B-493A-88C5-6D10AEA8B835"
"Line Part Description = ","AeccCircularConcretePipe_Imperial"
"Line Type = ","Cir"
"Line Part ID = ","864CAB49-5CD4-47E7-978B-A0E9D6B8107C"
"Line Part Description = ","AeccCircularCorrugatedHDPEPipe_Imperial"
上記の Line Type、Cir は、既定では運搬リンク - 円形パイプにマップされます。
次のシナリオは、この前の手順の続きです。STM ファイルが作成してあり、マッピングを指定していない既定の XML パーツ マッピング ファイルがあることが前提となっています。
"Line Type = ","Cir"
"Line Part ID = ","30921980-2D9B-493A-88C5-6D10AEA8B835"
"Line Part Description = ","AeccCircularConcretePipe_Imperial"
"Line Type = ","Cir"
"Line Part ID = ","864CAB49-5CD4-47E7-978B-A0E9D6B8107C"
"Line Part Description = ","AeccCircularCorrugatedHDPEPipe_Imperial"
この問題を回避するために、次に説明するように、XML パーツ マッピング ファイル内で特定のマッピングを設定することができます。
次のシナリオは、この前の手順の続きで、STM ファイルが作成されていることが前提となっています。
<ClassMapping> <MatchedPart> <Civil3DPart GUID="30921980-2D9B-493A-88C5-6D10AEA8B835" Desc="AeccCircularConcretePipe_Imperial"/> </MatchedPart> <SSAPart Element="ConveyanceLink"> <ConveyanceLink Type="Pipe"> <Pipe Shape="Circular"/> </SSAPart> </ClassMapping>
<ClassMapping> <MatchedPart> <Civil3DPart GUID="864CAB49-5CD4-47E7-978B-A0E9D6B8107C" Desc="AeccCircularCorrugatedHDPEPipe_Imperial"/> </MatchedPart> <SSAPart Element="ConveyanceLink"> <ConveyanceLink Type="Pipe"> <Pipe Shape="Circular"/> </SSAPart> </ClassMapping>
今回は、XML パーツ マッピングファイルでマッピングを設定しているので、パイプは元の定義に正しく復元されています。
これは、Autodesk Civil 3D と Autodesk Storm and Sanitary Analysis の間でデータを移動する際に、XML パーツ マッピング ファイルを使用してデータの整合性を維持する方法の一例でしかありません。この例では、Storm and Sanitary Analysis で両方のパイプを円形パイプに設定していますが、XML パーツ マッピング ファイル内の SSA 要素設定を変更することによって、Storm and Sanitary Analysis への読み込み時にパーツの名前をコントロールすることもできます。