OpenColorIO カラー スペース割り当てルールは、ファイル名またはパスの文字列パターンに基づいて、入力イメージ ファイルに初期カラー スペースを自動的に割り当てます。通常使用するカラー スペースやファイル命名規則に一致するようにルールを編集できます。イメージ ベース テクスチャは、シェーディング計算のために、割り当てられた入力スペースからレンダリング スペースに変換されます。シーンでテクスチャとして使用するイメージを指定するときに、自動的に割り当てられたカラー スペースが正しくない場合は、そのカラー スペースをいつでも手動で設定できます。
ルールの名前は、識別のためにのみ使用されます。名前は、[ビットマップ イメージ ファイルの選択](Select Bitmap Image File)ダイアログ ボックスおよびその他の場所に表示され、カラー スペースを自動的に割り当てる責任があるルールを示します。名前は一意でなければなりません。
ルールが変更されるたびに、カラー スペースが[自動](Automatic)に設定されている既存のテクスチャが、必要に応じて再割り当てされます。カラー スペースが手動で設定されたテクスチャは変更されません。
基本的なルールを編集するには、glob 構文を使用して、[パターン](Pattern)列と[拡張子](Extension)列に一致する文字列を入力します。拡張子のみを考慮するルールが必要な場合は[パターン](Pattern)を * に設定し、ファイルのパスと名前のみを考慮するルールが必要な場合は[拡張子](Extension)を * に設定します。
次の表は、文字列の一致に使用される glob 構文をまとめたものです。
文字列 | パターン | 例 |
---|---|---|
? | 任意の 1 文字。 | ?pecular は specular および Specular に一致し、Xpecular とその他数多くにも一致します。 |
* | 任意のゼロ文字以上の複数の文字列。 | *diffuse はパスの最後の diffuse に一致します。
diffuse* はパスの最初の diffuse に一致します。 *diffuse* はパスの中の任意の場所にある diffuse に一致します。 ヒント: すべてのパターンの先頭にアスタリスクを配置すると、任意のフォルダ内のイメージ ファイルが一致するようになります。
|
[chars] | 指定された任意の文字のいずれか。 | *[nN]ormal* はパスの中の任意の場所にある normal または Normal に一致します。 |
[char1-char2] | 範囲内の任意の文字。 | *[0-9] は末尾が数字の任意のパスに一致します。 |
[!chars_or_range] | 指定された文字以外の任意の文字。 | *[!0-9] は末尾が数字以外の任意のパスに一致します。 |
/ | 次の文字をエスケープします。つまり、次の文字をパターン一致構文の一部として扱わず、文字通りに扱います。 | */[*/]* はパスの中の任意の場所にある角カッコのペアに一致します。 |
1 つのシーンからルールを書き出して他のシーンに読み込むことにより、シーン間でルールを共有することができます。複数のシーンで同じ設定を使用する必要があります。または、少なくとも自動的に割り当てられたカラー スペースは、シーンで使用されるすべての設定内で、同じ名前で存在している必要があります。読み込まれたルールが現在の設定で定義されていないカラー スペースを参照している場合、自動的に割り当てられたスペースは既定のスペースに設定され、[レンダリング メッセージ ウィンドウ](Render Message Window)の[カラー管理](Color Management)タブにメッセージが表示されます。
これらの手順の代わりに、すべてのカラー管理設定を行い、[システムの既定値として保存](Save As System Defaults)をクリックすることもできます。この方法では、ルールを含むすべての設定が新しいシーンで使用されます。後で、ルールとその他のすべての設定を既存のシーンに読み込むには、シーンを開いて[システムの既定値をロード](Load System Defaults)をクリックします。
新しいファイルを、ルールを転送するためのコンテナとしてではなく、独自の設定として使用する場合は、外部で定義されたカラー変換のファイルが同じ相対的な場所に格納されるように、現在の設定と同じフォルダに保存する必要があります。変換はファイルに埋め込まれるため、3ds Max の組み込みの設定を使用している場合は、この条件は必須ではありません。
読み込まれたルールが現在の設定で定義されていないカラー スペースを参照している場合、自動的に割り当てられたスペースは既定のスペースに設定され、[レンダリング メッセージ ウィンドウ](Render Message Window)の[カラー管理](Color Management)タブにメッセージが表示されます。