パーツ解析の概要

[解析]コマンドを使用して、パーツを検査して、製造する前にジオメトリの品質を検証することができます。

モデルに対して複数のタイプの解析を実行することができ、解析対象として、面、キルト、またはパーツ ソリッド ボディ全体を選択できます。Autodesk Inventor では、結果は作成された順序でブラウザの Analysis フォルダに保存されます(最新の解析がフォルダのリスト末尾に格納されます)。グラフィックス ウィンドウに一度に表示できる解析は 1 つだけです。複数の解析がある場合は、ブラウザを使用して、選択した解析の表示設定をコントロールすることができます。

解析は、パーツ環境やコンストラクション環境でも生成することができます。ただし、コンストラクション環境で作成された解析は一時的なものであり、保存することはできず、ブラウザに表示されません。このため、[解析]ダイアログ ボックスを閉じると削除されます。その他に、コンストラクション環境で実行された解析には 3 つの主な違いがあります。
ヒント: アセンブリ ファイルのパーツを解析するには、アセンブリのパーツをダブルクリックして、パーツ環境にアクセスします。

ゼブラ解析の概要

ゼブラ解析は平滑性解析とも呼ばれ、モデルに平行線を投影してサーフェスの連続性を調べます。光源がサーフェスにどのように反射するのかが示され、表面品質を向上させる必要がある領域を識別できます。

曲率は、2 つの曲線またはサーフェスの間の滑らかさを数学的に示したものです。方向が変化するレートを曲率と呼びます。曲線の滑らかさは通常、文字「G」に番号を付けて指定します。

G0 (点)の連続性は、端点の接触を意味します。2 つのエッジ間またはサーフェス間での遷移は顕著です。これには、急激な遷移と緩やかな遷移があります。次の図は、2 つの面間の G0 交差のゼブラ解析を示しています。これらの面は交わりますが、ストライプは整列しません。
G1 (正接)の連続性は、曲線間のスムーズな遷移となります。2 つの曲線またはサーフェスは、 接合部において同じ方向を辿るように見えますが、曲率の変化(速度)は顕著です。次の図は、2 つの面間の G1 交差のゼブラ解析を示しています。2 つの面の間には接線フィレットが存在します。ストライプ エッジが整列していますが、鋭角を含んでいます。
G2 (正接)の連続性は、曲線間の極めてスムーズな遷移となります。2 つの曲線は端点でマッチングし、接していて、接合部における「速度」(曲率)が同です。次の図は、2 つの面間の G2 交差のゼブラ解析を示しています。2 つの面の間にはスムーズなフィレット(G2)が存在します。ストライプ エッジが整列していて、面間にスムーズな遷移が存在します。

勾配解析の概要

勾配解析は、モデルのパーツと金型の間に適切な勾配があるかどうか(抜き方向に基づいて)、およびモデルを鋳造によって製造できるかどうかを評価します。スペクトルは、指定された範囲内での勾配角度の変化を示し、勾配が不十分な面と相関をとります。抜き方向を変更すると、異なる結果が示されます。

断面解析の概要

断面解析からは、ソリッド パーツ内部の 1 つまたは複数の断面に関する、基本(シンプル)情報または詳細(高度)情報が得られます。また、断面解析は、パーツが最低限および最大限の肉厚に準拠しているかどうかを解析します。

[シンプル]解析タイプでは、単一の断面におけるパーツの断面図が生成されます。[詳細]タイプでは、モデルの複数の断面領域に関するより詳細な情報のテーブルが、対応する断面グラフィックスとともに示されます。

曲率解析の概要

曲率解析は、モデルの面、サーフェス、スケッチ曲線、およびエッジの曲率と全体の滑らかさを表示します。解析によって表示されるコーム プロットは、曲線から外側に放射する接続されたスパインで、曲率を表します。曲線の相対的な長さは、スパインの起点における曲線の曲率に等しくなります。長いスパインは曲率が大きい部分、短いスパインは曲率が小さい部分を表します。

サーフェス解析の概要

サーフェス解析は、カラー グラデーションを使用してサーフェス曲率を表示します。グラデーション表示により、使用可能な 3 つのサーフェス解析タイプ(ガウス、平均曲率、最大曲率)のいずれかを使用して、サーフェス曲率が視覚的に示されます。