VRED 2022.1
VRED のこのリリースの新機能と改善点について説明します。技術的な詳細やバグ修正に関する情報は、「2022.1 リリース ノート」を、Autodesk VRED 製品を確実に、かつ最大限に活用するには、「Autodesk VRED 製品の動作環境」を参照してください。
2022.1 の新機能
詳細については、以下のカードをクリックしてください。
ビデオ キャプション: 新しい VRED 2022.1 バージョンで、いくつかの新機能と拡張機能が追加されました。次に、これらの機能を示します。
- GPU レイトレーシングで Cryptomatte がサポートされるようになって、イメージ作成ワークフローと合成ワークフローが大幅に改善され、速度が向上しました。
- VR で場所モードを使用しているときに、同時にテレポートできるようになりました。これにより、通常は物理的な移動領域の外側にあるオブジェクトを自由に配置できます。
- また、新しい HP Reverb 2 と新しい HTC Vive Pro 2 もサポートされるようになりました。これらのすばらしい新規ヘッドセットの詳細については、HP と Vive の Web サイトを参照してください。
- また、UV エディタにもいくつかの改善が施されました。トライプラナーベースの投影方法を生成するときに、小さな島が多数生成されることがあります。そのため、[島の数を減らす]という新しい計算オプションが実装されました。このオプションを使用すると、UV レイアウトの島の数が減り、テクスチャリング品質が向上します。このオプションは、トライプラナーベースの UV セットを作成するときに、[ライトとシャドウをベイク処理]ダイアログ ボックスで自動的に有効になります。
- OpenGL で、光源がシャドウ マテリアルを照らすこともできるようになりました。シャドウ マテリアルの[拡散のみ]オプションを有効にし、ライト エディタの[シャドウ マテリアルのイルミネーションを行う]も有効にします。これにより、レイトレーシングで使用するような、よりリアルな外観をすぐに得ることができます。
- リアルタイム シーンで品質と柔軟性を向上させるために、個別のイルミネーション テクスチャ チャネルをベイク処理する新しいオプションも追加されました。これを使用して、車内の周囲光を環境とは別にベイク処理することができます。これで、このシーンのように、ベイク処理とは関係なく環境を切り替えられるようになりました。必要な作業は、ベイク処理ツールで[個別イルミネーション]を有効にして、個別に計算するライトと、個別の計算に追加するイルミネーション マテリアルも定義することだけです。これで、別のイルミネーション チャネルを作成して、計算済みのイルミネーションを可視化するときに確認できるようになりました。また、新しい[ベイク処理のレンダリング オプション]を使用して、表示するチャネルをコントロールすることも可能になりました。これだけではありません。個別のイルミネーションに強度コントロールを追加して、ベイク処理された個別ライトの強度をコントロールしたり、必要に応じてカラーを変更することもできます。また、Python スクリプトを使用してこのオプションをコントロールすることや、ライトをフェードすることもできます。これにより、個別のイルミネーション チャネルをオンにした場合に、トランジションが非常にスムーズになります。インストールに付属しているサンプルも参照してください。
以上でビデオを終わります。
2022.1 のその他の拡張機能
2022.1 で改善された点は次のとおりです。
MR
- テレポート: VR で配置ツールを使用している場合にテレポートを使用できるようになりました。
- OpenVR SDK: OpenVR SDK を介した Oculus のサポートを追加し、Oculus の標準 SDK のサポートを廃止しました。つまり、シグナル
thumbRestTouched
、thumbRestUntouched
、thumbRestIsTouched
、および vrOculusTouchController
Python クラスの関数 isThumbRestTouched
はサポートされなくなりました。
基本設定
- モーション係数を適応: ナビゲータの基本設定に、モーション係数を自動調整する[モーション係数を適応]オプションを追加しました。既定では、このオプションはオフになっています。
レンダリング
- シャドウ マテリアルを照らす光源に対する OpenGL のサポートを追加しました。OpenGL でライトがシャドウ マテリアルを照らすことができるようになりました。これを実現するには、ライト エディタの[プロパティ]セクションで、ライトの[シャドウ マテリアルのイルミネーションを行う]を有効にします。マテリアル エディタの[反射]セクションで、シャドウ マテリアルを選択した状態で[反射モード]を[拡散のみ]または[拡散+光沢]に設定します。
スクリプト
- 「'PySide2' has no attribute 'QTCharts'」エラー -
from PySide2 import *
を使用する際の問題が修正されたため、'PySide2' has no attribute 'QTCharts'
というエラー メッセージは表示されなくなりました。
- Python API v2 Update: VRED Python API v2 のドキュメントに、関数呼び出しとキーワード引数(
vrSessionService.join
など)に関する情報を追加しました。
- sendToWebEngine:
sendToWebEngine
のドキュメントを改訂し、データ パラメータへのアクセス方法と処理内容に関する説明を追加しました。また、サンプル ファイルも追加しました。「Web エンジンのカスタム JavaScript イベント」を参照してください。