パーツが必要であるものの、複雑すぎるために、シミュレーションでは代わりの単純な形状で十分という場合が多くあります。また、再帰的なパーツやボディまたはコンポーネントのグループを単一のパーツに単純化できる場合もあります。
パーツが複雑な場合、[フィーチャを削除]コマンドを使用することもできますが、パーツを適切に修復するために計算時間が必要になります。[プリミティブに置換]を使用すると、単純な形状をすばやく配置して、不要なパーツを削除(省略)し、必要な計算時間をすべてなくすことができます。
また、パーツのグループを単一の単純な形状にすべて置き換えることができる場合にも、[プリミティブに置換]が役に立ちます。[プリミティブに置換]で作成される最初の形状は、選択されたすべてのボディまたはコンポーネントを囲む単純なバウンディング ボリュームです。
たとえば、LED ヘッドライトには、LED を構成する多数の小さいコンポーネントが含まれている場合があります。熱解析を実行するには、すべての LED を単一ボディに置き換え、単一ボディに適用される全体的な熱荷重を使用します。LED ごとの熱を調べる場合は、より正確な熱プロファイルが必要になることがあります。各 LED をプリミティブにすることで、要素数を抑えたまま、より適切に発熱が分配されます。システム レベルの熱プロファイルを大まかに把握する場合は、LED の複雑なジオメトリは必要ありません。解析を準備する際に、こうした便利な方法を活用して時間を節約することができます。