アクティビティ 4: 解析を実行して結果を確認する
非線形静的応力スタディでは、解析は数回の増分を経て計算されます。このチュートリアルでは、梁の圧力荷重は 60 ステップにわたって徐々に適用され、時間の経過とともに荷重の効果を確認できるようにします。
このアクティビティの内容
スタディを解析します
梁が崩れる可能性があるかどうかを判別します
安全率がいつ 1 未満になるかを特定します
支持梁に荷重が適用されたときの応力の変化を確認するために、[von Mises 応力]の結果を確認します
変位がいつ指数関数的に増大し始めるかを特定するために、[変位]の結果を確認します。

拘束と荷重が適用された支持梁モデル(左)と非線形静的応力の安全率の結果(右)。
前提条件
手順
スタディを解析します。
-  ([シミュレーション]作業スペース > [設定]タブ > [解析]パネル > [解析])をクリックして、[解析]ダイアログを開きます。
注: [プリチェック]アイコンに [](https://help.autodesk.com/view/NINVFUS/JPN/?contextId=MODEL-PRESS-PULL-CMD) 緑色のチェックマークが表示されています。これは警告がないことを意味し、モデルの解析準備ができていることを示しています。
- 解析するスタディを選択します。
- [1 スタディを解析]をクリックして解析を実行し、ダイアログを閉じます。
注: メッシュ生成と解析の実行には数分かかることがあります。
- 解析が完了したら、[閉じる]をクリックして[](https://help.autodesk.com/view/NINVFUS/JPN/?contextId=MODEL-CHAMFER-CMD)[ジョブ ステータス][](https://help.autodesk.com/view/NINVFUS/JPN/?contextId=MODEL-CHAMFER-CMD)ダイアログを閉じます。
[結果]タブが自動的に開き、結果を参照できます。
の結果を表示し、適用された荷重下で梁が崩れる可能性があるかどうかを判別します。
- 初めてスタディ解析が完了すると、ステップ 60 での[安全率]の結果が表示されます。ただし、解析を再実行すると、直近に表示された結果が完了時に保持されます。必要に応じて、凡例の近くにある[結果]ドロップダウン リストから[安全率]を選択します。

- スライダを前後にドラッグすると、荷重の増加に伴って安全率がどのように変化するかを確認できます。ステップあたり 5 kN (5 kN * 60 ステップ = 300 kN)の増加率では、シミュレーション全体にわたって、荷重が線形に増加します。
注: 最小安全率は約 0.7 で、材料の降伏強度を大幅に超えていることがわかります。さらに、コンター部分のほとんどが赤で表示されています。したがって、永久的な変形が確かに発生しており、梁は荷重がかかっている状態で崩壊の危険があります。
を使用して、いつ安全率が 1.0 未満になるかを特定します。
- プロットの凡例領域で、[ステップ]スライダの右側にある [2D チャート]アイコンをクリックします。
ヒント: [過渡結果プロット]タイトル バーをクリックしてドラッグすることで、プロット ウィンドウを再配置できます。また、ウィンドウの右下隅をクリックしてドラッグすると、サイズを変更できます。
- グラフ上のタイム マーカー ラインをクリックしてドラッグし、安全率が 1.0 に低下するポイントを特定します。

安全率が 1.0 と交差するのは、およそ 26 番目の計算ステップです。この観測結果から、適用された荷重の 43 パーセントまたは 130 kN 付近で荷重が臨界に達すると結論付けることができます。(ステップ 26/60 ステップ = 0.433、0.433 * 300 kN = 130 kN)。
[閉じる]をクリックして、グラフを閉じます。
支持梁に荷重が適用されたときの応力の変化を確認するために、
[von Mises]応力の結果を表示します。
- ドロップダウン リストで
[応力]結果を選択します。表示される既定の応力タイプは[von Mises]です。
- ステップ スライダをドラッグして、支持梁に荷重が適用されたときの応力の変化を確認します。

-  [2D プロット]アイコンをクリックし、荷重履歴全体での最大 von Mises 応力を表示します。

ここでは、スライダの位置は初期降伏が発生する点を示しており、この材料では約 233.7 MPa です。梁の非線形応答に注目してください。荷重が増加するにつれて、梁がへこみ始めます。降伏が始まると、応力増加率は減少します。このプロセスでは、この材料は加工硬化で、実際に強度が増します。梁の線形静的応力スタディを実行するだけの場合は、解析の終了時に梁の応力のみが表示されます。材料の弾性剛性(ヤング率)は変わらないと仮定されるため、予測応力はこれよりもはるかに大きくなります。
ヒント: 材料の基本プロパティを見ると、降伏強度は、詳細(非線形)プロパティの下に表示される初期降伏応力よりも著しく大きくなっていることがわかります。これは、基本的な降伏応力は材料の剛性が線形挙動から 0.2% ずれているためです。この 0.2% のずれは、材料の降伏強度率の典型的な基礎です。非線形初期降伏応力は、剛性がヤング率から逸脱し始める点です。応力曲線の勾配は、基本降伏強度(約 345 MPa)を超えるとより急激に変化します。
- 2D プロットを終了するには、
[閉じる]をクリックします。
変位がいつ指数関数的に増大し始めるかを特定するために、
[変位]の結果を表示します。
- 凡例の近くにあるドロップダウン リストで[変位]結果を選択します。
既定では全変位が表示されます。線形解析とは異なり、非線形解析では真の変位形状が既定で表示されます。つまり、歪みは誇張されません(そうするよう選択した場合でも)。したがって、線形静的応力解析で慣れている表示よりも、変位が小さく見えます。この表示に惑わされないようにしてください。実際の変位値を確認します。

予想したように、最大変位は、荷重がかかる梁の中心付近および上部フランジで発生しています。
-  [2D プロット]アイコンをクリックし、荷重履歴全体での最大全変位を表示します。

45 番目の計算ステップ付近で、変位が指数関数的に増加し始めています。シミュレーションの最後では、勾配が非常に急勾配になります。降伏強度を超えると、応力が広がり、より深く貫通し、スタディの進行に伴い、梁の体積に与える影響が大きくなります。したがって、この材料はかかる荷重を支えることができなくなります。明らかに、梁は崩壊の一歩手前にあります。
アクティビティ 4 のサマリー
このアクティビティの内容
- スタディを解析しました
- 梁が崩れる可能性があるかどうかを判別しました
- 安全率がいつ 1 未満になるかを特定しました
- 支持梁に荷重が適用されたときの応力の変化を確認するために、
の結果を確認しました
- 変位がいつ指数関数的に増大し始めるかを特定するために、
の結果を確認しました。