Transformer Rig はコンストラクション ヒストリを設定します。実際の修正は、シェイプ モデリング ツール「外」で、モディファイアの CV を移動、修正することによって行われます。
モディファイアは各モデルに固有であるため、モデルごとに作成する必要があります。モディファイアには任意の処理を実行して、シェイプの変化を表現することができます。CV のスライド、スケーリング、スパンの追加、またはジオメトリの次数の変更を実施します。唯一の制限事項として、ジオメトリをデタッチおよびマージすることはできません。
背景情報については、「Dynamic Shape Modeling」を参照してください。
モディファイアの追加処理の詳細については、個々のツールの説明を参照してください。
以下の手順の実行は任意です。
これでモディファイア ジオメトリの CV の変換のように、共通の Alias ツールを使用して、ターゲットを変更できるようになります。
ダイアグノスティック シェーディングは、Transformer Rig による変形オブジェクトでは失われます。Transformer Rig ツールを使用して(Object Edit > Dynamic Shape Modeling > Transformer Rig)オブジェクトを変形すると、ダイアグノスティック シェーディングが失われます。これらのオブジェクトに対しては、新規サーフェスが作成されます。ツールで新しいサーフェスを作成すると、常にそのサーフェスではダイアグノスティック シェーディングは表示されません。Control Panel でダイアグノスティック シェーディングをクリックして、オブジェクトに再適用します。
リグでターゲットとされるジオメトリは濃い緑で表示されます。これはコンストラクション ヒストリが含まれることを示します。リグを変更するには(モディファイア ジオメトリ、ターゲット、およびコンストレインの追加や削除など)、ターゲット ジオメトリのクエリ編集を実行して、もう一度ツールを起動します。
Transformer Rig の設定に問題がある場合は、出力ジオメトリが破線で表示されます。これは修正が必要な誤差があることを示します。問題の修正方法のヒントについては、「トラブルシューティング」を参照してください。
Alias には、一連のカーブが均等に配置されている場合、つまり、1 つのカーブのエンドポイントと次のカーブのスタートポイントが同じである場合に、1 つのカーブとして処理できるツールがあります。Transformer Rig では、カーブのチェーンを選択して、これをシングル モディファイアとして使用できます。このカーブのチェーンは、コンストレインされた定義済みのモディファイア、つまりフリーモディ ファイアとして使用できます。
Transformer Rig ツールボックスは、リグを構築および変更するためのツールを収めており、ダイナミックシェイプモデリングに使用されます。
これは、リグをモデルに追加するときに最初に選択するツールです。修正対象を選択できます。リグ作成の詳細については、Transformer Rig 基本ワークフローを参照してください。
このアイコンをダブルクリックするか、あるいはキーを押しながらクリックすると、オプション ウィンドウが開きます。ターゲットを選択する前に、このウィンドウを開くことはできません。ウィンドウの設定を使用すると、以下の処理を実行できます。
詳細については、Transformer Rig Options ウィンドウを参照してください。
フレキシブル ターゲットとは、リグに座標変換を適用することによって形状を変更できるサーフェス、カーブ、またはメッシュです。
フレキシブル ターゲットを追加するには、このアイコンをクリックし、ジオメトリを選択してターゲットとして割り当ててから、Accept Targets をクリックします。ターゲットを削除するには、ツールボックスの Remove from Rig を選択します。
固定ターゲットとは、サーフェス、メッシュ、またはカーブです。固定ターゲットは修正に応じて変形(移動または回転、もしくはその両方)されますが、シェイプは維持されます。つまり、ターゲットのスケーリングやシアー変形は行われません。
固定ターゲットを追加するには、このアイコンをクリックしジオメトリを選択してから、Accept Targets をクリックします。ターゲットを削除するには、ツール ボックスの Remove from Rig を選択します。
ターゲット上で を使用して、ポップアップ メニューを開きます。このメニューから固定ターゲットの移動方向をロックできます。
Rigid を選択すると、ターゲットを全方向に自由に回転および移動することができます。Rigid Translate を選択すると、移動のみが可能になります。つまり、ターゲットは回転しません。X、Y、Z のコンストレインでは、さらに制約を加えることができ、特定のワールド座標空間の軸方向にのみ移動を制限することが可能になります(注: これにはコンストラクション プレーンは考慮されません)。ターゲットの種類は、Rigid から Flexible へ、あるいはその逆へと変更することもできます。
フリー モディファイアとは、選択したすべてのターゲットの形状を一度に作成するために使用するサーフェスまたはカーブです。このツールを使用し、ジオメトリをフリー モディファイアとして指定してから、ターゲット ジオメトリを変更する Alias の標準機能を使用して、このジオメトリを操作します。
定義済みモディファイアとは、同一のパラメータが設定された 1 対のジオメトリです。
コンストレインは、変更できないモデルの領域を定義し、修正範囲を設定します。コンストレインに沿った連続性は、位置連続性または接線連続性として固定できます。 を使用してコンストレイン上をクリックすると、ポップアップ メニューが開きます。このメニューからコンストレインの連続性の質を変更できます。既定では、コンストレインは接線連続性です。
クランパは、変更できないモデルの領域をソフトウェアが認識するのに役立ちます。これらの領域は通常、コンストレインによって定義されますが、クランパが必要な場合もあります。これらの領域は、コンストレインの設定時に表示される緑と赤のドットで識別できます。これらのドットは、オプション ボックスの Clamp Visualization をチェックすると表示されます。
緑のポイントがある領域は自由に変更できます。赤のポイントがある領域は固定領域であり、変更できません。一時的に見やすくするには、マウスの中ボタンでドットを選択して、カラーを鮮明にします。
このツールを選択して、リグからターゲット、モディファイア、コンストレイン、またはクランパを削除します。コンストレイン、モディファイア、ターゲット、クランパを選択できます。削除されるジオメトリは黄色で強調表示されます。削除を確定するには、ビューの右下コーナーの Remove Selected ボタンをクリックします。操作を取り消すには、Cancel をクリックします。
リグにターゲットを追加すると、ターゲットは複製されます。この複製ジオメトリを使用して、形状の修正が実行されます。オリジナルのジオメトリを復元し、変更したジオメトリとヒストリを削除するには、Revert をクリックします。操作したモディファイアはダイナミック モデリングの前の状態には戻りません。
Commit をクリックすると、ダイナミックな形状修正が確定されて、オリジナルのジオメトリとヒストリが削除されます。
Transformer Rig の内側では、Pick > Components を使用できないため、このツールはリグで使用する項目を選択するときに役立ちます。トリム サーフェスのエッジはサーフェスのアイソパラメトリック カーブではなく、サーフェスのトリム エッジです。
チェックボックスをクリックして、エンティティの種類を設定します。
ツール内でこの Options ウィンドウを表示するには(複数のジオメトリをターゲットとして、すでに決定している必要があります)、キーを押したままでツール ボックスの Transformer Rig ツール アイコンをクリックするか、あるいはツール アイコンをダブルクリックします。
ツール外で Options ウィンドウを表示するには、Object Edit > Query Edit を選択して再度ツールを起動してから、Dynamic Shape Modeling ヒストリを持つオブジェクトを選択します。
キーを押したままで、ツール ボックスの Transformer Rig ツール アイコンをクリックします。
これをチェックすると、Transformer Rig ツールを適用する前のジオメトリを表示できるようになります。チェックを外すと、変更したジオメトリのカレントのバージョンが表示されます。この機能を使用して、ジオメトリの変更前と変更後を交互に表示して比較できます。
これをチェックすると、オリジナルのジオメトリと変形したジオメトリの両方を表示できるようになります。
このセクションのフィールドでは、Transformer Rig ツールを使用した NURBS ターゲット サーフェスの修正方法を制御します。このウィンドウの設定は、ターゲットとして選択したメッシュには影響しません。すべてのターゲットがメッシュである場合、あるいは Mesh Output が設定されている場合は、Control ウィンドウのこのセクションは非表示になります。
使用可能な手法を以下に示します。
Hull Shape (Explicit) - ハル シェイプのフィットを最適化します。このオプションによって、Degree と Spans の最小値の明示的なコントロールが可能になります。Boundary フィールドがチェックされている場合は、パッチ境界の合わせが最適化されます。
Accurate (Adaptive) - フィットの精度を最適化します。これは、変更されたシェイプを正確に表現するのに必要なスパンの最小数を決定します。
Fitting Effort オプションは、Low、Medium、High、および Custom 値を含んだプルダウン メニューに再編成されました。Custom を選択した場合は、スライダを使用して、値を正確に設定することができます。
生成するパッチの最小の次数を指定します。パッチ ターゲットの次数が、指定した次数よりも小さい場合は、指定した次数になります。結果として、数学的処理が複雑になりますが、一般的にシェイプの修正結果の精度が向上します。
U および V 方向の最小のスパン数を指定します。必要な場合は、既存のスパンが分割されます。結果として、数学的処理が複雑になりますが、一般的にシェイプの変形結果の精度が向上します。
これは、ギャップの連続性の実際の許容値を指定できないときに、ギャップの質を示す数値です。この数値を大きくすると、サーフェス間のギャップが小さくなり、修正の実行時間が長くなります。修正後の最終的なギャップの最大距離に影響を与えるには、この値を変更します。Transformer Rig は、サーフェス間のギャップを小さくするために、Construction Options の Max Surf Spans の最大設定まで、スパンを挿入します。
Fitting Effort オプションは、Low、Medium、High、Custom 値のあるプルダウンメニューになっています。Custom を選択した場合は、スライダを使用して、値を正確に設定することができます。
モディファイアとコンストレインがターゲット ジオメトリに与える影響を調整できます。
コンストレインの接線性の長さをスケーリングします。値を 0 にすると接線連続性になり、この値を増やすと、接線性の「長さ」が増加します。この値を調整して非整数値にすることも可能です。
このセクションのコントロールが全体的に意図するのは、Transformer Rig 修正の質と性能のコントロールを手助けすることです。
エラーの状況によっては、変形処理が停止してしまいます。変形を適用できない場合、ターゲットジオメトリのアウトラインが点線で描画されます。
Stress Exceeds Threshold: このエラー状況は、一般には、サーフェスを移動させるのとその場に留めるのを同時に行って、モディファイアとコンストレインが衝突することにより、シェイプの修正に過大なストレスがかかる場合にトリガされます。赤い矢印が、過大なストレスがかかっているサンプルを指し示します。この状態を修正するには、モディファイアとコンストレインの配置を変更してこれらが矛盾しないようにします。
Too many samples。このエラー状況は、Sampling Density によって作成されたサンプル ポイントが多すぎるときに発生します。サンプル ポイントは、Draw Modifier Sampling チェックボックスをオンにすることによって、表示することができます。エラーを修正するには、Maximum Number of Samples フィールドを大きくするか、あるいは Sampling Density フィールドを小さくする、または不必要なモディファイアとコンストレインを取り除くことによって、サンプルの数を減らします。
これをチェックすると、モディファイアとコンストレインのサンプリングを表示できるようになります。
8 つの接線コンストレイン ポイントも、リグのバウンディング ボックスの 2 倍サイズのボックスのコーナーに表示されます。間隔が大きいこれらの接線コンストレインは、コンストレインが少数あるいはゼロの場合に変形が誇張されないようにする働きを持っています。
これをチェックすると、Transformer Rig ツールがビジュアライゼーションを描画するため、クランプ領域を把握しやすくなります。
モディファイアおよびコンストレイン ジオメトリのサンプリング数を定義します。これらのサンプリング ポイントは、形状モデリング処理に役立ちます。サンプリング ポイント数を増やすと、warp の精度が向上しますが、修正の実行時間も長くなります。
シェイプ修正の計算に使用されるサンプルの数が表示されます。
シェイプ修正の計算に使用されるサンプルの最大数のコントロールを可能にします。コントロール数は必要に応じて増やせますが、シェイプの修正時間が長くなる場合があることに注意してください。
失敗モードを含めてシェイプ修正の状態を示します。
このボックスがチェックされていると、コントロール ボックスにあるフィールドを変更した場合、モデルの表示が自動的に更新されます。Auto Update がチェックされていない場合は、アクティブ ウィンドウの Go ボタンをクリックすると、変更後の表示が更新されます。通常、更新に時間がかかる非常に大きなモデルの場合は、Auto Update ボックスをオフにしておきます。
Auto Update がオンの場合、Go ボタンは表示されません。リグを変更すると(パラメータまたはコンストラクタ)、ヒストリは即座に自動的に再評価されます。
Auto Update がオフの場合は、Go ボタンが表示されます。リグを変更すると Go ボタンが使用可能になります。Go をクリックすると再評価が実行されます。ヒストリ自体はツールの起動時に存在しています。Go ボタンをクリックしなくてもヒストリが存在していることに変わりはありません。ツールを閉じてしまっても、ヒストリは失われません。
再計算を行うと、画面上にプログレスバーが表示されます。評価に時間がかかりすぎる場合は、キーを押すと取り消すことができます。
これをチェックすると、NURBS ターゲットがテッセレーションされ、メッシュ サーフェスとして出力されます。
このオプションをチェックすると、関連する出力サーフェスがシェイプ変更の前にトリミング縮小されます。出力サーフェスのみが変更され、入力は変更されません。このオプションを使用すると、パフォーマンスおよび結果が向上することがあります。