射出位置とは樹脂を射出する位置を表し、これによりキャビティ内部の樹脂の流動パターンをソフトウェアでシミュレーションできます。
このトピックでは、充填+保圧解析実行時に射出位置を選択する際の考慮事項をいくつか説明します。
最良の品質を備えた成形品を作成するには、最適な射出位置を決定する必要があります。これにより、バランスの良い流動パターンが生成され、金型の末端まで同時に同じ圧力で樹脂を充填できます。また、流動完了時の体積収縮が設計値に近付くように、必要な射出位置の数と位置も選択する必要があります。
注: 射出コーンに関連付けられたゲート寸法はありません。射出コーンは単に解析の数学的な出発点を示します。正確な結果を出すには、ゲートをモデリングする必要があります。
初期解析で充填パターンがアンバランスであることが判明した場合、問題を解決するために射出位置の変更や追加が必要な場合があります。
アンバランス流動
バランスの良い流動
ゲート位置解析
ゲート位置解析を使用して、成形品に最適な射出位置を設定することで、バランスの良い流動パターンが実現できます。
ゲート位置解析では、アドバンス ゲート ロケータ アルゴリズムを使用して、指定したゲート数に対して最適ゲート位置を決定します。ゲート位置指定禁止領域は解析から除外されます。
注:
- この解析に続いて実行する充填+保圧解析でバランスの良いフロー パスが実現されるまで、ゲート位置解析を何回でも繰り返して、追加の最適ゲート位置を決定できる。
- アドバンス ゲート ロケータ アルゴリズムを使用したゲート位置解析の完了時には、モデルに射出位置が設定された新しいスタディが作成される。この新しいスタディで充填解析または充填+保圧解析を実行できる。
射出位置を指定していない場合、ゲート位置解析では、ゲート リージョン ロケータ アルゴリズムを使用して、選択した材料に応じて最適なゲート位置を 1 点決定します。1 点以上の射出位置を設定済みの場合は、解析結果では、選択材料に応じて次に追加するのに最適なゲート位置が示されます。