デザイン スタディの自動化は、Autodesk Simulation CFD プロセスの重要な部分です。デザインスタディの自動化機能内のツールによって、操作効率が向上し、シミュレーションに基づく意思決定が容易になります。今回、複数の機能が強化され、これらのツールがさらに使いやすく、強力になりました。
デザインスタディビルダーのワークフローは、次の2つ点で大幅に機能が強化されました。
この機能強化により、デザインスタディビルダーのワークフローが簡素化されるとともに、既存のデザインスタディを変更する際の柔軟性が向上しました。
ルールエディタとテンプレートエディタは、デザインスタディの自動化を支援する非常に便利なツールです。しかし、多数の類似のアイテムを定義する場合は、やや退屈な作業になることがあります。
そこでこれらに代わる新しい方法として、外部テーブルが使用できるようになりました。
外部テーブルを使用することで柔軟な定義が可能になり、ワークフローが簡素化されます。またテンプレートファイルとルールファイルを共有およびアーカイブすることもできます。ファイルを単純に「.csv」ファイルにエクスポートしてアーカイブしたり、必要に応じて他のユーザーと共有したりすることができます。
これらのファイルを作成するツールとして、通常、Microsoft® Excelが推奨されます。並べ替え、コピー、および貼り付けの機能により、多数の類似のエントリを容易に作成できます。小さな局所的な変更も簡単に行うことができます。ファイルが完成したら、後は「.csv」ファイルにエクスポートし、ルールエディタやテンプレートエディタにインポートするだけです。
多くのシミュレーションにおいて、重要結果値は境界条件を適用した場合に発生します。これらの位置の結果は多くの場合、設計決定に影響を及ぼし、決定を左右します。
例えば、流れ制御デバイス(バルブ)の流入口を考えてみましょう。流入口には流量境界条件が適用され、流出口には静的ゲージ圧が適用されます。重要な結果量は圧力損失ですが、これは流入口に結果平面を作成し、それをサマリー平面として指定することで評価されます。次にディシジョンセンターで圧力損失値が監視され、デザインスタディの他のシナリオから得られた値と比較されます。
結果の抽出と設計の比較を単純化するために、境界条件を使用して、サマリー平面とサマリー部品を事前に定義することができます。サーフェス境界条件(流速など)を使用すれば、サーフェスと同一平面にあるサマリー平面を作成できます。同様に、ボリューム境界条件(総発熱量など)を使用して、サマリー部品を作成できます。これにより、重要な設計情報を取得するために必要なステップ数が少なくなります。
シナリオ実行のステータスや進行状況に関するフィードバックを改善するため、電子メール通知の機能強化として、収束プロットのスクリーンショットを一定の周期で通知できるようになりました。通知は、決まったマイルストーンに加え、ユーザーが指定した間隔で要求できます。
通知の頻度設定を指定し、収束プロット画像を含む通知を有効にするには、設定 > シミュレーション > 通知をクリックして、通知ダイアログを開きます。