ペイント エフェクト(Paint Effects)のストロークを含むシーンをレンダーする

ペイント エフェクト(Paint Effects) ストロークはシーンの残りの部分と一緒にレンダーされます。各ストロークは、モーション ブラー、被写界深度、フォグによって影響を受けます。

注: ペイント エフェクト(Paint Effects)は、スキャンライン レンダーによって生成された深度バッファを使用してオクルージョンを決定します。

ペイント エフェクト(Paint Effects)に合成されているのは 1 ピクセルあたり深度値 1 つとカラー 1 色のみなので、レンダーされたエフェクトで、複数のサーフェスが単一のピクセル内にあるところ(透明、アンチエイリアシングされたエッジ、モーション ブラー、ライト フォグおよびボリューム密度のような)では問題が発生します。

カメラの深度タイプ(Depth Type)アトリビュートを使用して、レンダラが 1 つのピクセル内にある複数の深度値を減らして 1 つの深度値として出力する方法を変更することができます。

最も近い深度(Closest Visible Depth)タイプを使用すると、ピクセルや透明サーフェスの範囲内にあり、カメラに最も近いサーフェスがレンダラによって選択されるか、モーション ブラー ストリークにより、その背後にあるペイント エフェクト(Paint Effects)要素がすべて完全に覆い隠されます。代わりに、最も遠い可視深度(Furthest Visible)を代わりに使用すると、これらの要素の後ろにあるペイント エフェクト(Paint Effects)要素は、最前面にあるかのように突き抜けて表示されます。

このような状況で最善の解決策は次のとおりです

ペイント エフェクト(Paint Effects)のストロークとシーンを同時にレンダーする

シーンは、Maya 内から、あるいは Linux シェル、DOS ウィンドウ、または Terminal からレンダーできます。レンダリングで使用できるメモリ量を最大にするため、レンダリング前にすべてのアプリケーションを閉じてください(Linux シェル、DOS ウィンドウ、Terminal からレンダリングする場合は Maya も閉じます)。

ペイント エフェクト(Paint Effects)のストロークとシーンを同時にレンダーするには

  1. レンダー前の準備作業(シーンのライティング、カメラのセットアップなど)を行い、レンダー グローバル ウィンドウのペイント エフェクト(Paint Effects)レンダリング オプションを設定します。詳細については、ペイント エフェクト(Paint Effects)を含むシーンをレンダーする準備をするを参照してください。
  2. Maya シーンをレンダーするのと同じように、シーンをレンダーします。

レンダリングされたフレームまたはアニメーションの外観を確認する手順については、詳細については、FCheck のファイルを開くを参照してください。

注: ペイント エフェクト(Paint Effects)のレンダーは、常にマルチプロセス処理されます。マルチプロセス処理をオフにするには、を実行してください。
  • Maya を終了します(または、バッチ レンダーを停止します)。
  • MAYA_PAINT_EFFECTS_THREADS 環境変数を 1~3 の値(使用するプロセッサの番号)に設定します。
  • Maya を起動します(または、バッチ レンダーを再開します)。
  • シーンを再レンダーします。

ペイント エフェクト(Paint Effects)のストロークとシーンを個別レンダーする(合成用コンポーネントの作成)

シーン内の他のオブジェクトとペイント エフェクト(Paint Effects)ストロークを別々にレンダーし(合成用コンポーネントを作成し)、それらの出力コンポーネントを後で合成することができます。

合成用コンポーネントを作成するには

  1. 次の手順に従って、シーンまたはアニメーションをペイント エフェクト(Paint Effects)ストローク抜きでレンダーします。レンダー前の準備作業(シーンのライティング、カメラのセットアップなど)を行います。
    • ウィンドウ > レンダリング エディタ > レンダー設定(Windows > Rendering Editors > Render Settings)を選択します。
    • アニメーションとストロークを合成する場合は、フレーム/アニメーション拡張子(Frame/Animation Ext)から名前.#.拡張子(name.#.ext)を選択します。
    • .iff または .rla の拡張子を持つイメージのフォーマットには、深度情報が埋め込まれています。その他のフォーマットでは、深度情報を含む .iff ファイルを別に作成します。深度ファイルは通常、プロジェクトの深度ディレクトリに書き込まれます。この例では、イメージを .iff ファイルとしてレンダーします。
    • ファイル出力(File Output)セクションで、チャネル(Channels)の横にある深度チャネル(Depth Channel)(Z 深度)をオンにします。
    • ペイント エフェクト レンダリング オプション(Paint Effects Rendering Options)セクションでストローク レンダリングの有効化(Enable Stroke Rendering)をオフにします。
    • シーンまたはアニメーション(rainyday など)をレンダーします。詳細については、単一フレームをレンダーするまたは静止画またはアニメーションをバッチ レンダーするを参照してください。
  2. レンダリングしたイメージが相互に上書きされないように、シーンまたはアニメーションを別のファイル名(rainydaywithstrokes など)で保存します。
  3. 次の手順に従って、ペイント エフェクト ストロークをレンダーします。
    • 手順 1 のレンダリングで使用したのと同じカメラとライトがセットアップされていることを確認します。
    • ウィンドウ > レンダリング エディタ > レンダー設定(Windows > Rendering Editors > Render Settings)を選択します。
    • アニメーションとストロークを合成する場合は、フレーム/アニメーション拡張子(Frame/Animation Ext)から名前.#.拡張子(name.#.ext)を選択します。
    • ペイント エフェクト レンダリング オプション(Paint Effects Rendering Options)セクションで、ストローク レンダリングの有効化(Enable Stroke Rendering)ストロークのみレンダー(Only Render Strokes)をオンにします。
    • 深度ファイルの読み込み(Read This Depth File)の横に、手順 1 でレンダーしたイメージの深度ファイルの場所と名前を入力します。これは絶対パス名(/h/pearce/rainyday.iffc:¥pearce¥rainyday.iff など)で入力してください。

    アニメーションをレンダリングする場合は、name.#.iff という形式のファイル名(rainyday.#.iffなど)を使用します。

    アニメーションをレンダーした場合は、name.#.iff という形式の出力イメージ ファイル(rainydaywithstrokes.5.iff など)が作成されます。