カラー管理プリファレンス

プリファレンス(Preferences)ウィンドウカラー管理(Color Management)カテゴリでは、次のプリファレンスを設定できます。

出荷時の既定の設定に戻すには、このウィンドウで編集 > 既定設定の復元(Edit > Restore Default Settings)を選択します。これにより、プリファレンス(Preferences)ウィンドウ内のすべてのカテゴリのプリファレンスがリセットされることに注意してください。

すべてのカラー管理オプションは、特に記載がない限り、シーン ファイルに保存されます。

カラー管理を有効化(Enable Color Management)

現在のシーンでカラー管理をオンまたはオフにします。既定では、すべての新しいシーンでオンになっています。カラー管理の適用方法をコントロールするには他のオプションを使用します。

設定する必要のある、シーンの他のオプションについては「カラー管理を有効または無効にする」を参照してください。

OCIO 設定の使用(Use OCIO configuration)

OpenColorIO 設定ファイルで定義されたカラー空間とトランスフォームを使用します。このオプションをアクティブにするには、まず OCIO 設定パス(OCIO config path)を有効な OpenColorIO 設定ファイルに設定します。このオプションが有効になっていて、OCIO 設定ファイル パスが有効な設定ファイルに設定されている場合、作業スペース(Working Space)ビュー変換(View Transform)の組み込みオプションは、ファイルで定義されているオプションによって置き換えられます。「カラー管理に OCIO 設定ファイルを使用する」を参照してください。

OCIO 入力カラー スペース規則を使用(Use OCIO Input Color Space Rules)
OpenColorIO 標準規則を使用して、ファイル(File)テクスチャとその他のイメージ入力がシーンに追加されるときに、これらに初期入力カラー スペースを割り当てます。OpenColorIO 規則は、カラー スペースの名前がファイル名に表示されるかどうかを考慮します。
  • このオプションをオンにすると、入力カラー スペース規則(Input Color Space Rules)の下には、OCIO 標準規則(OCIO Standard Rule)既定(Default)のみが表示されます。他の規則を追加したり、規則の順序を変更することはできません。既定(Default)規則のカラー スペースのみを指定することができます。このルールは、OCIO 標準規則(OCIO Standard Rule)で特定のファイルのカラー スペースが指定されていない場合にのみ使用されます。
  • このオプションをオフにすると、入力カラー スペース規則(Input Color Space Rules)で入力イメージにカラー スペースを割り当てるユーザ独自のルールを定義することができます。ただし、使用できるカラー スペースは OCIO 設定ファイルで定義されたものに限定されます。「入力ファイルのカラー スペースを割り当てる規則を定義する」を参照してください。
OCIO 設定パス(OCIO config path)

OCIO 設定の使用(Use OCIO configuration)が有効になっているときにカラー管理に使用する OpenColorIO 設定ファイルの絶対パスと名前。

注: OCIO 環境変数が設定されている場合は、スタートアップ時、シーンのロード時、および新しいシーン用に、カラー管理を有効化(Enable Color Management)OCIO 設定の使用(Use OCIO configuration) の両方がアクティブになります。さらに、OCIO 設定パス(OCIO config path)が、環境変数によって定義されたパスに設定されます。

カラー変換プリファレンス

レンダリング スペース(Rendering Space)

レンダリングが実行される作業カラー スペースを選択します。2D ファイル テクスチャなどのイメージは、レンダリングのためにその入力カラー スペースからこのカラー スペースに自動的に変換されます。「レンダリング スペースを選択する」を参照してください。

ビュー変換(View Transform)

レンダー ビュー(Render View)ビューポート 2.0 (Viewport 2.0)にイメージを表示するために適用する既定のカラー トランスフォームを選択します。カラー値は、作業スペースからプレビュー専用にここで選択したスペースに自動的に変換されます。「既定のビュー変換(ビュー変換)を選択する」を参照してください。

選択した表示スペースにかかわらず、一時的に別のスペースを選択することも、レンダー ビュー(Render View)ツール バーおよびビューポート 2.0 (Viewport 2.0)ツール バーでビュー変換を無効化することもできます。これは未処理のカラーの値をすばやく確認する場合などに便利です。

入力カラー スペース規則(Input Color Space Rules)

イメージ入力に初期カラー スペースを自動的に割り当てる規則を作成することができます。規則は、ファイル(File)テクスチャやイメージ プレーンなどのイメージ ファイルをシーンの入力として選択すると常に適用されます。「入力ファイルのカラー スペースを割り当てる規則を定義する」を参照してください。

規則によって割り当てられるカラー スペースに関係なく、常に個々のカラー管理ノードに別の入力カラー スペースを指定することができます。これは、テクスチャのほとんどが sRGB であるにもかかわらず、背景プレートのイメージ プレーンとして DPX 形式でスキャンされたフィルムも使用している場合などに便利です。

規則は、シーン ファイルではなく、ユーザ設定に保存されます。

シーンに再適用規則(Reapply Rules to Scene)

規則を再適用することで、既にシーン内に存在するイメージ ファイル入力の入力カラー スペースをリセットします。これは、規則を変更した場合や、以前はカラー管理を使用していなかった既存のシーンにカラー管理を適用する場合に便利です。「規則を再適用することで既存の入力カラー スペースを自動的に変更する」を参照してください。

出力カラー変換プリファレンス(Output Color Transform Preferences)

出力変換をレンダラに適用(Apply Output Transform to Renderer)

選択した出力変換(Output Transform)を適用し、レンダリング後に作業スペースから変換します。このオプションと対応する出力変換(Output Transform)は、レンダー設定(Render Settings)ウィンドウの共通(Common)タブのカラー管理(Color Management)グループでも使用することができます。詳細については、「カラー管理シーンをレンダリングする」を参照してください。

一般的に、次のことを実行する必要があります。
  • デバイスを使用して表示されるプレビュー用にイメージをレンダリングしている場合や、シーンリニア イメージに適切なビュー変換を適用しないソフトウェアを表示している場合は、このオプションをオンにします。
  • シーンリニア カラー値が必要な合成またはその他のタスクで最終的なイメージをレンダリングする場合は、このオプションをオフにします。

出力変換が適用されると、レンダー ビュー(Render View)は既定でビュー変換に適用されたままになります。二重の変換の適用を回避するには、レンダー ビュー(Render View)でビューの変換をオンにします。

出力変換(Output Transform)
レンダリングされたイメージを変換するカラー スペースを選択します。レンダリングが完了した後、変換が適用され、レンダリング カラー スペースからここで指定したスペースにイメージが変換されます。
出力変換をプレイブラストに適用(Apply Output Transform to Playblast)

選択された出力変換(Output Transform )を適用して、プレイブラストを作成するときにレンダリング スペースから変換します。通常このオプションは、シーンリニア イメージに適切なビュー変換を適用しないデバイスや表示ソフトウェアを使用して結果を再生できるように、オンにする必要があります。

出力変換(Output Transform)
プレイブラストを変換するカラー スペースを選択します。

変換ディレクトリ/LUT パス(Transform Directory/LUT Path)

ユーザ変換/LUT ディレクトリのパス(User Transform/LUT Directory Path)

サードパーティのカラー変換へのユーザ定義のリファレンスを保存するディスクの場所。「ユーザ カラー変換を使用する」を参照してください。

このパスは常に有効なディレクトリを指定する必要があります。どのユーザ変換もロードしない場合は、空のディレクトリのパスを入力します。

UI 設定(UI Settings)

このオプションは、シーン ファイルではなく、ユーザ設定に保存されます。

カラー管理済みのポットを表示(Show Color Managed Pots)
ソリッド カラーやランプを含む、カラー コントロールのカラー管理を有効化します。これは、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)表示(Show) > カラー管理済みのポットを表示(Show Color Managed Pots)を使用して設定することもできます。

浮動小数点レンダー ターゲット(Floating Point Render Target)

ビューポート 2.0(Viewport 2.0)で整数ではなく浮動小数点値をレンダーします。このオプションは、ビューポート 2.0 オプション(Viewport 2.0 Options) ウィンドウでも使用することができます。

カラー管理を有効にしているときにビューポートでカラーを正しく表示し選択するには、このオプションを有効にする必要があり、フォーマット(フォーマット)R32G32B32A32_FLOAT に設定する必要もあります。

他の設定を選択した場合は、ビューポート内でカラー クリッピング、バンディング、その他のアーティファクトが生じることがあります。さらに、スポイト(Eyedropper)ツールを使用してビューポート内でカラーを選択すると、不正なカラー値になることがあります。

XML ファイルからカラー管理プリファレンスを書き出しまたは読み込み(Export or Load Color Management Preferences from XML File)

シーンの作成時またはロード時に使用する、外部カラー管理プリファレンス ファイルのフル パスと名前を入力します。「カラー管理ポリシー(外部のプリファレンスファイル)を使用する」を参照してください。

CM プリファレンスを書き出す(Export CM Pref)
現在のカラー管理設定を外部のプリファレンス ファイルとして書き出します。