モデルをチェック
解析を実行する前に、モデルに対してチェックを実行することをお勧めします。これは、[解析]
[解析]
[モデルをチェック]コマンドをクリックすることによって行われます。モデルをチェックする目的は、FEA モデルが対象であることをユーザが確認できるようにすることです。穴や不明な境界条件はありません。チェックは[結果]環境で実行されます。
ジオメトリ デコーダによって、モデル内のすべてのラインが、有効な要素がこれらのラインから形成可能な方法によって接続されていることが確認されます。モデル内に正当な要素の形成に使用できないラインが存在するなどのデコーディング問題が生じている場合、警告ダイアログが表示されます。このダイアログを使用すると、ユーザはテキスト ファイル内の警告を確認できます。
ジオメトリ警告の深刻度に応じ、以下のリストに従って、プログラムが[結果]環境に進むか進まないかが決まります。
- クリーン モデル: 警告なし。モデルは[結果]環境に表示されます。モデルの検査後、[FEA エディタ]環境に戻ります。
- 軽度の警告: 警告ファイルが生成されますが、モデルは[結果]環境に表示されます。テキスト ファイルおよび[結果]環境の警告を使用して、問題の原因を特定します。この種のエラーの発生源は次のとおりです。
- パーツ内のいくつかのラインで、そのパーツに定義されたとおりの要素が形成されませn。この結果、節点は生成されますが、要素の形成には使用されません。この警告は節点が欠落していることを示します。大抵の場合はモデル内に穴や空間が見られます。
- 重大な警告: 警告ファイルが生成されます。モデルは生成されません。このため、[結果]環境は表示されません。警告ファイルのテキストで問題を特定してから、インタフェースに戻り、それらを修正します。この種のエラーの発生源は次のとおりです。
- 要素を形成できるラインの組み合わせがパーツ内にありません。たとえば、パーツがブリック要素を含むように定義されている場合で、ブリック要素がそのパーツ内のラインから形成不可能な場合、ジオメトリ トランスレータによりエラーが報告されます。
- 材料特性が不正です。
シミュレーションを実行する
モデルが設定されたら、次の 2 つの方法のいずれかを使用して解析を実行することができます。
- [方法 1]: [解析]
[解析]
[シミュレーションを実行]をクリックします。このコマンドは、現在の設計シナリオのみを実行します。または、ブラウザ内で適切な[設計シナリオ]見出しを右クリックし、右クリック メニューから[シミュレーションを実行]を選択します。シミュレーションを実行するために使用されるソルバーは、最初はアプリケーション オプションの「[プロセッサ]タブ」の既定のプロセッサの設定によって異なります。既定のプロセッサの選択をオーバーライドするには、[シミュレーションを実行]コマンドを(リボン ボタンの下半分をクリックして)展開します。次の 2 つのサブコマンドのいずれかを選択します。 - [SimMech で実行]: ネイティブの Simulation Mechanical のソルバーを使用して、シミュレーションを実行します。
- [Nastran で実行]: Autodesk Nastran のソルバーを使用してシミュレーションを実行します。
これらの 2 つのコマンドは、ブラウザ内の設計シナリオの見出しを右クリックすると表示される右クリック メニューからも使用できます。
既定のプロセッサをオーバーライドした場合、[シミュレーションを実行]コマンドは最後に実行したプロセッサを呼び出します(同じ設計シナリオを再度解析する場合)。他の設計シナリオまたは今後使用するモデルに対しては、既定のプロセッサは変更されません。たとえば、既定のプロセッサが SimMech であるにも関わらず、[Nastran で実行]コマンドでの実行を選択したと仮定します。その後、この設計シナリオの解析を再実行するために、[シミュレーションを実行]コマンドをクリックすると、Nastran ソルバーが再び使用されます。
注: Autodesk Nastran プロセッサは、特定の解析タイプの解析でのみ使用できます。[Nastran で実行]コマンドと[既定のプロセッサ]オプションは、次の線形解析、非線形解析、および熱解析タイプで使用できます。
- 線形材料による静解析
- 固有値解析
- 固有値解析(初期応力考慮)
- 線形座屈解析
- 非線形材料による静解析
- 定常熱伝導解析
- [方法 2]: [解析]
[解析]
[ソルバー マネージャ]をクリックします。このコマンドは、複数の設計シナリオの解決、解析のスケジュール、他の解析オプションの設定に使用できます。詳細については、「ソルバ マネージャ」ページを参照してください。
シミュレーションの実行にどちらの方法を使用するかに関係なく、解析タスクの管理と監視には Simulation Job Manager が使用されます。ご使用の製品に応じて、Simulation Job Manager には 2 つのバージョンがあります。
SimMech または Nastran ソルバーを使用しているかに関係なく、画面の下部にある出力バーの[詳細]タブをクリックすると、解析の進行状況を確認できます。解析ログ ファイル、サマリー ファイル、チェック ログ ファイルのいずれかを表示できます。詳細については、「出力バー」ページを参照してください。
注: 前回の結果は、解析のリスタートの実行時を除き、解析を開始すると削除されます。重量と図心など、一部の結果はすべての解析タイプに共通です。これらの結果を確認するために、体積結果とログ ファイルを再作成することが必要な場合があります。
解析の進行状況をリアルタイムで監視
一部の解析タイプでは、解析時に結果環境にモデルが表示されます(自動監視)。この機能は、選択するプロセッサ(SimMech または Nastran)、およびにローカルまたはクラウド(Flex バージョン)で解析するかに関係なく使用できます。解析段階で自動監視を使用して、モデルの動作が予想どおりであるかを確認できます。予想どおりではない場合は、解析をキャンセルして、モデルの設定を適切に調整できます。解析が継続されている間は、結果環境のすべての標準機能を使用できます。自動監視を提供する解析タイプには、次のものが含まれます。
- 非線形構造解析(機械イベント シミュレーション、非線形材料モデルによる静解析、および MES Riks)
- 熱解析(定常および非定常熱伝導解析)
注: 各ステップが収束すると、結果環境に表示された時間ステップが自動的に進展します。解析の継続中に結果環境に表示された荷重ケースまたは時間ステップを変更すると、時間ステップの自動的な進展が無効になります。時間ステップの自動的な進展を再び有効にするには、
[結果コンター]
[荷重ケース オプション]
[自動的に進む]をクリックします。このコマンドは、機能の切り替えに使用できます。無効にすると、現在表示されている時間ステップのままになります。有効にすると、時間ステップは自動的に進展します。
リアルタイムの監視なしの解析タイプ
他の解析タイプ(非線形材料を使用した線形解析、静電解析、および固有値解析)では、解析の実行中は FEA エディタ環境が維持されます。解析が完了すると、結果環境にモデルが表示されます。