Biped のキーと軌道の色分け

Biped では、トラック ビューとトラック バー、さらにビューポートの軌道の 3 箇所で IK キーが色分けされて表示されます。また、キーのタイプによっては軌道自体も色分けすることができます。この色分けにより、IK と FK が使用されている箇所や IK と FK の遷移が見やすくなります。

このトピックでは、COM トラックではないトラックの色分けについて説明します。COM キーの色分けの詳細は、「[トラック選択](Track Selection)ロールアウト」を参照してください。

トラック ビューとトラック バーでのキーの色分け

トラック ビューとトラック バーでは、Biped の IK キーは次のように色分けされます。

その他のキーはすべて既定値のグレーで表示されます。

トラック ビューとトラック バーでの Biped キーの色分け

基点の軌道とキーの色分け

ビューポートに Biped パーツの軌道を表示するには、[モーション](Motion)パネルに移動し、[Biped]ロールアウト [モードと表示](Modes And Display)サブロールアウトか[キー情報](Key Info)ロールアウトで[軌道](Trajectories)をオンにします。

軌道

選択した Biped オブジェクトの軌道の表示と非表示を切り替えます。[軌道](Trajectories)と[サブオブジェクト](Sub-Object)をオンにし、水平方向または垂直方向の重心トラックを選択し、ビューポートでキーを変換することによって、Biped の水平方向および垂直方向トラックにあるキーを編集することができます。

  • [キーフレーミング ツール](Keyframing Tools)ロールアウトの[水平方向のベンド](Bend Horizontal)編集ボックスを使用して、選択した水平方向キーのまわりで水平方向の重心トラックを曲げることもできます。
  • 軌道を表示すると、[キー情報](Key Info)ロールアウトで行ったパラメータへの変更が Biped のモーションにどのように影響するかを確認できます。[TCB]領域で[テンション](Tension)、[連続性](Continuity)、および[バイアス](Bias)を変更すると、現在のキーの前後の軌道に影響します。手や足に対する[IK ブレンド](IK Blend)の値を変更すると、キー間の軌道に影響します。
  • [軌道](Trajectories)をオンにして、[モーション キャプチャ](Motion Capture)ロールアウトの[バッファの軌道を表示](Show Buffer Trajectories)をオンにすると、Biped の生のモーション キャプチャの軌道とフィルタされた軌道を比較できます。この場合、事前にモーション キャプチャ ファイルをロードしておく必要があります。
  • 重心の垂直方向のキーに対する[ダイナミック ブレンド](Dynamics Blend)や[重力加速](GravAccel)の値を変更すると、足跡のアニメーションでは重力が変化し、結果として軌道に影響します。

Biped の基点を識別および操作しやすくするために、ビューポートでは IK ピリオドの基点の軌道とそのキーが、関連付けられているキー タイプに応じて次のように色分けされて表示されます。

ヒント: ボディ スペース IK キーを作成するには、通常の IK 接地キーまたは IK スライド キーを設定した後、そのフレームで、[キー情報](Key Info)ロールアウト [IK]領域の[ボディ](Body)をオンにします。また、既に[ボディ](Body)に設定されている FK キーについては、[IK ブレンド](IK Blend)値を 0.0 より大きくすることでボディ スペース IK キーに変換できます。

FK ピリオドでは、ノードの軌道とそのキーは紫で表示されます(トラック バーでは同じキーがグレーで表示されます)。

FK/IK ブレンド ピリオドでは、ブレンド結果の軌道の色はブレンドの量によって決まります。たとえば、スライド キーに対する 0.5 のブレンドの場合は、軌道は黄色と紫が 50:50 の割合でブレンドされて表示されます。

基点は手足のすべての先端にあるため、FK ピリオドと IK ピリオドの両方が使用されている場合は基点の軌道は不連続になります。次の図はその一例です。接地 IK ピリオドでは基点の軌道にはかかととつま先のキーのみが表示され(キーが接地しているため、それぞれの基点は動かない)、FK ピリオドでは軌道は足のノードの基点位置から算出されています。これにより、足の動きのアニメーションに関してより詳しい情報が得られます。

足跡の軌道

次の図では、Biped の歩行に合わせて右手が何かに接触するまで IK で上へ伸びており、2 つのスライド IK キーからなる軌道が黄色で表示されています。さらに、Biped が顔に接触する動きにはボディ スペース IK が使用されており、水色のキーで示されています。この軌道の色の移り変わり(紫から青)は、FK からボディ スペース IK へのブレンドの変化、つまり[IK ブレンド](IK Blend)パラメータの補間値を示しています。

手の軌道

次の表は、あるキー タイプから別のキー タイプへの遷移の結果をまとめたものです。最後の 3 行は、完全な FK を生成するオブジェクト空間とボディ スペース間の遷移を表しています。以前のバージョンでは、こうしたキー タイプの組み合わせによって生成される軌道のタイプを特定するのは困難でした。しかし今回のバージョンでは、軌道の色分けによって結果を特定しやすくなっています。

この表では、次のような表記が使用されています。

遷移前のキー タイプ -> 遷移後のキー タイプ 結果 軌道の描画位置 軌道の色
OIK -> OIK OIK 基点 黄色
BIK -> BIK BIK ノード
FK -> FK FK ノード
BIK -> BFK BIK/BFK ブレンド ノード 青 -> 紫
OIK -> OFK OIK/OFK ブレンド ノード 黄色 -> 紫
OIK -> BIK FK ノード
OIK -> BFK FK ノード
BIK -> OFK FK ノード
注: 四肢とその指でトラックが分かれている場合は、[表示の設定](Display Preferences)ダイアログ ボックスで軌道の表示が[骨の基部](Bone Base)と[骨の先端](Bone Tip)のどちらに設定されていても、常に骨の基部の FK 軌道が表示されます。