[火の効果](Fire)を使用すると、アニメートされた火、煙、および爆発の効果を生成することができます。火の効果を利用できるものには、キャンプファイヤやたいまつ、火の玉、雲、星雲などがあります。
火を使用したシーン
1 つのシーンに任意の数の火の効果を追加することができます。リストの下の方にある効果は、リストの上の方にある効果より前にシーンに配置されるため、効果の順序は重要です。
各効果には固有のパラメータがあります。[効果](Effects)リストで火の効果を選択すると、[環境](Environment)ダイアログ ボックスにそのパラメータが表示されます。
火は[カメラ](Camera)ビューまたは[パース](Perspective)ビューにのみレンダリングされます。[正投影](Orthographic)ビューまたは[ユーザ](User)ビューでは、火の効果はレンダリングされません。
火の効果の適用例
例: キャンプファイヤを作成するには:
火の効果を使用しても、シーンにライトは投射されません。火の効果による発光をシミュレートするには、ライトも作成する必要があります。
火の効果を使ったモデルの例
火の装置(またはギズモ)を作成して、シーン内に効果を配置し、効果の最大境界を定義します。この装置は、[環境効果の装置](Atmospheric Apparatus)サブカテゴリのヘルパー オブジェクトです。
装置には、ボックス ギズモ、球体ギズモ、および円柱ギズモの 3 種類があります。
装置は移動、回転、およびスケーリングすることができますが、モディファイヤを適用することはできません。
[選択して不均等にスケール](non-uniform scale)を使用しても、効果の装置のシェイプを変更することができます。この変換を使用すると、警告が表示されます。この場合、環境効果の装置は修正しないので、警告を無視しても問題はありません。
火の効果をレンダリングするには、火の効果に環境効果の装置をあらかじめ割り当てておかなければなりません。装置オブジェクトのリストを管理するには、[ギズモ](Gizmos)領域のボタンを使用します。
このトピックの最初に示したシーン内の火に対するギズモ
複数の装置オブジェクトに同じ火の効果を表示することができます。たとえば、壁の上のたいまつすべてに同じ効果を使用できます。効果に変化をもたせるには、各装置に異なるシードを割り当てます。
1 つの装置を複数の火の効果に割り当てることができます。たとえば、1 つの装置で火の玉と火炎の両方の効果を表示することができます。
複数のギズモを選択することができます。[ギズモを選択](Pick Gizmo)をクリックし、H を押します。[オブジェクトを選択](Pick Object)ダイアログ ボックスが表示され、そのリストから複数のオブジェクトを選択できます。
[カラー](Colors)領域のカラー見本を使って火の効果に関する 3 つのカラー プロパティを設定できます。カラー見本をクリックすると、3ds Max の[カラー セレクタ](Color Selector)が表示されます。
火の効果は内炎と外炎のカラー間でグラデーションしたカラーで彩色されます。効果の密度が濃い領域には内炎のカラーを使い、効果のエッジに近づくにつれて徐々に外炎のカラーにブレンドします。
[爆発](Explosion)と[煙](Smoke)にチェックマークを付けると、内炎と外炎のカラーは煙のカラーにアニメートされます。[爆発](Explosion)と[煙](Smoke)のチェックマークを消すと、煙のカラーは無視されます。
火の効果内の炎のシェイプ、スケール、およびパターンを制御するには、[シェイプ](Shape)領域のコントロールを使用します。
炎の方向と一般的なシェイプを設定します。
1.0 未満の値を指定すると、炎は縮み、太く短くなります。
1.0 を超える値を指定すると、炎は引き延ばされ、長くて平板になります。
[ストレッチ](Stretch)と装置の不均等なスケーリングを組み合わせることができます。[選択して不均等にスケール](non-uniform scale)を使用すると、効果の境界の変更と炎のシェイプのスケーリングが可能です。
装置の内側の炎だけをスケーリングするには、ストレッチ パラメータを使用します。[ストレッチ](Stretch)の値を使用して、装置のスケーリングが炎に与える効果を反転することもできます。
ストレッチの変更の効果
値 = 0.5、1.0、3.0
装置の不均等なスケーリング
ストレッチ = 0.5、1.0、3.0
値 1.0 で装置は完全に塗り潰されます。効果は装置の端近くで消えますが、全体のシェイプは、はっきりと表示されます。
値 0.0 では、効果は非常に不均等になり、装置の境界に達することもありますが、通常は小さく整えられます。
均等性の変更の効果
値 = 0.2、0.5、1.0
炎のサイズと外観を設定するには、[特徴](Characteristics)領域のパラメータを使用します。これらのパラメータはすべて装置サイズに依存し、互いに影響し合っています。1 つのパラメータを変更すると、他の 3 つの動作に影響します。
[火の玉](Fireball)の場合は、大きな値が適しています。
火炎の場合は、小さな値が適しています。
炎のサイズが非常に小さい場合は、[サンプル](Samples)の値を増やして個々の炎を見なければならない場合もあります。
炎のサイズの変更の効果
値 = 15.0、30.0、50.0
装置の半径 = 30.0
小さな値を指定すると滑らかでぼやけた炎が生成され、レンダリングは高速になります。
大きな値を指定するとパターン付きのはっきりした炎が生成され、レンダリングは遅くなります。
炎のサイズが大きい場合は、[炎の詳細](detail)の値を大きくします。[炎の詳細](detail)の値が 4 を超える場合は、[サンプル](Samples)の値を増やして詳細を表示しなければならない場合もあります。
炎の詳細の変更の効果
値 = 1.0、2.0、5.0
値を小さくすると、効果はより透明になり、内炎より外炎のカラーが多く使用されます。値を大きくすると、効果はより不透明になります。また、内炎のカラーが徐々に白で置換されるため、効果は明るくなります。値を大きくするほど効果の中心は白くなります。
[爆発](Explosion)チェック ボックスにチェックマークを付けると、爆発の開始時点では密度は 0.0 でアニメートされ、爆発のピークで設定された密度の値になります。
炎の密度の変更の効果
値 = 10、60、120
次の条件にあてはまる場合は、値を大きくすることをお勧めします。
炎の激しさや上昇をアニメートするには、[モーション](Motion)領域のパラメータを使用します。
小さな値を指定すると、ゆっくり燃える低温の火になります。
大きな値を設定すると、すばやく燃える高温の火になります。
最適な火の効果を出すには、ドリフトは火の装置の高さの 2 倍にします。
火の装置の位置とサイズ、およびほとんどの火のパラメータをアニメートすることも可能です。たとえば、火の効果はカラー、サイズ、密度をアニメートできます。
爆発を自動的にアニメートするには、[爆発](Explosion)領域のパラメータを使用します。
このチェック ボックスにチェック マークが付いている場合、位相値 100 から 200 で火のカラーが煙に変化します。位相値 200 から 300 になると煙は消えます。チェック マークが付いていない場合、火のカラーは位相値 100 から 200 で最大の密度を保ちます。位相値 200 から 300 で火は消えます。
1.0 を超える値を指定すると急速に激しさを増します。1.0 未満の値を指定するとゆっくりと激しさを増します。