[カラー セレクタ](Color Selector)ダイアログ ボックス

[カラー セレクタ](Color Selector)ダイアログ ボックスを使用すると、3ds Max でカスタム カラー パラメータを指定することができます。3 種類のカラー モデルを使用することによって、必要なカラーを確実に指定できます。

[カラー セレクタ](Color Selector)ダイアログ ボックスでは、ライト カラー、マテリアル カラー、バックグラウンド カラー、カスタム オブジェクトのカラーなど、さまざまなカラー パラメータを指定できます。オブジェクトのカラーは、[オブジェクト カラー](Object Color)ダイアログ ボックスの基本カラーパレットから選択することも可能です。

通常は、[カラー セレクタ](Color Selector)ダイアログ ボックスはモードレスです。つまり、ユーザが閉じない限り画面に表示されたままになります。このダイアログ ボックスが表示されている間も、その他のコントロールを使用したりビューポートで作業したりできます。ただし、場合によっては[カラー セレクタ](Color Selector)ダイアログ ボックスがモーダルになることもあります。その場合は、次の操作に進む前にダイアログ ボックスを閉じる必要があります。

[カラー セレクタ](Color Selector)ダイアログ ボックスは、3 つのカラー選択モデルに分けられています。どのモデルのコントロールにも色を指定することができます。次の 3 種類のモデルがあります。

いずれか 1 つのカラー モデルで色を変更すると、その他のモデルのコントロールにも変更が自動的に反映されます。カラー モデルによって定義された色は、出力カラー ボックスの右半分に表示されます。左半分には、変更を行う前の元の色が表示されます。

手順

[カラー セレクタ](Color Selector)ダイアログ ボックスを表示するには:

  1. ライトやマテリアル コンポーネントのカラーなど、カラー パラメータのカラー見本をクリックします。
    注: コマンド パネルでオブジェクト名の横に表示されているオブジェクト カラーをクリックすると、[オブジェクト カラー](Object Color)ダイアログ ボックスが開きます。この[オブジェクト カラー](Object Color)ダイアログ ボックスで[アクティブ カラー](Active Color)(現在のカラー見本)または[カラーを作成](Add Custom Colors)ボタンをクリックすると、[カラー セレクタ](Color Selector)ダイアログ ボックスが表示されます。
  2. 色を選択したら、[OK]または[キャンセル](Cancel)をクリックするか、[閉じる](Close)ボタン()をクリックします。

    [カラー セレクタ](Color Selector)ダイアログ ボックスで色を追加した場合は、必ず最初に[カラーを追加](Add Color)ボタンクリックしてください。

  3. 元の色に戻すには、[リセット](Reset)ボタンをクリックします。

色相を変更するには、次のいずれかの操作を実行します。

  1. [色相](Hue)マトリクス(さまざまな色が表示されている大きな四角)内をクリックします。
  2. [色相](Hue)スライダをマトリクスの最上部までドラッグします。
  3. [赤](Red)、[緑](Green)、[青](Blue)のスライダをドラッグします。
  4. [色相](Hue)スライダをドラッグします。
  5. [赤](Red)、[緑](Green)、[青](Blue)、または[色相](Hue)の値を編集ボックスで調節します。

色を明るくするには、次のいずれかの操作を実行します。

  1. [色相](Hue)マトリクスの右側にある垂直スライダ([ホワイトネス](Whiteness)スライダ)を下方にドラッグします。
  2. [色相](Hue)マトリクスの左側にある垂直スライダ([ブラックネス](Blackness)スライダ)を上方にドラッグします。
  3. [彩度](Saturation)スライダを左へドラッグします。 
  4. [彩度](Saturation)の値を編集ボックスで減少させます。
  5. [明度](Value)スライダを右へドラッグします。
  6. [明度](Value)の値を編集ボックスで増加させます。

色を暗くするには、次のいずれかの操作を実行します。

  1. [色相](Hue)マトリクスの右側にある垂直スライダ([ホワイトネス](Whiteness)スライダ)を上方にドラッグします。
  2. [色相](Hue)マトリクスの左側にある垂直スライダ([ブラックネス](Blackness)スライダ)を下方へドラッグします。
  3. [彩度](Saturation)スライダを右へドラッグします。 
  4. [彩度](Saturation)の値を編集ボックスで増加させます。
  5. [明度](Value)スライダを左へドラッグします。
  6. [明度](Value)の値を編集ボックスで減少させます。

変更前の色に戻すには、次の操作を実行します。

[カラー セレクタ](Color Selector)ダイアログ ボックスを閉じるには、次のいずれかの操作を実行します。

  1. [OK]または[キャンセル](Cancel)をクリックします。
  2. ダイアログ ボックスの ([閉じる](Close))ボタンをクリックします。

インタフェース

色相

マトリクス ボックス最上部のスライダを左右に移動し、純色を定義します。

ブラックネス

このスライダを下方にドラッグすると純色に黒が追加され、暗い色になります。マトリクス ボックス内で任意の位置をクリックするかドラッグすることによって、色相と黒のレベルを同時に調節することも可能です。

ホワイトネス

マトリクス ボックスの右にある垂直スライダです。色に含まれる白の量を調整します。スライダ最上部には色相スライダと黒のレベルのスライダで指定した色、最下部には完全な白がそれぞれ表示されます。このスライダを下方にドラッグすると白が追加され、明るい色になります。

[赤](Red)、[緑](Green)、[青](Blue)

赤、緑、または青のスライダを左端までドラッグすると、数値フィールドの値が 0 になり、そのスライダの色(赤、緑、または青)は使用されなくなります。スライダを右端までドラッグするとフィールドの値が 255 になり、その色(赤、緑、または青)が最大限に使用されます。

赤、緑、青の使用量は、各スライダの右側にある編集ボックスでも設定できます。

編集ボックスで色の使用量を変更するとスライダ内の色も変化します。この色は、該当する位置までスライダを移動した場合の色を示します。このとき、他のカラー パラメータは変更されません。

色相

純色を設定します。このスライダを左端まで移動すると、赤の純色が得られます。左端からスライダを右に移動すると、純色が赤から黄色、緑、シアン、青、マゼンタの順に変化し、右端に達すると赤に戻ります。色相の表現には、直線状のスライダより色環の方が適しています。このため[色相](Hue)スライダは両端が赤になっています。色相の値 0 ~ 255 が円周上のポイントで表され、値 0 と 255 が隣り合っていると思ってください。

彩度

色の純度(強さ)を設定します。彩度がゼロに近い「弱い色」は、くすんだ灰色になります。一方、彩度が 255 に近い「濃い色」は非常に鮮やかです。

明度

色の明るさ(または暗さ)を設定します。明度が低いと暗くなり、より黒に近い色になります。明度を上げると明るくなり、色は白に近づきます。更に、明度を中間レベル(127)に設定すると、色は色相と彩度のみによって決定されます。

出力カラー

明度スライダの下に表示される 2 つのカラー見本です。右の見本が変更後、左の見本が変更前の色をそれぞれ示します。

サンプル スクリーン カラー

画面上の任意の場所から色をサンプリングできます。このボタンをクリックすると、マウス カーソルがボタンと同じスポイトの形に変わります。このカーソルが表示されている状態で、以下の操作を実行できます。

  • 画面上の任意の場所をクリックすると、現在の色が、カーソルの右下コーナーの下にあるピクセルの色で置き換えられます。
  • 画面上をドラッグすると、現在の色が、カーソルの右下コーナーの下にあるピクセルの色で次々と置き換えられます。この方法を使用すれば、小さな領域(たとえば太さ 1 ピクセルの線上など)でも目的の色を正確にサンプリングできます。
  • Shift を押しながらドラッグすると、ドラッグした範囲の色と現在の色を平均化することができます。

    平均化サンプリングでは、現在の色をサンプリングした単色で置き換えるのではなく、サンプリングした色と現在の色が徐々にブレンドされるため、サンプリング中の色の移り変わりがスムーズになります。この機能を利用すれば、たとえばノイズの目立つ領域で色のばらつきを「ならす」ことができます。

    このマウス操作は特殊で、マウスの左ボタンを放しただけではサンプリング モードは終了しません。マウスを任意の場所に移動した後(この移動中はサンプリングは実行されません)、再度ドラッグを開始して別の領域の平均化サンプリングを続行できます。Shift のみを放すと、通常のサンプリングに戻ります。Shift とマウス ボタンの両方を放したときに初めてサンプリング モードが終了し、マウス カーソルが元に戻って通常の動作に戻ります。

サンプリングは、3ds Max の現在のインスタンスのウィンドウ内であればどこででも実行できます。3ds Max 以外の場所(たとえばデスクトップなど)をサンプリングするには、3ds Max のいずれかのウィンドウ内をクリックしてから目的の場所へマウスをドラッグしてください。

カラー サンプリング ツールを使用した場合は、[カスタマイズ](Customize) [基本設定](Preferences) [ガンマと LUT](Gamma And LUT) [カラー セレクタに影響](Affect Color Selectors)オプションによってカラー セレクタに適用されているガンマが補正されます。つまり、カラー セレクタに表示されるサンプリング色は、常にサンプリング元の画面上の色と一致するように色補正されます。したがって、カラー セレクタのガンマがサンプリング元のガンマと一致しない場合は、サンプリング色の実際のカラー値(RGB/HSV)は、サンプリング元の実際のカラー値とは別の値になります。この動作は、通常のガンマ補正モードにも Autodesk LUT ガンマ補正モードにも適用されます。

リセット(Reset)

変更前の色に戻す場合にクリックします。

OK

変更を受け入れ、ダイアログ ボックスを閉じます。

注: [オブジェクト カラー](Object Color)ダイアログ ボックスの[カラーを作成](Add Custom Colors)をクリックしてダイアログ ボックスを開いた場合、ボタンの名前が「カラーを追加」になります。
キャンセル

元の色に戻して、ダイアログ ボックスを閉じます。

mental ray のマテリアルとシェーダのカラー セレクタ

mental ray マテリアルmental ray シェーダ、および DirectX マテリアルのインタフェースのカラー見本をクリックすると、標準のものとは異なるカラー セレクタが表示されます。

このダイアログ ボックスは標準のカラー セレクタとは 2 つの点で異なっています。

  • RGB と HSV の値が 8 ビットの整数(0 ~ 255)ではなく、0.0 ~ 1.0 の標準化された値として表示されています。
  • 追加のアルファ スライダと編集ボックスにより、このカラーのアルファ値を明示的に設定できます。この値も標準化されており、0.0 が完全な透明を表し、1.0 は完全な不透明を表します。

このバージョンのカラー セレクタは、DirectX シェーダ マテリアルや mental ray レンダラーの[サンプリング品質](Sampling Quality)ロールアウトの使用時にも表示されます。