[一般パラメータ](General Parameters)ロールアウト(ヘアーとファー)

このロールアウトでは、ヘアの数と密度、長さ、根元と毛先の太さ、およびその他の広範なパラメータを設定できます。

マップ ボタン

マップを[一般パラメータ](General Parameters)ロールアウトの複数のパラメータ([Density](密度)、[スケール](Scale)、[カットの長さ](Cut Length)、[ランダム スケール](Rand. Scale)、[根元の太さ](Root Thick)、[毛先の太さ](Tip Thick)、[ディスプレイスメント](Displacement)に適用できます。

マップを割り当てるには、コントロールの右にあるマップ ボタンをクリックし、[マテリアル/マップ ブラウザ](Material/Map Browser)を使用してマップを選択します。

また、マップをマテリアル エディタのサンプル スロットからドラッグ アンド ドロップすることもできます。 [スレート マテリアル エディタ](Slate Material Editor)が開いている場合、マップ ノードの出力ソケットからドラッグして、このボタン上にドロップできます。 また、マテリアル エディタや 3ds Max インタフェースのその他任意の場所にあるマップ ボタンからドラッグ アンド ドロップすることもできます。 マップをマップ ボタン上にドロップすると、ダイアログ ボックスにマップのコピー(独立)とソース マップのインスタンスのどちらを作成するのかを尋ねるメッセージが表示されます。

インタフェース

[ヘアの数](Hair Count]
生成されたヘアの総数。これは概数の場合がありますが、通常、実数は指定された量に非常に近い値になります。既定値は 10000 です。範囲は 0 ~ 10000000 (1000 万)です。
注: 3ds Max 2013 より前は、既定のヘアの数は 15,000 でした。

上: [ヘアの数](Hair Count)= 1000

下: [ヘアの数](Hair Count)= 9000

既定値では、密度はサーフェス領域に平均化されます。つまり、大きなポリゴンでは、小さなポリゴンよりも多くのヘアが使用されます。ポリゴンのサイズ比を変更するような方法で発生元オブジェクトを編集する場合、[ヘアをリセット](Reset Rest)を使ってヘアの配分を自動調整します。

ヘア セグメント

ヘアに対するセグメント数。既定値は 5 です。範囲は 1 ~ 150 です。

これは、スプライン セグメントと等価です。セグメントが多くなると、縮れたヘアがより自然になりますが、生成されたメッシュ オブジェクトは大きくなります。完全なストレート ヘアを実現するには、[ヘア セグメント](Hair Segments)を 1 に設定します。

左: [ヘア セグメント](Hair Segments)= 5

右: [ヘア セグメント](Hair Segments)= 60

ヘア パス

透明パスの数を設定します。既定値は 1 です。範囲は 1 ~ 20 です。

ヘアのバッファ レンダラーを使用すると、非常に斬新な方法でヘアの透明度を処理できます。ヘアの透明度を実際に解決する代わりに、異なるランダム シードを使って、ヘアが(不透明なヘアとして)複数回レンダリングされます。その後、これらのバッファが共にブレンドされます。[ヘア パス](Hair Passes)の値を大きくすると、ヘアの透明度(か細さ)が増します。また、この値を大きくすると、レンダリングされるヘアの実数も増加します。ただし、透明度が追加されるため、視覚的な密度(フィル)は、ほぼ同じになります。レンダリング時間も、直線的に増加します。

上: [ヘア パス](Hair Passes)= 1

下: [ヘア パス](Hair Passes)= 4

注: mental ray レンダラーを使用して[mr prim]ヘア レンダリング メソッド(「ヘアーとファー レンダリング効果」を参照)を実行する場合は、必ず[トレース深度](Trace Depth) [反射回数](Max. Depth)の値(「[レンダリング アルゴリズム](Rendering Algorithms)ロールアウト(mental ray レンダラー)」を参照)を[ヘア パス](Hair Passes)の値よりも大きく設定してください。
密度

この数値で、ヘア全体の密度を設定します。つまり、これは、[ヘアの数](Hair Count)値のパーセンテージ乗数として機能します。既定値は 100.0 です。範囲は 0.0 ~ 100.0 です。

このアトリビュートは、スピナーの右にあるマップ ボタンを使ってもマッピングできます。マッピングにより、テクスチャ マップを追加して、ヘアの量を制御できます。グレー値が 50% であるマップの領域では、その領域内のヘアの発生量が 50% 減少します。全体のヘアの数を変更するには、[ヘアの数](Hair Count)値を使用します(上を参照)。

上: [密度](Density)= 100.0 + マップ

下: 密度の制御に使用したビットマップ

ヒント: 効率を最大限高めるために、[ヘアの数](Hair Count)値を使ってヘアの実数を設定し、[密度](Density)は 100.0 のままにします。さらに、不均等なヘア配分を作成するにはマッピングを使用します。マップを指定せずに[密度](Density)の値を小さくするだけでは、ヘアが作成されてから破棄されるため、レンダリング時間が不必要に長くなります。
スケール

ヘアの全体的なスケールを設定します。既定値は 100.0 です。範囲は 0.0 ~ 100.0 です。

既定値の 100.0 では、ヘアは最大サイズになります。この値を小さくすると、ヘアが短くなります。ヘアを長くするには、スタイリング ツールを使用します。既定値は 100.0 です。範囲は 0.0 ~ 100.0 です。

このアトリビュートは、スピナーの右にあるマップ ボタンを使ってもマッピングできます。マッピングにより、テクスチャ マップを追加して、ヘアの長さを制御できます。グレー値が 50% であるマップの領域では、ヘアの成長が元の長さの 50% になります。シェイプは変更されません。

線形のグラデーション マップを使用して、0.0 (左)から 100.0 (右)まで徐々に値を変えた[スケール](Scale)値

注: ヘアの既定値のサイズは、モディファイヤに適用したオブジェクトのサイズによって変わります。オブジェクトが大きい場合は、初期サイズも大きくなります。
長さのカット

この数値により、ヘアの全体的な長さが[スケール](Scale)値のパーセンテージ乗数として設定されます。既定値は 100.0 です。範囲は 0.0 ~ 100.0 です。

このアトリビュートは、スピナーの右にあるマップ ボタンを使ってもマッピングできます。マッピングにより、テクスチャ マップを追加して、ヘアの長さを制御できます。グレー値が 50% であるマップの領域では、ヘアの成長が元の長さの 50% になります。シェイプは変更されません。

このパラメータは、各カーブのパラメータがその場で再設定されるため、密度マップよりも計算量が多くなります。密度マップと混同しないように注意してください。これは、ヘアの成長するアニメート効果(たとえば、狼男のキャラクタを作成する場合)で、非常に便利な機能です。

[ランダム スケール]

ランダム スケールをレンダリングされたヘアに適用します。既定値は 40.0 です。範囲は 0.0 ~ 100.0 です。

線形のグラデーション マップを使用して、0.0 (左)から 100.0 (右)まで徐々に値を変えた[ランダム スケール](Random Scale)値

既定値の 40.0 では、ヘアの 40 パーセントを、量を変化させることでランダムにスケール ダウンします。0.0 では、ランダムなスケーリングは適用されません。

根元の太さ

ヘアの根元の太さを制御します。インスタンス化されたヘアの場合、これにより、全体的な太さが、オブジェクト空間内の X および Y 軸上の元のオブジェクトの次元の乗数として制御されます。

この設定は、ネイティブなヘアとインスタンス化されたヘアの両方に影響を及ぼします。インスタンス化されたヘアでは、[根元の太さ](Root thick)の値により、根元だけでなく、ヘア全体の太さが制御されます。

毛先の太さ

ヘアの毛先の太さを制御します。

この設定は、ネイティブなヘアだけに影響を及ぼします。インスタンス化されたヘアは、影響を受けません。インスタンス化されたヘアでテーパを作成するには、Hair の内部でインスタンス化するオブジェクトをモデリングする際にテーパを適用します。

上: [根元の太さ](Root Thick)= 10.0、[毛先の太さ](Tip Thick)= 0.0

下: [毛先の太さ](Tip Thick)= 10.0、[根元の太さ](Root Thick)= 0.0

幅が 1 ピクセル未満のヘアは半透明になります。一方で、[根元の太さ](Root Thick)と[毛先の太さ](Tip Thick)を小さい値(1.0 に近いか、これ未満の値)に設定すると、良好な半透明ヘアが得られることがあります。

ディスプレイスメント

ヘアの根元を、発生元オブジェクトのサーフェスからディスプレイスします。既定値は 0.0 です。範囲は -999999.0 ~ 999999.0 です。

ポリゴン数の多いオブジェクトをレンダリングするときに、ヘアの発生元オブジェクトには低ポリゴンのプロキシ オブジェクトを使用している場合、[ディスプレイスメント](Displacement)を調整することで、ヘアが浮いたように見えるのではなく、ヘアが高ポリゴン オブジェクトから生えているように見せることができます。

この設定は、発生元オブジェクトに落下するヘアや、発生元オブジェクトから離脱するヘアのアニメーションなどにも使用できます。

補間

このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、ガイド ヘア間でヘアの発生が補間され、[一般パラメータ](General Parameters)の設定に合わせてサーフェスがヘアに対して完全に作成されます。チェックマークが付いていない場合、発生元オブジェクトの三角形の面ごとにヘアが 1 本だけ生成されてゆき、[ヘアの数](Hair Count)設定に指定された制限まで続行されます。既定値ではチェックマークが付いています。