Multi/Sub-Map シェーダ(mental ray)

Multi/Sub-Map シェーダを使用すると、異なるカラーまたはマップをマテリアルの単一のパラメータに割り当てることができます。たとえば、小石が敷き詰められた地表を作成し、すべての小石に単一の Arch & Design マテリアルを割り当てることができます。カラーに変化を持たせるためには、Multi/Sub-Map シェーダをマテリアルの拡散反射光スロットに配置します。これにより、すべての小石が同じ BRDF プロパティを保持し、拡散反射光カラーのみが変化します。Multi/Sub-Map を適切に使用することで、複雑なシーンに必要となるマテリアルの数を大幅に少なくすることができます。

Multi/Sub-Map では、割り当てるカラーやマップを任意に、またはオブジェクト ID、マテリアル ID、スムージング グループ ID 基づいて変化させることができます。最大 20 のカラーまたはマップに異なる ID を定義し、番号の大きい ID の場合、割り当てサイクルを繰り返したり、範囲外のカラーまたはマップを指定することができます。

左: 観客席の色はオブジェクト ID により異なります

右: 色はランダムで変わります

注: Multi/Sub-Map シェーダは、シェーディング ビューポートでは正しく表示されません。一般に、シェーダを拡散反射光マップとして使用するマテリアルの場合、[ビューポート内でマップを表示](Show Map In Viewport)をオフにしておくことをお勧めします。

インタフェース

Switch Color/Map based on

カラーまたはマップを割り当てる基準を選択します。

  • [オブジェクト ID](Object ID)[G-バッファ](G-Buffer)領域 [オブジェクト ID](Object ID)の値を使用します。 たとえば、ID が 1 のオブジェクトには、[Color/Map #1]が割り当てられます。
    注: ID が 0 (既定)のオブジェクト、または[繰り返し](Repeat)がオフで、[Number of Colors/Maps to Use]の値によって決定された上限よりも ID 値が大きいオブジェクトには、[Default/Out-of-range Color] (またはマップ)が割り当てられます。
  • [マテリアル ID](Material ID) マテリアル ID を使用します。たとえば、マテリアル ID が 1 の面には、[Color/Map #1]が割り当てられます。
    注: [繰り返し](Repeat)がオフの場合、[Number of Colors/Maps to Use]の値によって決定された上限よりもマテリアル ID 値が大きい面には、[Default/Out-of-range Color] (またはマップ)が割り当てられます。
  • [Smoothing Group] スムージング グループ ID を使用します。たとえば、スムージング グループ 1 の面には、[Color/Map #1]が割り当てられます。複数のスムージング グループに割り当てられた面の場合、マルチ/サブマップは割り当てられた値の最大値を使用します。
    注: スムージング グループに属さない面、または[繰り返し](Repeat)がオフで、[Number of Colors/Maps to Use]の値によって決定された上限よりもスムージング グループ ID 値が大きい面には、[Default Out-of-range Color] (またはマップ)が割り当てられます。
  • [Random] カラーまたはマップを任意に割り当てます。ランダム化の値は固定され、シーンを再度レンダリングしたり、マテリアルを再度割り当てても値は変化しません。
Default/Out-of-range Color

指定された範囲(1 から[Number Of Colors/Maps To Use]の数値)に該当しない ID を持つオブジェクトまたは面に適用されるカラーまたはマップです。[Random]オプションを選択した場合は使用できません。

Number of Colors/Maps to Use

使用可能な最大 ID 値です。[Repeat]がオフの場合、この値よりも大きい(または 0 に設定された) ID には、[Default/Out-of-range Color]が割り当てられます。範囲は 1 ~ 20 です。

Repeat

オンにすると、割り当てられたカラー/マップは、[Number Of Colors/Maps To Use]設定よりも大きい ID 値を繰り返します。たとえば、[Number Of Colors/Maps To Use]が 7 に設定されている場合、ID が 8 または 15 のオブジェクトまたは面は[Color/Map #1]を使用し、ID が 9 または 16 のオブジェクトまたは面は[Color/Map #2]を使用します。

オフの場合は、指定された範囲(1 から[Number Of Colors/Maps To Use]の数値)に該当しない ID には、[Default/Out-of-range Color]が使用されます。

[Color/Map #1]~[Color/Map #20]

各[Color/Map]パラメータで使用するカラーまたはマップを指定します。マップを割り当てる場合、[マップ](Maps)ロールアウトのチェック ボックスを使用してマップを無効にしない限り、カラーがマップで上書きされます。

マップを割り当てるには、カラー見本の右にあるマップ ボタンをクリックし、マテリアル/マップ ブラウザからマップを選択します。

[マップ](Maps)ロールアウト

このロールアウトには、マップ/カラーの割り当てを有効および無効にするチェック ボックスと、マップを割り当てるボタンが表示されます。