小規模なレンダリング ファームをセットアップする場合でも、かなりの時間がかかります。最初のステップとして、ネットワークが基本的な要件を満たしているかどうかを確認しましょう。また、ネットワークを介してレンダリングするのに必要なソフトウェアについても確認する必要があります。
レンダリング サーバは、3ds Max を実行するための最小要件を満たしている必要があります。レンダリングのパフォーマンスを向上するには、より高速なプロセッサ、追加のメモリ、より大きなスワップ スペース持つマシンを使用してください。レンダリング サーバは、レンダリングではモニタを必要としませんが、セットアップではあると便利です。ディスプレイ アダプタやアクセラレータは、レンダリングのパフォーマンスに影響しません。
オペレーティング システムの要件については、『Autodesk Backburner Installation Guide』(www.autodesk.com/backburner-documentation)の「System Requirements」を参照してください。また、TCP/IP プロトコルが正しくインストールされたネットワークに接続されている必要があります。TCP/IP の構成の手順を参照してください。
オーソライズ済みの 3ds Max が少なくとも 1 つ必要です。このコピーを使用して、ネットワーク レンダリングを行えるよう、複数のマシンに 3ds Max をセットアップできます。各マシンでのカスタム セットアップに関する具体的な詳細は、後のトピックで説明します。このセットアップでは、ネットワークを介してレンダリングするのに必要なプログラムをインストールし登録します。
ネットワーク レンダリングでは、4 つの異なるプログラムが連携します。以下にこの 4 つのプログラムの概略を説明します。
3ds Max は、ジョブの割り当ての起動に使用されています。ネットワーク レンダリング ジョブは、[レンダリング設定](Render Setup)、[テクスチャをレンダリング](Render to Texture)、または[ビデオ ポストを実行](Execute Video Post)のいずれかのダイアログ ボックスからサブミットします。また、レンダリング サーバがジョブをレンダリングするときにもこのアプリケーションが使用されます。
このアプリケーションを実行すると、1 台のコンピュータをネットワーク マネージャとしてセットアップします。また、managersvc.exeをインストールして、マネージャをサービスとして実行することもできます。ネットワーク サービスのインストールを参照してください。
マネージャ プログラムは、ネットワーク レンダリング ジョブでのレンダリング サーバとの通信を管理します。マネージャ プログラムはネットワーク内の任意のマシンにセットアップできます。ただし、大きなファイルをサブミットし、多数のレンダリング サーバを使用する予定である場合は、ディスク領域の大きい高速なコンピュータを選ぶことをお勧めします。ほとんどすべてのネットワーク レンダリング シナリオで、ネットワーク全体で実行されるマネージャは 1 台だけです。
このアプリケーションを実行すると、実行元のコンピュータがレンダリング サーバとしてセットアップされます。また、serversvc.exe をインストールして、サーバをサービスとして実行することもできます。ネットワーク サービスのインストールを参照してください。
サーバ プログラムは、自身のローカル IP アドレスをマネージャ プログラムに送信します。次にマネージャがサーバを登録すると、サーバはジョブ割り当てのネットワーク レンダリングに使用できるようになります。サーバは、ネットワーク マネージャからジョブを受け取ると、3ds Max のローカル コピーを起動し、レンダリングを実行します。その後、サーバは完成したフレームをターゲット ディレクトリに送り、マネージャから送信された次のフレームのレンダリングを開始します。サーバは、3dsmax.exe3dsviz.exe プロセスが不要になるとこれを停止します。
これは、キュー モニタという名前のスタンドアロン プログラムです。ネットワーク レンダリングの監視とスケジュール設定を行うための Windows インタフェースを提供します。キュー モニタはスタンドアロン プログラムであるため、ネットワーク内の任意のコンピュータからいつでも起動することができます。唯一の要件は、マネージャを実行しているコンピュータとの間に TCP/IP 接続が確立されていることです。
各レンダリング サーバにキュー モニタをロードすると、これを使用してローカルでレンダリングの進行状況を監視できます。また、Windows NT Remote Access を使用して、リモートからキュー モニタに接続することもできます。