iray 文字列オプション
3ds Max 2012 で導入された iray レンダラーには、いくつかの文字列オプションがあります。これらの文字列オプションには、3ds Max 2011 ではじめて導入された mental ray 文字列オプションに使用される mental_ray_string_options コア インタフェースからアクセスできます。これらの文字列オプションを使用すると、標準の iray レンダラー ユーザ インタフェースには公開されていない、いくつかの拡張設定を提供できます。これらのオプションを機能させるには、まず現在のレンダラーを
iray に設定する必要があります。mental ray 文字列オプションと同様に、これらの設定は一時的なもので、シーンと一緒に保存およびロードされません。そのため、現在のセッションで
MAXScript を使用して再度有効にする必要があります。
CPU スレッド
mental_ray_string_options.AddOption "iray threads" <Integer>threadsCount
CPU でのレンダリング時に使用するスレッドの数を指定します。
0 に設定した場合、CPU は無効になります。
設定しない場合、既定の動作は「使用可能なすべてのコアを使用する」です。
GPU デバイス
mental_ray_string_options.AddOption "iray devices" <String>devicesToUse
使用する CPU デバイスを、0 から始まるデバイス ID をスペースで区切った文字列で指定します。たとえば、「0 2」は、最初のデバイスと 3 番目のデバイス(使用可能な場合)を使用することを示します。
設定しない場合、既定の動作は「CPU デバイスを使用しない」です。
"iray threads" を 0 に設定した状態で "iray devices" を "" に設定しないでください。これを行うと、iray が動作するデバイスがなくなります。
バックグラウンド カラー
mental_ray_string_options.AddOption "iray background color" <Point3>backgroundColor
バックグラウンド カラーを、RGB を 0 ~ 1 の浮動小数点数で表す Point3 値で指定します。
設定しない場合、既定のバックグラウンド カラーは黒です。
環境ライティング
mental_ray_string_options.AddOption "environment lighting resolution" <Integer>resolution
環境ライティングの解像度を整数で指定します。
mental_ray_string_options.AddOption "environment lighting blur" <Boolean>onOff
環境ライティングをブラーするかどうかを指定します。
設定しない場合、ブラーは実行されません。
環境ドーム
iray には、環境シェーダによって提供される無限環境の代わりにフェイクの環境ドームを使用する機能があります。このドームのサイズは有限であるため、カメラを移動するとドーム内での位置が変わり、その結果として環境ルックアップが変更されます。イルミネーションは引き続き元の無限環境から計算されます。
mental_ray_string_options.AddOption "environment dome mode" <String>mode
環境ドームのシェイプを指定します。
有効な値は次のとおりです。
"infinite" - 指定されない場合の既定値で、標準の無限環境ルックアップ
"sphere" - 球形のドーム
"hemisphere" - 上半球と下半球を区切る平面に下半球が投影される球形のドーム
mental_ray_string_options.AddOption "environment dome position" <Point3>position
ドームの位置を指定します。
mental_ray_string_options.AddOption "environment dome radius" <Float>radius
ドームの半径を指定します。
mental_ray_string_options.AddOption "environment dome rotation axis" <Point3>axis
ドームの回転軸を指定します。
ドーム モードが有効になっている場合、追加の「シャドウ キャッチャー」グラウンド平面を指定できます。この透明な平面は、グラウンド平面ポイントがシーン内のオブジェクトから受ける(直接証明の)シャドウの量を段階的に計測して、環境ルックアップが平面の後方に偏るようにします。その後、グラウンドがドーム設定で指定された環境ルックアップになっている間に、この平面を使用してシャドウを補足できます。グラウンド平面は、次のオプションで指定します。
mental_ray_string_options.AddOption "environment dome ground" <Boolean>onOff
環境ドーム グラウンド(Shadowcatcher)を使用するかどうかを指定します。
mental_ray_string_options.AddOption "environment dome ground position" <Point3>position
環境ドーム グラウンドの位置を指定します。
mental_ray_string_options.AddOption "environment dome ground glossiness" <Float>glossiness
環境ドーム グラウンドの光沢を指定します。
mental_ray_string_options.AddOption "environment dome ground reflectivity" <Point3>reflectivity
環境ドーム グラウンドの反射を Point3 値で指定します。値[0,0,0]を指定すると、反射がオフになります。値[1,1,1]を指定すると、グラウンドが 3 つのカラー
コンポーネントすべてに対して完全に反射するようになります。値[1,0,0]を指定すると、反射が赤のみになります。