プロジェクト標準図面とプロジェクト図面上のスタイルおよび表示設定にはバージョンがあります。バージョンは、スタイルや表示設定を同期させる必要があるかどうかを判定するために使用されます。バージョン情報には、一意の GUID (Global Unique Identifier: グローバル ユニーク識別子)、最後に変更した日付と時刻、最後にオブジェクトを変更したユーザの Windows ログイン名、およびオプションのコメントが含まれます。
プロジェクトが監査されたり、その標準仕様と同期されると、バージョンの比較により、プロジェクト内のスタイルや表示設定がプロジェクト標準と同じか、古いか、新しいかを判定します。
次のものが同じである場合は、スタイルや表示設定はプロジェクト標準と同じであると見なされます。
プロジェクト図面上のスタイルがプロジェクト標準スタイルと同じかどうかを判定するには、両方の GUID を比較します。 GUID は、標準オブジェクトの各バージョンに新しく作成される一意の文字列です。プロジェクト標準図面では、以前の GUID がバージョン履歴として保持され、プロジェクト図面上のオブジェクトと比較できるようにします。
同期処理は、プロジェクト標準図面のスタイルや表示設定と同じタイプ、名前、またはバージョン GUID を持つ、対応するプロジェクト図面のスタイルや表示設定を見つけると、そのスタイルや表示設定は標準のものであり、プロジェクト標準図面と同期していると判断します。その場合、変更は不要です。
この比較により、プロジェクト図面上の GUID がプロジェクト標準図面上のスタイルの GUID と一致せず、標準スタイル バージョン リストの以前の GUID と一致することがわかって場合は、プロジェクト図面上のスタイルに「標準スタイルの古いバージョン」というラベルが付けられます。
この比較により、標準オブジェクトの名前とオブジェクト タイプは一致するが、標準スタイルまたは表示設定のバージョン履歴に記されていない GUID を持つことがわかった場合は、プロジェクト図面上のスタイルまたは表示設定は「標準オブジェクトの非標準(新しい)バージョン」というラベルが付けられます。
プロジェクト図面上の標準スタイルや表示設定の新しいバージョンは、スタイルや表示設定がスタイル マネージャや表示マネージャで変更されるごとに、自動的に作成されます。
プロジェクト標準図面上の標準スタイルや表示設定の新しいバージョンは、スタイルや表示設定がスタイル マネージャや表示マネージャで変更された場合に、手動で作成する必要があります。プロジェクト標準図面には、各標準スタイルや表示設定のバージョン履歴も格納されます。バージョン履歴は、同期中に、プロジェクト図面上のスタイルや表示設定がプロジェクト標準図面上のバージョンと一致するか、新しいバージョンまたは古いバージョンであるかを判定するために使用されます。
表示設定の変更に対してバージョン付けが自動的に行われない場合がいくつかあります。これは、ほとんどの使用場面で、望ましい結果をもたらさないためです。通常、一部の設定は標準図面と異なるため、以下の設定は自動バージョン付けの処理に含まれません。
プロジェクト標準図面上の標準スタイルおよび表示設定には、プロジェクトの作業中に行われた変更のバージョン履歴が含まれます。標準オブジェクトの以前のバージョンに戻すことはできません。バージョン履歴は、標準スタイルおよび表示設定の現在の状態を判定するためにのみ使用されます。