反りの測定と解析の目的

反りの測定にあたっては、プロジェクトのコンテキストにおいて反りをどのように定義するのかを理解する必要があります。

変位量結果を正しく解釈するためには、次の点を考慮する必要があります。

成形品によっては、アセンブリ サーフェスを持つものや、何らかの許容差の範囲内で平坦でなければならないシーリング サーフェスを持つものがあります。また、スナップ フィットやねじボスなど、他の成形品に適合しなければならないアセンブリ フィーチャーを多数持つ成形品もあります。ほとんどの成形品には、満たさなければならない寸法や幾何公差が複数あります。アンカーまたはローカル座標系(LCS)を使用して、変位プロットが正しく設定されるように反りを定義する方法を理解する必要があります。

変位量結果の確認でもう 1つ考慮しなければならないのは、複数のスタディどうしをどう比較するかです。スタディ間の変位量結果を比較することと、特定の反りの許容差を調べることは、同じにならない場合があります。スタディ間の結果を比較する場合、通常は、各スタディでの反りの許容差を比較するよりも、スタディ間での変化を比較することがその目的になります。通常は、変位量を許容誤差と比較するよりも、スタディ間での違いを比較する方が、変位量を調べるのがずっと簡単になります。

注: 変位が許容差に近い場合は、変位プロットを調べるためにどの方法を使用するかが最も重要になります。

平坦面が 1.0 mm の許容差を持つ XY 平面の場合、Z 変位は平坦性を表します。Z 変位全体が 1.0 mm 未満の場合、関心のある平面は許容差の範囲内にあります。たとえば、成形品の Z 変位の合計が 10 mm であれば、関心のある平面は許容差を超えている可能性があります。関心のある平面の変位が許容差にほぼ等しい場合には、結果を調べるための正確な方法が重要になります。