概要 - エレメカ プロジェクト

AutoCAD Electrical ツールセット プロジェクトを Inventor プロジェクトにリンクして、データ交換と相互運用性を実現します。

エレメカ プロジェクトは、機械分野と電気分野を統合して、製品開発での連携した共同設計環境を実現し、リアルタイム環境で並行して作業を進めることができるようにします。エレメカ リンク ファイルを作成することで、AutoCAD Electrical ツールセット プロジェクトと Inventor プロジェクトを接続することができます。エレメカ リンク ファイルは、ネットワーク上の共有フォルダに保管できるため、AutoCAD Electrical ツールセット ユーザと Inventor ユーザの双方がアクセスできます。接続を確立したら、同期機能を使用して、AutoCAD Electrical ツールセット の設計と Inventor の設計との間でデータ交換を開始できます。
リンクしたプロジェクトでは、次の点が可能になります。
リンクしたプロジェクトのコンポーネントおよび配線データを表示し、データの同期状態を維持するには、次のコントロールを使用します。

同期

エレメカ プロジェクトの同期機能を使用することで、AutoCAD Electrical ツールセット プロジェクトと Inventor プロジェクトの間でデータの整合性を管理および維持することができます。エレメカ プロジェクトの同期では、データ交換のプロセスでプッシュとプルの手法が採用されています。AutoCAD Electrical ツールセット ユーザの場合、Inventor のデータが最初に取り込まれ、コンポーネント ツリー表示が更新されます。次に、AutoCAD Electrical ツールセット のデータが Inventor に移動されます(プッシュされます)。ネットワークから切断し、リンク ファイルとの接続が解除されると同期できなくなりまが、図面ファイル上でオフラインで作業を続行し、[ロケーション ビュー]タブを使用してコンポーネントを管理することができます。ネットワークでリンク ファイルへの接続を再確立した後、オフラインでの作業を同期することができます。

再利用

連携した共同環境で作業する場合は、既存のプロジェクトを再利用することが多くあります。リンクしたエレメカ プロジェクトを再利用するには、[プロジェクトをコピー]操作を実行します。コピーしたプロジェクトの新しいエレメカ リンク ファイルを作成したり、コピーしたエレメカ リンク ファイルのデータを修正することができます。

コンポーネント ツリー

標準コンポーネント、端子、PLC モジュール、コネクタ、ケーブル マーカーのリストを表示します。ツリーの最上位のノードは、プロジェクト全体を表します。プロジェクトの下の各ノードは、装置の値を表します。各装置の下のノードは、対象の装置内にあるロケーションの値を表します。

コンポーネント ツリーの表示は、デバイス タイプに応じて異なります。エレメカ コンポーネントを挿入する際は、一意の名前(装置コード、ロケーション コード、コンポーネント タグ)、ピン番号、端子番号を指定することをお勧めします。たとえば、図面にケーブル マーカーがあり、ケーブル タグの値が重複している場合、コンポーネント ツリー表示や[接続]タブのコンポーネントについて予期しない動作が発生する可能性があります。この問題は、[ロケーション ビュー]の端子およびケーブル マーカーで発生する頻度が高いことが確認されています。

[標準コンポーネント]
タグ値: 展開すると、割り当てられているピンが表示されます。
[端子]
タグ ストリップ値:端子番号: マルチレベル端子では、カンマで区切られた各端子番号が一覧表示されます。展開すると、レベルの説明が表示されます。
注: 線番が付いている端子の場合、端子番号の代わりに線番が表示されます。
PLC
タグ値: 展開すると、各ピンとアドレス値が表示されます。
コネクタ
2 行に分かれたタグ値です(プラグ側に 1 つとジャック側に 1 つ)。展開すると、ピンが表示されます。
ケーブル
タグ値:
子コンポーネントは、親を挿入するまでツリーから除外されます。
注: デバイスのノードの上にカーソルを合わせると、カタログや説明など、デバイスに関する詳細情報が表示されます。