[応力の線形化]ユーティリティを使用して、指定した応力テンソルを、定義した応力分類線(SCL)に沿ってグラフ化することができます。応力テンソルの方向は、SCL の 2 つの端点と、指定した三番目の点で規定されるローカル座標系に基づきます。さらに、[応力の線形化]ユーティリティは、全応力(Pm + Pb)を構成する一次膜応力(Pm)と一次曲げ応力(Pb)を決定します。
[応力の線形化]は、圧力容器業界の設計基準および要求に準拠するために使用されます。しかし、このユーティリティは、他のオブジェクトにも適用できます。[応力の線形化]ユーティリティを使用して、ローカル応力テンソルを直線状パスに沿ってグラフ化したり、任意のタイプの構造の曲げおよび膜応力の相対的寄与を決定することができます。
Pm と Pb を決定する方法は 2 つあります。最大せん断応力に基づく方法とフォン ミーゼス応力に基づく方法です。すべてのケースで、Inventor Nastran は両方の方法に基づいて計算し、結果を表示します。
[応力の線形化]ユーティリティは、結果環境に表示されます。シミュレーションの結果がロードされた後でこのユーティリティにアクセスするには、[結果]
[応力の線形化]
をクリックします。
注: [応力の線形化]は、応力結果を生成するすべての線形および非線形解析タイプに対して使用することができます。
[応力の線形化]ユーティリティのダイアログ ボックスには次のコントロールがあり、上の図の該当する場所にそれぞれ番号が付けられています。
- ローカル応力テンソル: グラフでプロットする結果を選択できます。緑のボタン
は、数値結果を .csv ファイルに保存する場合に使用します。
- 応力の線形化のグラフ: 現在定義されている応力分類線(SCL)に沿ったローカル応力テンソルの結果を表示します。
- 線形化のコントロール: SCL を定義するための最初の点と最後の点を指定できます。また、ローカル応力テンソルのグラフの方向を定義することもできます。
- [応力の線形化の結果]: 最大せん断応力とフォン ミーゼス応力両方に対する結果が表示されます。
- pm: 現在の SCL の一般一次膜応力度。
- Pb: 現在の SCL の一次曲げ応力度。
- Pm + Pb: 現在の SCL の全一次応力(一次せん断応力と一次曲げ応力の合計)。
詳細については、次のトピックに記載されています。