断面を作成して編集すると、メッシュのバルジを作成することができます。バルジ エディタは、[バルジ](Bulge)サブオブジェクト レベルを使用してバルジ角度を作成、編集するもう 1 つの方法です。その違いは、バルジ エディタでは視覚的な断面ビューおよびプロファイル ビューを使用して作成、選択、編集できることです。バルジ サブオブジェクト レベルの使用、およびバルジ角度の作成と編集は、ビューポートで行います。バルジ エディタで加えたパラメータへのすべての変更は、ビューポート中のメッシュにも反映されます。
バルジ エディタへのアクセスは、[修正](Modify)パネル上の [Physique]ロールアウト、[バルジ](Bulge)サブオブジェクト レベルの[バルジ](Bulge)ロールアウト、または[リンク](Link)サブオブジェクト レベルの[リンクの設定値](Link Settings)ロールアウトから行います。
バルジ角度を容易に作成するには、四肢を極端な方向に動かす簡単なアニメーションを作成することをお勧めします。人間の腕の場合には、ボディに対して腕を下ろし、体側に延ばし、ひじを曲げ、最後に手を肩に触れながら脱力するようなキーフレームを設定します。タイム スライダを前後に動かして、多くの中間的方向または極端な方向の 1 つを簡単に選択できます。これにより、スケルトンを操作してメッシュの方向を変更するのに Physique を終了する必要がないため、バルジ角度作成時の時間を節約できます。複数のバルジ角度の場合も、バルジ エディタまたはバルジ サブオブジェクト レベルを離れることなく作成および設定できます。
バルジ エディタを使用して新規バルジ角度を作成するには:
3ds Max によってバルジ エディタが開きます。
新規バルジ角度が作成されます。[現在のバルジ角度](Current Bulge Angle)フィールドのバルジ角度名の番号が増分されます。
クリックした位置に断面が作成されます。
この操作は、プレビュー アニメーションを作成すると、最も簡単に実行できます。詳細は、アニメーションを使用して四肢の方向をプレビューするを参照してください。タイム スライダを目的の角度を保持するフレームまでスライドするだけです。プレビュー アニメーションを作成しない場合は、[バルジ](Bulge)サブオブジェクト レベルを終了し、適切な四肢を選択して回転する必要があります。たとえば、Biped の二頭筋を膨張するには、Biped の前腕を 90 度回転します。
断面ビュー内で制御ポイントをスケールまたは移動すると、メッシュがビューポート内で膨らみます。
関節の現在の角度が保存されます。
関節角度に達すると、メッシュが膨らみます。既定値では、メッシュに初めてアタッチしたときに 1 つのバルジ角度が作成されます。したがって、Biped 関節が回転したときに腕または脚を膨らませるときは、1 つのバルジ角度を追加して設定するだけでかまいません。
バルジ角度の値を変更するには:
Biped の四肢を 回転するか、またはタイム スライダを使用して四肢が適切に回転しているフレームに移動します。
関節の角度は表示されたバルジ角度に設定されます。Biped の四肢がこの角度まで回転すると、メッシュのバルジ効果が最大強度に達します。
編集するバルジ角度を選択するには:
すべてのバルジ角度名のリストが表示されます。
バルジ エディタの断面ビューおよびプロファイル ビューが更新されて、新たに選択されたバルジ角度に関連する断面が表示されます。
バルジ角度を削除するには:
すべてのバルジ角度名のリストが表示されます。
断面を追加するには:
クリックした位置に断面が作成されます。
断面を削除するには:
選択された断面が赤に変わります。
断面をアクティブ化するには:
選択した断面が断面ビューに表示されます。断面ビューで制御ポイントを選択および編集することによって、その形状を変更できます。これによって、断面の位置でメッシュが膨らみます。
複数の断面を選択するには:
複数の断面のパラメータを変更する場合は、[断面](Cross Sections)パネルで該当する断面を選択してそれらのパラメータを変更します。
リンクに沿って断面を移動するには:
断面を移動して、メッシュ上のバルジが生じる位置に再配置します。
断面をコピーし、貼り付けるには:
これで、コピー元の断面の形状が、貼り付け先の断面に貼り付けられます。
断面のシェイプを変更するには:
断面の制御ポイントを 追加または 削除することもできます。
制御ポイントを 手動で描画して追加することもできます。
プロファイル ビューの方向を変更するには:
カーソルが、断面ビューのような形状に変わります。
マウスを放すと、[プロファイル](Profile)ビューが更新され、プロファイルが方向バーの角度で表示されます。
断面ビューで断面の制御ポイントを選択、スケール、および回転します。
ビューポートでは、断面ビューと異なり、ジオメトリ上で移動変換を使用します。制御ポイントは、スケールおよびリンクを中心とした回転が同時に行われ、その結果移動します。
まず、プロファイル ビューで断面を選択します。その後、断面ビューで制御ポイントを選択して移動し、バルジを変更します。
断面ビューで制御ポイントを選択し、リンクの中心を基準に回転します。
この操作を行っても、メッシュはツイストしません。断面が円形でない場合は、バルジがメッシュの周囲を移動します。
断面ビューで制御ポイントを選択し、リンクの中心を基準にスケールできます。
断面のすべての制御ポイントがスケールされた場合、メッシュは不均一に膨張します。
断面ビューで制御ポイントを手動で描画および追加します。バルジの形状が、描画した形状に基づいて変化します。
断面ビューでは、各解像度ステップに制御ポイントを配置し、断面をインタラクティブに描画することができます。断面ビューで既存の制御ポイントを選択し、Ctrl キーを押しながら描画すると、既存の制御ポイントを固定することができます。
断面ビューで断面をクリックして、制御ポイントを挿入します。クリックするたびに、1 つの制御ポイントが作成されます。
制御ポイントを追加してその位置を変更すると、断面を形成して、メッシュでバルジの起こる場所を正確に制御できます。
制御ポイントを削除します。断面ビューで制御ポイントを選択してから、このボタンをクリックします。
階層の次のリンク、または前のリンクに移動します。断面ビューおよび プロファイル ビューは更新され、適切なバルジ ジオメトリが表示されます。
断面ビューの上と下にある緑色のプロファイル基準点の間を通る垂直の平面を中心にして、断面をミラーリングします。つまり、このボタンをクリックすると、バルジがリンクの反対側に表示されます。
断面を選択し、リンクに沿って移動します。メッシュ上のバルジは、断面が移動するとリンクを上下に移動します。
断面を表示する位置でプロファイル ビューをクリックして、断面を挿入します。クリックした位置(親リンクまたは子リンク上)に新しい断面が作成されます。
断面の数を増やすと、メッシュの膨張の仕方と位置をより精密に制御できます。
現在選択されている断面を削除します。まず、プロファイル ビューで断面を選択してください。
選択した断面をコピーします。
断面をあるリンクから別のリンクにコピーできます。ターゲット リンクに適切な断面を持つ新しいバルジ角度を作成して、ソース断面から断面パラメータをコピーし、ターゲットの断面を選択して[選択した断面を貼付け](Paste Selected CS)をクリックします。
コピーした断面パラメータを別の断面に貼り付けます。
まず、プロファイル ビューで断面を選択し、[コピー](Copy)をクリックします。その後、プロファイル ビューで別の断面を選択し、[貼付け](Paste)をクリックします。
現在のバルジ角度の効果を、スケルトンの現在の関節角度に関連付けます。
バルジを表示する方向に関節を設定してから、このボタンをクリックします。アニメーション中は、関節がこの角度に近い角度で回転すると、メッシュが膨張します。
選択したリンクに新しいバルジ角度を追加します。
[現在のバルジ角度](Current Bulge Angle)フィールドには、バルジ角度名と増分番号が表示されます。新しいバルジ角度に「Arm at 90」のようなわかりやすい名前を付けます。
既定値では、リンクが作成されるときに、初期バルジ角度が 1 つ作成されます。バルジ角度を 1 つ追加するだけで、メッシュを膨張させることができます。必要に応じてさらにバルジ角度を追加すると、より精密に制御できます。
現在のバルジ角度を削除します。現在のバルジ角度は、[現在のバルジ角度](Current Bulge Angle)フィールドに表示されます。
[現在のバルジ角度](Current Bulge Angle)ドロップダウンからバルジ角度を選択し、[バルジ角度を削除](Delete Bulge Angle)をクリックします。
オンにしたときは、現在の関節角度に最も近いバルジ角度を選択します。
関節が時間の経過と共に曲がる場合、このボタンをタイム スライダと一緒に使用してバルジ角度を選択できます。アニメーションを再生すると、[現在のバルジ角度](Current Bulge Angle)フィールドが変更されて、選択したリンクとその子リンク(四肢に対して 2 つ以上のバルジ角度が存在する場合)の現在の角度に直近のバルジ角度が反映されるのが確認できます。
現在のバルジ角度を表示します。ドロップダウン リストからバルジ角度を選択して、バルジを編集するか名前を変更します。名前を変更するときは、編集フィールドに新しい名前を入力するだけでかまいません。
[バルジ角度を挿入](Insert Bulge Angle)をクリックして新しいバルジ角度を作成すると、このフィールドにはバルジ角度の既定値の名前が表示されます。この名前には、増分番号が追加されます。
断面ビューには、アクティブな断面のアウトラインが表示されます。プロファイル ビューには、アクティブな断面が明るい赤で表示されます。断面ビューでは、断面を編集してメッシュを膨張させることができます。
断面ビューには、次の要素が表示されます。
断面の中心でのリンクを表します。
選択を解除したときには、制御スプライン上に小さな黒い十字として表示されます。選択したときには、中心が白の黒い正方形として表示されます。
グレーの線としてリンクの周囲に放射状に表示されます。制御ポイントを配置すると、これらの線にスナップされます。
解像度を増加または減少するには、[解像度](Resolution)の設定を変更します。このコントロールは、[バルジ](Bulge)サブオブジェクトの[バルジ](Bulge)ロールアウトにあります。断面ビューには、常に 36 本の解像度ラインが表示されます。
アクティブな断面の制御スプラインです。
スプラインの形状により、メッシュが変形する位置が決まります。
実際のメッシュ変形を表します(通常は、制御スプラインよりも目立ちません)。
タイム スライダをドラッグするかアニメーションを再生すると、四肢の角度およびバルジ角度パラメータに従って更新が行われます。
明るい黄色の半径は、プロファイル ビューに表示されたスライスの方向を示します。プロファイル ビューには、断面ビューの垂直のプロファイルが、ビューの上部および下部の緑色の点(解像度ラインを含む円のすぐ外)として示されます。既定値では、方向バーは時計の 3 時の位置になっています。プロファイル ビューの方向を変更するには、方向バーの終端をドラッグします(カーソルが小さな断面になります)。方向を変更すると、プロファイル ビューでさまざまなバルジ角度を表示できます。
プロファイル ビューを使用して、選択したリンクとその子にある断面を移動およびコピーします。プロファイル ビューで断面をハイライトすると、断面ビューで断面を表示および編集できます。
プロファイル ビューは、2 つのリンクの図解プロファイルです。現在選択しているリンクは左側、その子リンクは右側に表示されます。選択したリンクに子がない場合、プロファイル ビューの右側のアウトラインはグレーで表示されます。
断面は、プロファイルに垂直方向のバーで表されます。アクティブな断面は赤で表示されます。選択されていない断面は白です。選択されている断面でアクティブでないものは、濃い赤色になります。
複数の断面を選択するときは、矩形選択領域を使用するか、Ctrl キーを押しながらクリックします。断面ビューでは、一度に 1 つの断面しかアクティブになりませんが、[断面](Cross Sections)パネルを使用すれば、複数の断面のパラメータを変更できます。
プロファイル ビューには、作成したバルジのプロファイルが表示されます。断面ビューと同様に、制御スプラインは赤色で、変形スプラインは緑色で表示されます。
このプロファイルは、常に断面ビューの垂直プロファイルです。断面ビューの方向バーをドラッグすれば、プロファイルの角度を変更できます。
新しい断面を挿入するには、[断面スライスを作成](Create CS Slice)をオンにしてプロファイル ビューをクリックし、断面の位置を設定します。
プロファイル ビューの描画ツールを使用すると、制御スプラインを手動で変更できます。変更すると、断面の形状が更新されます。
バルジ エディタの右側には、パラメータを設定するための 2 つのパネルがあります。[バルジ角度](Bulge Angles)パネルを使用して、アクティブなバルジ角度のバルジ設定を変更します。
クリックすると、[バルジ角度](Bulge Angles)パネルが表示されます。
バルジがスキンに影響する角度範囲です。範囲は 0 ~ 180 です。既定値は 90 度です。
たとえば、90 度の関節に対してバルジ角度を設定した場合、[影響値](Influence)の値を 40 に設定すると、関節の回転角度が 50 度(90 - 40)または 130 度(90 + 40)に到達した時点でバルジ効果が現れ始めます。
バルジ効果がどの程度急激に現れるかを制御します。
0 では、補間による遅滞なしでバルジ効果はただちに現れます。値を増加すると、バルジは徐々にイーズ インします。値を 10 にすると、設定角度に達したときにメッシュは突然膨張します。範囲は 0 ~ 10 です。既定値は 2.5 です。
他のバルジの効果に対する、現在のバルジ角度の効果の相対的な重みを指定します。範囲は 0.0 ~ 100.0 で、既定値は 1.0 です。
バルジ エディタの右側には、パラメータを設定するための 2 つのパネルがあります。[断面](Cross Sections)パネルを使用して、特定のリンクに対する断面設定を変更します。
[断面](Cross Sections)パネルをクリックして表示します。
選択したリンクの断面の数を設定します。
上: [セクション](Sections)= 1
.
下: [セクション](Sections)= 8
選択した断面上の制御ポイントの数を設定します。既定値では、制御ポイントは断面制御スプラインの周囲に均等な間隔で配置されます。
上: [分割](Divisions)= 4
.
下: [分割](Divisions)= 8
断面上の放射状グリッドの数を設定します。制御ポイントは、最も近い解像度ラインにスナップされます。
このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、選択されたリンクのすべてのバルジ角度のすべての断面を選択します。リンク上のすべての断面のパラメータをグローバルに変更する場合に使用します。
[リンク全体](Entire Link)は、[選択した断面をコピー](Copy Selected CS)および[選択した断面を貼付け](Paste Selected CS)にも影響を与えます。[リンク全体](Entire Link)がオンのとき、[選択した断面をコピー](Copy Selected CS)を実行すると、すべてのバルジのすべての断面がコピーされます。また、[選択した断面を貼付け](Paste Selected CS)を実行すると、すべてのバルジのすべての断面が貼り付けられます。[リンク全体](Entire Link)オプションは、1 本の腕または脚からもう 1 本の腕または脚にすべてのバルジをコピーするときに便利です。