入力グラフ

シミュレーション 中に変化する値を定義します。 値は、多くの場合、時間とともに変化しますが、力やトルクは他の独立変数によっても変化します。入力グラフを使用すると、後で使用するために値の定義を保存し、必要に応じて、繰り返し使用することができます。

注: 入力グラフでは[元に戻す]機能は使用できません。また、[ダイナミック パーツ モーション]や出力グラフのパラメータと同様、入力グラフのパラメータは[パラメータ]ダイアログ ボックスでは使用できません。
アクセス:

選択したテキスト入力ボックスで、入力グラフ アイコンをクリックします(アイコンの外観は、曲線の定義によって異なります)。アイコンが既定で存在しない場合、をクリックし(矢印がテキスト入力ボックスの右側にある場合)、メニューから[入力グラフ]を選択します。

入力グラフは複数の部分から構成されます。

グラフ領域

カーソル位置

カーソルの現在位置の X 座標と Y 座標が表示されます。

この値はグラフ領域の上部に表示されます。カーソル位置を使用すると、曲線セクタの点を配置しやすくなります。

曲線

Y 軸に沿った従属変数(入力グラフを開いたテキスト入力ボックスの値)が、X 軸変数によってどのように変化するかが表示されます。X 軸変数は時間です。強制モーション以外の Y 軸変数(たとえば、内部の力とモーメント、外部の力とモーメント、ばねの [剛性] など)に応じて、使用可能な任意の出力変数を X 軸変数に指定することもできます。

曲線は、セクタを構成する 2 点間の領域をもつ、曲線セクタに分割されます。特定の曲線セクタを選択すると、そのセクタが黄色に変わります。

画面移動

グラフ領域の内部を画面移動するには、マウスの中央ボタンまたはホイールをクリックして押したままドラッグし、必要に応じてグラフを動かします。

ズーム

グラフ領域をズームするには、マウス ホイールをスクロールします。ズーム動作とは、自分の腕や手を広げるのと同じだと考えてください。何かを近くに寄せて調べるには、自分の手を目の前に持って来きます。マウス ホイールを自分のいる方向へ転がすとズーム インします。マウス ホイールを自分とは逆の方向へ転がすとズーム アウトします。これは、手を遠くへ伸ばすと、たくさんのものがつかめるようになるのと同じです。

注: ズーム中にはグラフ軸が表示され、引き続きラベルが容易に読み込まれるように尺度が調整されます。

[全画面表示]

全画面表示するには、曲線全体を表示し、グラフィックス領域内を右クリックして、[全画]を選択します。あるいは、マウスの中央ボタンをダブルクリックしても同じです。

[窓ズーム]

マウスの左ボタンを押しながら、ズーム イン先となる領域を囲むように枠を描きます。枠内の領域がグラフ領域いっぱいに表示されように曲線のサイズが変更されます。

注: をクリックすると、グラフ領域に曲線全体が表示されるように曲線のサイズが変更されます。

「リファレンス」

[参照]

[参照を選択]ダイアログ ボックスを開き、この曲線の独立変数を設定できます。

[参照を選択]ダイアログ ボックスには、X 軸変数として使用できるすべての変数が表示されます。1 つの曲線に対して X 軸変数を 1 つだけ選択します。既定では、時間が X 軸変数です。

このフィールドは、強制モーション値の定義中は使用不可になります。強制モーションの X 軸変数として指定できる変数は、時間以外にないためです。

コマンド

曲線をグラフ領域の中心に表示します。

曲線の定義と曲線セクタを定義するすべての点を削除します。

[ファイルを開]ダイアログ ボックスを開きます。拡張子が .cgd のファイルから曲線の定義をロードします。

[名前を付けて保存]ダイアログ ボックスを開きます。拡張子が .cgd のファイルに曲線の定義を保存します。

[表示]

このフィールド グループは、入力グラフを使用して強制モーションの値を定義するときにだけ使用できます。

時間ごとの位置の曲線を表示します。この曲線は赤色です。

位置がこの強制モーションの駆動変数である場合は使用できません。

時間ごとの速度の曲線を表示します。この曲線は緑色です。

速度がこの強制モーションの駆動変数である場合は使用できません。

時間ごとの加速度の曲線を表示します。この曲線は青色です。

加速度がこの強制モーションの駆動変数である場合は使用できません。

セクタの始点と終点

このフィールド グループは、アクティブな曲線セクタがあるときに表示されます。このフィーチャを使用して、始点と終点の正確な座標を確認し、編集します。

注: 曲線上の点は、選択しているときは赤色で、選択していないときは青色で表示されます。

[始点] [X1]

選択したセクタの始点の X 座標を編集します。

[始点] [Y1]

選択したセクタの始点の Y 座標を編集します。

[終点] [X2]

選択したセクタの終点の X 座標を編集します。

[終点] [Y2]

選択したセクタの終点の Y 座標を編集します。

[選択セクタのプロパティ]

このフィールド グループは、アクティブな曲線セクタがあるときに表示されます。このフィーチャを使用して、選択したセクタの曲線プロパティを定義します。

注: 選択した曲線セクタは、黄色で表示されます。

[アクティブ]

選択したセクタに条件を設定しないことを指定します。入力する曲線定義は常にアクティブになります。

[フリー]

選択したセクタに値を定義しないことを指定します。強制モーション法則の場合、これは自由度を解放する方法です。

[条件]

選択したセクタの曲線定義に 1 つまたは複数の条件を設定することを指定します。

荷重の場合、条件が満たされると荷重が適用されます。強制モーションの場合、条件が満たされると自由度が解放されます。

適用条件を編集します。

選択セクタがフリーであるか、定義済みの形状があるときに、[適用条件]ダイアログ ボックスを開き、条件を編集します。

前のセクタをアクティブにします。

次のセクタをアクティブにします。

[利用可能な法則のリスト]

セクタの曲線を定義するために単独でまたは組み合わせて使用できるさまざまな法則のリストを表示します。

次の法則を選択できます。

  • [直線形傾斜]
  • [曲線形傾斜]
  • [サイクロイド]
  • [正弦]
  • [多項式]
  • [緩和曲線]
  • [変形正弦曲線]
  • [変形台形曲線]
  • [スプライン]
  • [数式]

利用可能な法則のリストを表示するには、このボックスの矢印をクリックします。

注: 強制モーションの場合、数式法則は使用できません。

[セクタの法則のリスト]ボックスに表示されている法則を、[利用可能な法則のリスト]ボックスに表示されている法則で置き換えます。

[セクタの法則のリスト]

選択したセクタの曲線を定義する法則のリストを表示します。

[利用可能な法則のリスト]ボックスで選択した法則を、[セクタの法則のリスト]ボックスに追加します。

[セクタの法則のリスト]ボックスに現在表示されている法則を削除します。

[セクタの法則のリスト]の右側にある矢印をクリックして、法則のリストを表示します。削除する法則を選択します。

入力グラフ ダイアログ ボックスの他のフィールドは、[セクタの法則のリスト]ボックスに表示される法則によって異なります。

[勾配]

選択したセクタの曲線の勾配を設定します。

[セクタの法則のリスト]ボックスに、[直線形傾斜]、[曲線形傾斜]、[サイクロイド]、[曲線形傾斜]、[変形正弦曲線]、または[変形台形曲線]が表示されている場合に使用可能です。

[振幅]

選択したセクタの振動曲線の振幅を設定します。

[セクタの法則のリスト]ボックスに[正弦]が表示されているときに使用可能です。

[周波数]

選択したセクタの振動曲線の周波数を設定します。

[セクタの法則のリスト]ボックスに[正弦]が表示されているときに使用可能です。

[フェーズ]

選択したセクタの振動曲線のフェーズを設定します。

[セクタの法則のリスト]ボックスに[正弦]が表示されているときに使用可能です。

[補間最小二乗法]

各フィールドは、[セクタの法則のリスト]ボックスに[多項式]が表示されているときに使用できます。値を指定する方法は 2 つあります。

方法 1 : 係数の値を指定する

  • a0、a1、a2、a3、a4、a5 の値を入力します。

方法 2 : テキスト ファイルをインポートする

  • をクリックすると[ファイルを開く]ダイアログ ボックスが開き、この多項式を定義するファイルをインポートすることができます。
  • [次数]で、選択セクタの曲線の多項式の次数を設定します。
  • をクリックすると、定数値およびこの多項式の 5 次までの値が計算されます。
  • [a0]、[a1]、[a2]、[a3]、[a4]、[a5]: 定数値およびこの多項式の 5 次までの値が表示されます。

    これらの値は、必要に応じて編集することができます。

テキスト ファイルは次の形式にする必要があります。

//コメント - コメント行は任意です。

x1 y1 - 点の一覧(必要に応じた数)。

... - 1 つの行につき 1 つの点。

xn yn

[ファイルを開く]ダイアログ ボックスが表示され、このスプラインを定義する .txt ファイルをインポートすることができます。

このフィーチャを使用すると、以前のダイナミック シミュレーション セッションで定義された曲線セクタをすばやく再作成することができます。

[セクタの法則のリスト]ボックスに[スプライン]が表示されているときに使用可能です。

スプライン テキスト ファイルには、次のような特定のテキスト定義が必要です。

注: スプラインで定義したセクタには、他の法則を追加することはできません。また、セクタの法則をスプラインに置き換えた場合、最初の勾配と最後の勾配は前後のセクタから自動的に取得されます。ただしこれらの勾配は後で手動で変更できます。

正接点が記述されたテキスト ファイルを使用する場合は、次のようにファイルを構成します。

  • // コメント: 1 行または複数行のコメントをファイルに挿入できます。コメント行はそれぞれ「//」で開始する必要があります。コメント行は省略可能ですが、スプラインの用途が分かるように値を明記します。
  • [Tangents] T1 T2: セクタの始点(T1)と終点(T2)の正接値を指定します。これらの値は、ユーザ インタフェースでは「最初の」勾配および「最後の」勾配と表示されています。値を指定しなければ、正接値は 0.0 (水平正接)とみなされます。コメント行と同様に、この行も省略可能です。ただし、上で述べたように、正接値を指定しない場合は想定値が適用されます。
  • X 1 Y 1 : 点座標のリスト。点は必要な数だけリストすることができます。各点セットは別の行に配置する必要があります。
  • テキスト ファイルの例

//

// シミュレーションの入力スプライン点

// 値: ジョイント トルク(N mm)

// 参照: 時間 s

[接線] -3.40775 -5.27803

+0.000 +0.000

+4.313 +1.510

+7.954 -9.756

+1.000 +0.000

[名前を付けて保存]ダイアログ ボックスが表示されます。スプラインを定義する .txt ファイルを保存します。

この機能を使用して曲線セクタを保存しておけば、以降のダイナミック シミュレーション セッションで使用することができます。

[セクタの法則のリスト]ボックスに[スプライン]が表示されているときに使用可能です。

[最初の勾配]

選択したセクタの曲線の最初の勾配を設定します。

[セクタの法則のリスト]ボックスに[スプライン]が表示されているときに使用可能です。

[最後の勾配]

選択したセクタの曲線の最後の勾配を設定します。

[セクタの法則のリスト]ボックスに[スプライン]が表示されているときに使用可能です。

[点テーブル]

スプラインのすべての点の X 座標と Y 座標が表示されます。

このテーブルは、[セクタの法則のリスト]ボックスに[スプライン]が表示されているときに使用できます。

[数式ボックス]

テキスト入力ボックスを開きます。選択したセクタの曲線の数式を入力します。

[セクタの法則のリスト]ボックスに[数式]が表示されているときに使用可能になります。

[定義外]

このフィールド グループは、曲線全体の外側をクリックしたときに表示されます。この機能を使用して、最初の点の左側または最後の点の右側の曲線部分を記述します。

曲線の追加位置

曲線に追加する位置を設定します。

[条件の解放]

入力グラフを使用して強制モーションの値を定義した場合にのみ、使用可能になります。

このチェック ボックスをオンにすると、特定の条件の下で追加曲線がフリー(定義なし)になり、[条件の解放]ダイアログ ボックスが開きます。

[適用条件]

このチェック ボックスは、入力グラフを使用して強制モーション以外の値を定義すると、使用可能になります。

このチェック ボックスをオンにすると、特定の条件の下で追加曲線が選択した形状になり、[適用条件]ダイアログ ボックスが開きます。

適用条件を設定します。

このボタンをクリックすると、特定の条件の下で曲線セクタが定義した形状になり、[適用条件]ダイアログ ボックスが開きます。

曲線形状のオプション

シミュレーション中に Y 軸変数が曲線全体の範囲を超える場合に、追加曲線の追加部分の形状を指定します。

1 つのオプションを選択して、1 つの形状のみを選択します。

既定は、曲線全体の始点の Y 値(最初の点の左側で曲線の追加位置を指定した場合)、または最後の点の Y 値(最後の点の右側で曲線の追加位置を指定した場合)と等しい定数値です。

  • [定数値]

追加曲線の形状が、曲線全体の始点の値(最初の点の左側で曲線の追加位置を指定した場合)、または曲線全体の最後の点の値(最後の点の右側で曲線の追加位置を指定した場合)と等しい定数値であることを指定します。

この設定が既定の設定です。

  • [固定勾配]

追加曲線の形状が、最初の曲線セクタの勾配(最初の点の左側で曲線の追加位置を指定した場合)、または最後の曲線セクタの勾配(最後の点の右側で曲線の追加位置を指定した場合)と等しい固定勾配をもつ線であることを指定します。

  • [合同式]

追加曲線の形状が、最初の点から最後の点までの現在の曲線の形状の複製であることを指定します。

  • [環状]

追加曲線の形状が、始点から最後の点までの現在の曲線の形状の複製であることを指定します。

[環状]を選択した場合は、始点を指定する必要があります。

この形状は変形合同式であり、最後の点の右側で曲線の追加位置を指定した場合にのみ使用できます。

  • [開始]

[始点の選択]ダイアログ ボックスを開きます。環状形状の始点として使用する点を指定します。

1 つの点だけを選択します。

このパラメータは、追加曲線の形状として[環状]を選択したときにだけ使用できます。

  • [フリー]

追加曲線がフリーである(形状を持たない)ことを指定します。

この形状は、曲線の追加位置を最後の点の右側で指定した場合にのみ使用できます。

[条件の解放]と[適用条件]

[条件の解放]ダイアログ ボックスと[適用条件]ダイアログ ボックスには、両方とも次のフィールドがあります。

[変数]

[変数]ブラウザを開きます。1 つの条件を選択します。

[条件]

[等しい]、[以上]、[以下]などの条件のリストが表示されます。1 つの条件を選択します。

[値]

テキスト入力ボックスを開きます。値を設定します。

条件行を追加します。

2 つの条件間の結合子として[および]または[または]を選択できます。

条件選択ボックスを開きます。条件行を削除します。

選択した条件行を削除します。

条件行を編集するには、条件行を削除して条件選択ボックスを閉じた後、正しい条件を追加します。

条件選択ボックスを閉じます。

ただし、[OK]をクリックするまでは条件は適用されません。

あわせて、上述のオプションを使用して、曲線をフリーにするのか、定義された形状にするのかの条件を指定します。

力の場合、条件が満たされる場合に力が適用されます。強制モーションの場合、自由の条件があります。条件が満たされる場合、自由度は解放されます。

右クリック メニューのオプション

右クリック メニューに表示されるオプションを次に示します。

[点を追加]

曲線に点を追加します。

グラフ領域で点を除く任意の場所を右クリックしたときに使用可能になります。

[グリッド]

グラフ領域にグリッドを表示します。

グラフ領域で任意の場所を右クリックしたときに使用可能になります。

[点をロック]

選択した点が削除または移動されないようにします。

隣接する 2 点に影響を与えずに曲線上の 1 点を移動するには、最初に、固定する点をロックします。アンカー アイコンは、その点がロックされていることを示します。

グラフ領域で点を右クリックしたときにのみ使用可能になります。

[点を削除]

選択した点を削除します。

グラフ領域で点を右クリックしたときにのみ使用可能になります。

[点をロック解除]

選択した点を削除または移動できるようにします。

グラフ領域で点を右クリックしたときにのみ使用可能になります。

[全画面表示]

グラフ領域に曲線全体が表示されるように、グラフ ビューのサイズを変更します。

グラフ領域を回転させるには、マウスの中央ボタンまたはホイールをクリックしてドラッグします。ズームイン/ズーム アウトするには、マウス ホイールを使用します。特定の領域をズームインするには、[窓ズーム]コマンドを使用します。全画面表示するには、マウスの中央ボタンをダブルクリックしてください。