iLogic のルールで使用される関数

関数は、プログラム内で実行される命令の 1 つです。この命令では、正常に実行するために、引数を取ったり、特定の入力を求めたりすることができます。

通常、関数は、目的の結果を実現するために、特定の順序で並べられます。たとえば、ある関数がデータベースから情報を取得し、次の関数がそのデータに対して特定の処理を実行します。多くの場合、各関数は、プログラム内のそれ以降のコードから独立しています。

iLogic では、Inventor モデルを修正する関数や、モデルからデータを読み取って値を返す関数が提供されています。これらの関数は、[ルールを編集]ダイアログ ボックスでコード スニペットとして使用可能です。関数は、モデルに定義しているルール(小さな Visual Basic プログラム)内に記述します。ルールの実行時、そのルール内の関数が実行されます。

ルールの関数のカテゴリ

iLogic ではルールで使用するための多数の関数が提供されています。関数はカテゴリごとにグループに分けられています。

次のコードは、ルール内での関数の記述方法を示している一例です。

returnValue = Category.FunctionName(argument1, argument2,...)

引数には、テキスト文字列、true または false のブール値、数値などを指定できます。

テキスト文字列は、1 組みの二重引用符に囲んで指定します。たとえば、テキスト文字列は “ComponentName:1”“Hole2” のように記述します。前の例で、引数がテキスト文字列の場合は関数が次のようになります。

returnValue = Category.FunctionName(“ComponentName:1”,“Hole2”)

テキスト文字列を要求する関数には、iLogic のテキスト パラメータを引数に使用できます。数値を要求する関数には、Inventor の数値パラメータを引数に使用できます。

戻り値には、テキスト文字列、true または false のブール値、数値などを指定できます。戻り値は、多くの場合、モデルから読み取るか取得する必要がある値になります。戻り値は評価したり、パラメータやルールのローカル変数に代入することができます。

一部の関数には戻り値がありません。VB.NET では、この種類の関数が Sub 関数と呼ばれています。通常はモデルの変更に使用します。次の例を参照してください。

Category.FunctionName(argument1, argument2, ...)

他にも、Inventor モデル内のオブジェクトへ、値の書き込みや代入を行うために使用できる関数があります。VB.NET では、この種類の関数がプロパティと呼ばれています。次の例を参照してください。

Category.FunctionName(argument1, argument2, ...) = value

この例では、関数がモデルに値を書き込んでいます。