プロファイル

プロファイルは、シミュレーションを実際の成形プロセスにできるだけ正確に一致させるために使用します。

充填過程でラム速度、速度、または充填プロファイルを使用して、スクリューの移動を制御します。保圧/保持過程では、圧力または保圧/保持プロファイルを使用して、金型にかかる保圧を制御します。速度/圧力切り替え点に到達すると、速度プロファイル制御から圧力プロファイル制御に変更します。どちらのプロファイルも、バリ、ショート ショット、ジェッティング、焼け、ヒケ、反り、はく離などの成形不良の発生を防止できます。

温度プロファイルは、射出サイクル中の金型の各領域の表面温度をシミュレーションするのに用いられます。

ガス プロファイルは、ガス射出成形のシミュレーションでガス射出を制御するのに用いられます。

通常、充填プロファイルの変化は、金型内部の流動の制限を考慮するために、金型形状への変化に合わせて設定します。プロファイル作成の目的は一定のフロー フロントを維持することです。金型内部で断面積が小さくなる部分にフロー フロントが達したときは、射出率(スクリュー速度)を下げる必要があります。フロー フロントの断面積が大きくなった場合は、射出率を上げる必要があります。これは、フロー フロントがゲートに達したときに重要です。樹脂の射出が速すぎると、ジェッティング、焼け、はく離、樹脂劣化、および表面不良を起こす可能性があります。一般的な方法として、樹脂がランナー システム内を移動している間は高いスクリュー速度を使用してフロー フロントの冷却を防ぎ、フロー フロントがゲートに達したときは速度を下げ、最後に樹脂を成形品に充填しているときは速度を再度上げます。

フロー フロントが充填末端部に達したときはキャビティの過充填を防ぐためにスクリュー速度を下げる必要があります。キャビティの過充填によって、応力の問題、反り、およびバリが発生する可能性があります。これにより、保圧過程にスムーズに移行でき、保圧プロファイルを使用して、均一な収縮の実現、反りの低減、過充填のない良好な保圧を行うことができます。

充填過程および保圧過程では、一定プロファイルまたは線形プロファイルどちらも使用できます。

また、相対または絶対速度プロファイルの使用も選択できます。