PVDesigner

PVDesigner は Autodesk Simulation のプログラムです。このプログラムによって交差円筒、すなわち圧力容器を容易に作成できます。このパッケージはユーザが与える仕様(次元)を取り、プレート要素またはブリックいずれかのメッシュ モデルを作成します。図 1 にインタフェースを示します。

図 1: PVDesigner インタフェース

  1. タイトル バー: Windows 標準のタイトル バーです。プログラム名およびモデル名が表示されます。
  2. メニュー バー:メニュー バーはタイトル バーの直下に配置され、プルダウン メニューを含みます。
  3. ツールバー:ドッキング可能なツールバーです。多くの PVDesigner コマンドに素早くアクセスできます。表示するツールバーを選択するには、[表示][ツールバー]コマンドを使用します。
  4. 入力領域:容器のさまざまなセグメントの次元を入力します。 ポップアップ ダイアログ ウィンドウにも入力が行われます。
  5. プレビュー領域:作成中のモデルが示されます。
  6. 座標軸および尺度ルーラ:座標軸は 3 次元の作業領域に関するユーザのビューポイントを示し、尺度ルーラはモデルの相対サイズを示します。これらの項目の表示を制御するには、[モデル][基本設定][座標軸/寸法尺度]コマンドを使用します。
  7. ステータス バー:モデルに関する重要なメッセージが表示されます。 たとえば、直径 5 フットのノズルを直径 3 フットの容器に配置すると、サイズに関する警告が生成されます。ステータス バーには留意してください。

PVDesigner にアクセスするには、 [新規]をクリックします。 [PVDesigner]アイコンをダブル クリックします。ファイル名、解析タイプ、および単位系を選択すると、[PVDesigner]ダイアログ ボックスが表示されます。

PVDesigner でメッシュを作成すると、入力パラメータ(円筒サイズ、ノズル次元など)を[ツール] [編集] [圧力容器]コマンドを使用して修正できます。PVDesigner で終了すると、ユーザ インタフェースで以前に定義された入力(要素定義、荷重、自作パーツなど)は、いずれも保持され、容器の新しいメッシュとマージされます。

注:
  • PVDesigner では同じ容器がすべての設計シナリオに置かれるため、モデルにつき 1 つの容器のみを作成できます。
  • PVDesigner の入力ではモデル単位系が使用されます。容器を[ツール] [編集] [圧力容器]で修正する前に異なる表示単位をアクティブにしても効果はありません。
ヒント: 容器が修正されると PVDesigner メッシュが変化することがあります。自作のジオメトリが修正された容器と変わらず合致しているか確認することをお勧めします。たとえば、オリジナルの容器に追加される自作の支持用メッシュは、修正された容器の新しいメッシュに合致するよう調整を要することがあります。

機能

単一ノズル容器

複数ノズル容器

 

モデル

 

プレートまたはシェル要素

はい(メッシュまたは IGES ファイル)

はい(メッシュまたは IGES ファイル)

ソリッド要素

はい(メッシュまたは IGES ファイル)

はい(メッシュのみ)

 

主円筒

 

ノズルなしの容器を作成

はい

はい

テーパ円筒

いいえ(ヘッドに追加長さを使用)

はい

長さ 0 円筒

いいえ

はい

フープ方向の部分円筒

はい

いいえ

主円筒のフランジ

はい

はい

 

ノズル

 

円筒のノズル タイプ

円形

円形、楕円形、長方形

各ノズルでリパッド

はい

はい

ノズルでのフィーチャ領域

はい

いいえ

ヘッドのノズル

はい

はい

ヘッドのノズル タイプ

円形、楕円形、長方形

円形、楕円形、長方形

テーパ ノズル

ヘッド上のみ

はい、主円筒およびヘッド

 

ヘッド

 

円筒のヘッド

はい

はい

ノズルのヘッド

はい

はい

切頭円錐

はい(テーパされた追加長さを使用)

はい(テーパされた追加長さを使用)

多くの場合、複雑な容器は、主円筒、ノズル、ヘッド、およびヘッド上のノズルの組み合わせを使用して、1 つの PVDesigner モデルにより作成できます。その他の場合においては、PVDesigner で複数のモデルを作成して、Autodesk Simulation においてマージできます。(各モデルを別個に作成してから、 [マージ]を使用します。) 図 2 および 3 に例を示します。

  

図 2: 複数ノズルを伴う球形容器

 
  1. ヘッド上のノズル - フランジがノズルの端に追加されます。
  2. 円筒上のヘッド - テーパされた追加長さが、楕円形ヘッドと円筒との間に追加されます。
  3. 円筒上のフランジ - 円筒がテーパされます。1 つのノズルがテーパされ、ヘッドを持ちます。ヘッドはノズルを持ちます。1 つのノズルが楕円形となり、開口部、つまり側面の穴として作成されます。
  4. 複数ノズルを伴う主円筒 - テーパされた追加長さが、楕円形のヘッドと円筒との間に追加されます。
  5. 円筒上のフランジ
  6. 円筒上のヘッド - 追加長さが、円錐形ヘッドと円筒との間に追加されます。
  7. ヘッド上のノズル
図 3: 複数ノズルおよびヘッドを伴う PVDesigner 容器の例

単一ノズルで容器を作成する手順は、複数ノズルで容器を作成する手順とはいくらか異なります(図 1 など)。