複数の標準レンダリング プリセットを使用して、斜線や曲線のエッジの表示からギザギザになっている部分を除去できます。
モニタ上のイメージは、固定されたグリッド上の個々の画素(ピクセル)で構成されているため、[ドラフト]または[低]のレンダリング プリセットを使用してシーンをレンダリングすると、荒削りな精度の低いイメージが生成されます。
次の例は、品質が著しく低いイメージです。 - [最小サンプル] = 1/64、[最大サンプル] = 1/4。
解像度が高いほど(つまり、ピクセルが小さくなり)、エイリアシングは目立たなくなります。また、 「アンチエイリアシング」の手法を使用して、さらに目立たなくすることができます。レンダラーで使用されるアンチエイリアシングの手法は、 「サンプリング」と呼ばれます。サンプリングは、[レンダリング詳細設定]パレットのサンプルとフィルタの設定でコントロールします。
サンプリングすると、レンダリングされる各ピクセルが「最も妥当な」色になります。レンダラーは、最初にピクセル内の位置で、またはピクセルのエッジに沿ってシーンの色をサンプリングし、次にフィルタを使用してサンプルを単一のピクセル色に結合します。 最小サンプルと最大サンプルの範囲を大きくすると、レンダリングの品質が著しく向上します。
次の例は、サンプリングの値を大きくして、エッジを滑らかにしたイメージです。 - [最小サンプル] = 1、[最大サンプル] = 16。
フィルタの手法には、[ボックス]、[ガウス]、[トライアングル]、[ミッチェル]、[ランチョス]の 5 つがあります。既定は[ボックス]で、最も高速です。 [ミッチェル]は、多くの場合、最も正確です。[ボックス]フィルタは、サンプルに重みを付けずに、サンプルを均一に結合します。他の各フィルタは、特有の曲線を使用して、サンプルに重みを付けてからサンプルを結合します。
アンチエイリアシングの手法を適用した場合、次のようなデメリットが生じます。
レンダリングの品質を高めるには、それだけ多くの時間を費やす必要があります。レンダリングの品質と時間との関係は、使用しているハードウェアによっても違いますし、その図面の最終提出先によっても異なります。
標準レンダリング プリセットでは、5 つのレベルのアンチエイリアシングが使用されます。[ドラフト]に設定すると、最も低レベルのアンチエイリアシングが使用されますが、レンダリング速度は最も速くなります。 アンチエイリアシングのレベルが高くなるほど、演算処理に時間がかかります。アンチエイリアシング アルゴリズムを使用すると、各ピクセルに必要な最小限のサンプル数を判断できるので、処理がより効率的になります。