Project Sync 機能は、Vault と Autodesk Buzzsaw との間でファイルおよびフォルダを同期します。この機能を使用すると、Vault のユーザは、Vault 内のフォルダのファイルと Buzzsaw 内のフォルダを自動的に同期することができます。同期は双方向で可能です。つまり、Vault と Buzzsaw との間でファイルを相互にアップロードできるため、プロジェクト チームのメンバ同士で効率的かつ信頼性に優れた双方向のコミュニケーションを確立できます。
Project Sync ユーティリティを設定することで、ニーズに最適な方法で同期を自動的に実行できます。同期は、毎日の予定時刻、継続的、指定の作業イベントの発生時、または要求時に実行することができます。場合によっては、毎日の終業時に同期の実行が必要なことがあります。また、Vault でファイルのステータスを変更するたびに、変更後のファイルを Buzzsaw と自動的に共有してすべてのユーザが使用できるように、同期を実行する設定が必要になることがあります。
Project Sync の機能は、ジョブ サーバ キューからのジョブの取得において Vault ジョブ プロセッサに依存するため、ジョブ サーバが有効化されていることを確認します。
ジョブ サーバを有効にするには、Vault の管理者である必要があります。
Project Sync をダウンロードしてインストールすると、Vault Client に[Project Sync]ツールバー、[ツール]メニューに[Project Sync 設定]オプションが表示されます。管理者は、この設定ダイアログを使用して、サイト、ユーザ名、フォルダ マッピング、同期設定、およびプロキシ設定を設定できます。
[Project Sync を有効にする]
このチェックボックスを使用して、Project Sync 機能を有効または無効にします。この設定は、Vault 全体に適用されます。したがって、クライアントでこのチェックボックスをオンにすると、Vault のすべてのユーザに対して有効に設定することになります。
[サイト設定]
サイトを追加、削除、または設定するには、[サイト管理]をクリックします。また、同期設定を指定することもできます。
[フォルダ マッピング]
Project Sync 機能では、Vault フォルダから Buzzsaw フォルダへの 1 つのマッピングが許可されます。1 つ以上のマッピングを設定することはできません。この設定は Vault ごとの設定です。複数の Vault を使用している場合は、それぞれの Vault に対して独自のマッピングを設定できます。
フォルダ マッピングを設定するには、[マッピングを管理]ボタンをクリックします。
マッピングが完了すると、Vault と Buzzsaw のフォルダが相互にマッピングされます。必要に応じて、これらのフォルダ内のフォルダ構造がアプリケーションで複製されます。
[プロキシ設定]: [設定]ボタンをクリックして、プロキシ設定を管理します。
サイトのリストが表示されます。サイトのリストには、マッピングされているサイトとマッピングされていないサイトが表示されている場合があります。
このリストで、サイトを追加、削除、および設定することができます。
同期先の Autodesk Buzzsaw サイトの URL を追加します。Asia-Pacific Buzzsaw サイトを使用する場合は、URL に「ap-」を付加します。
このフィールドに入力するユーザ名は、Buzzsaw ユーザ名およびパスワードで、Vault ユーザ名およびパスワードではありません。個別の Vault では、1 つのみの Buzzsaw ユーザ名が使用されます。したがって、Buzzsaw ユーザおよびセキュリティを慎重に選択する必要があります。
[定義]をクリックして、同期設定を行います。
サイト、ユーザ名、パスワードは、Buzzsaw フォルダを参照してマッピングする場合に、それらすべての有効性が検証されます。
サイトを削除すると、このサイトのマッピングがすべて削除されます。
Project Sync 機能では、Buzzsaw フォルダから Vault フォルダへの 1 つのマッピングが許可されます。複数のマッピングを設定することはできません。この設定は Vault ごとの設定です。複数の Vault を使用している場合は、それぞれの Vault に対して独自のマッピングを設定できます。
マッピングを追加する
[OK]をクリックして、[マッピングを追加]ダイアログ ボックスに戻ります。
[OK]をクリックして、[マッピングを追加]ダイアログ ボックスに戻ります。
すべての設定が有効である場合、マッピングが保存されます。
マッピングが完了すると、Vault と Buzzsaw のフォルダが相互にマッピングされます。必要に応じて、これらのフォルダ内のフォルダ構造がアプリケーションで複製されます。
マッピングを編集する
[OK]をクリックして、[マッピングを追加]ダイアログ ボックスに戻ります。
すべての設定が有効である場合、マッピングが保存されます。
マッピングを削除する
同期設定では、Vault と Buzzsaw 間の同期の方法とタイミングを設定できます。
同期設定はサイト単位です。このため、複数のマッピングで同じ Buzzsaw サイトが共有されている場合は、すべてのマッピングで同じ同期設定が使用されます。
[すべてのフォルダを同期]
Vault と Buzzsaw 間の同期の発生頻度を選択します。
[削除設定]
管理者が Vault ファイルの削除を許可しないことがあるため、ファイルが Buzzsaw で削除されたとき、Vault 内のファイルをどのように処理するかを設定することができます。
[プロキシの設定]
プロキシ サーバを使用すると、Vault サーバが Buzzsaw サーバと同期されないようにすることができます。プロキシ サーバが配置されている場合、管理者はサーバで認証されるように Project Sync ツールを設定することができます。
Project Sync ツールでは、この設定を使用して Vault と Buzzsaw 間でデータを同期します。
ライフサイクル イベント エディタは、ライフサイクル ステータスの変更に基づきProject Sync の動作を設定するために使用するツールです。ライフサイクル イベント エディタは、特定のライフサイクル変更ステータスのイベントが発生したときにAutodesk Vault と Autodesk Buzzsaw 間のファイルのアップロードおよびダウンロードを自動的に実行するように設定できます。Buzzsaw サーバからの編集を許可するユーザに対して、管理者は、ライフサイクル イベント エディタおよびライフサイクル ステータス セキュリティを設定することで、「Buzzsaw にチェックアウト済み」ステータスをエミュレートできます。
ライフサイクル イベント エディタは、特定のステータス変更に対してどのジョブを実行するかを設定するために使用することができます。この機能は、Vault 2012 のクライアントまたはサーバ インストールからインストールできます。
Project Sync のライフサイクル イベントの設定
ライフサイクル定義を選択したら、定義に対して設定されたライフサイクル ステータスが[ライフサイクル ステータス:]フィールドに表示されます。
設定するライフサイクル ステータスを選択します。ステータス変更が[ライフサイクル変更]フィールドに表示されます。
イベントの追加先のライフサイクル変更を選択します。
[ジョブ タイプ]フィールド内をダブルクリックするか、[アクション]メニューから[ジョブを変更に追加]を選択します。
選択したステータス変更に関連付けるジョブの名前を入力します。使用可能な Project Sync ジョブを次に示します。
Project Sync コマンド | ジョブ タイプ |
---|---|
Buzzsaw との共有 | autodesk.vault.projectsync.share |
Buzzsaw からの更新 | autodesk.vault.projectsync.update |
Buzzsaw からの追加 | autodesk.vault.projectsync.add |
Buzzsaw との同期 | autodesk.vault.projectsync.sync |
ファイルのステータス変更が発生すると、指定したジョブ タイプを持つ新規ジョブがそのファイルのジョブ キューに追加されます。
例: 上で示すとおり、Released to Vendor のステータス変更に対して autodesk.vault.projectsync.share ジョブ タイプが設定されているとします。ユーザによって 15 ファイルのグループが選択され、Released to Vendor からステータスが変更されたとします。この選択セットの各ファイルのジョブがジョブ キューに追加され、Buzzsaw サイトで共有されます。
Buzzsaw ユーザに Vault データの編集を許可する場合、両方の環境で編集が同時に起きることを防ぐために Vault ユーザが Vault ファイルを編集できないようにすることをお勧めします。これを行うには、ステータスのアクセス コントロール リスト(ACL)を設定して、ユーザによるファイルの編集を禁止します。
たとえば、上の図では、Vendor というステータスが表示されています。Vendor ステータスへの変更によって、ファイルの最新バージョンを Buzzsaw サイトと共有するジョブがキューされます。ファイルがこのステータスになると、アクセス コントロール リストを設定して、すべてのユーザの編集を禁止できます。これによって、このステータスのファイルが Buzzsaw と共有され、ロックされます。
Vendor からまた別のステータスに変更すると、ファイルの最新 Buzzsaw バージョンを Vault に引き戻すジョブがキューされ、ファイルのロックが解除され、編集が可能になります。