配列

[配列](Array)コマンドを選択すると、[配列](Array)ダイアログ ボックスが表示されます。このダイアログ ボックスでは、現在の選択内容を基にオブジェクトの配列を作成できます。

手順 インタフェース

[配列の次元](Array Dimensions)領域で選択する項目によって、1 次元、2 次元、3 次元のいずれかの配列を作成できます。たとえば、5 つのオブジェクトで構成される 1 行の配列は、シーン内では縦、横、および厚みを持ちますが、1 次元配列になります。5 行 3 列のオブジェクト配列は 2 次元配列、5 行 3 列で 2 つのレベルから構成されるオブジェクト配列は 3 次元配列です。

ヒント: [プレビュー](Preview)ボタンをオンにすると、配列をプレビューできます。[プレビュー](Preview)ボタンをオンにした状態で配列設定に変更を加えると、ビューポートがリアルタイムで更新されます。

次のアニメーションで、2D 配列を作成する例を示します。

手順

配列を作成するには:

  1. 配列を作成するオブジェクトを選択します。
  2. 次のいずれかを実行します。
    • [拡張](Extras)ツールバーで[配列](Array)をクリックします。
    • [ツール](Tools)メニューで、[配列](Array)を選択します。拡張メニュー システムを使用している場合、[編集](Edit)メニュー [複製](Duplicate) [配列](Array)を選択します。

    3ds Max の[配列](Array)ダイアログが表示されます。

  3. [配列](Array)ダイアログ ボックスで、出力するオブジェクトの種類(コピー、インスタンス、または参照)を選択します。
  4. [プレビュー](Preview)領域で[プレビュー](Preview)ボタンをクリックしてオンにします。

    これで、配列操作の結果をビューポート内で確認できます。変更はリアルタイムで表示されます。

  5. [配列変換](Array Transformation)領域で矢印をクリックし、[移動](Move)、[回転](Rotate)、または[スケール](Scale)に設定する配列パラメータとして、[増分](Incremental)と[総数](Totals)のいずれかを選択します。
  6. 配列変換パラメータの座標を入力します。
  7. 配列の種類として、[1D](1 次元)、[2D](2 次元)、[3D](3 次元)のいずれかを指定します。
  8. 各軸上でコピーする数を設定します。
  9. [増分行のオフセット](Incremental Row Offsets)の編集ボックスに適切な数値を入力します。
  10. [OK]をクリックします。

    選択したオブジェクトが指定回数だけコピーされ、指定した方法にしたがって変換されます。

配列を置換するには:

  1. [編集](Edit)メニュー [元に戻す 配列複写を作成](Undo Create Array)を使用するか、Ctrl+Z を押して、置換する配列を解除します。
  2. 必要に応じて座標系と変換中心を変更します。
  3. 次のいずれかを実行します。
    • [拡張](Extras)ツールバーで[配列](Array)をクリックします。
    • [ツール](Tools)メニューで、[配列](Array)を選択します。拡張メニュー システムを使用している場合、[編集](Edit)メニュー [複製](Duplicate) [配列](Array)を選択します。

    3ds Max の[配列](Array)ダイアログが表示されます。

  4. 表示される[配列](Array)ダイアログ ボックスのパラメータを調整します。
  5. [OK]ボタンをクリックし、解除した配列を代替する新しい配列を作成します。以上の手順を繰り返し、配列を微調整します。

例: 5 x 4 x 3 のオブジェクト配列を作成するには:

  1. 半径 10 単位のティーポット オブジェクトを作成します。
  2. [ツール](Tools)メニューで、[配列](Array)を選択します。拡張メニュー システムを使用している場合、[編集](Edit)メニュー [複製](Duplicate) [配列](Array)を選択します。
  3. [増分](Incremental)を設定するパラメータを使用し、[移動](Move)行の X の値(左上のフィールド)を 50 に設定します。この結果、配列内の各オブジェクトは X 軸から 50 単位離れて配置されることになります。
  4. [配列の次元](Array Dimensions)領域の[3D]ラジオ ボタンを選択し、領域内のすべての編集ボックスを有効にします。
  5. 編集ボックスを使用して[1D]行の[数](Count)を 5、[2D]行の[数](Count)を 4、[3D]行の[数](Count)を 3 にそれぞれ設定します。

    以上の操作の結果、互いに 50 単位離れた 5 個のオブジェクトから構成される行が 4 列、3 レベル作成され、ボックス型の配列が形成されます。

  6. 編集ボックスを使用して、[2D]行の[Y]を 80 に設定します。
  7. 編集ボックスを使用して、[3D]行の[Z]を 100 に設定します。
  8. [OK]をクリックします。

    ティーポット オブジェクトのボックス型配列が表示されます。最初の次元配列には、ワールドの X 軸に沿って 5 つのティーポット オブジェクトから構成される行が作成されます。各オブジェクトは[配列変換](Array Transform)領域の設定に従って、互いに 50 単位離れています。配列の 2 番目の次元には、ワールドの Y 軸に沿って上記の行が 4 列作成されます。これらの列は[配列変換](Array Dimensions)領域の設定にしたがって、互いに 80 単位離れています。3 番目の次元には、ワールドの Z 軸方向に上記の 4 つの列が 3 層作成されます。各層は互いに 100 単位離れています。配列全体に含まれるオブジェクトの数は 60 です。

例: 円形状の配列を作成するには:

  1. 3ds Max をリセットします。
  2. フロント ビューポートの最上部に近い、中心から離れた位置に、ビューポートを時計の文字盤と仮定した 12 時の向きで細長いボックスを作成します。
  3. メイン ツールバーの[中心を使用](User Center)フライアウトで、[変換座標の中心を使用](Use Transform Coordinate Center)を選択します。
  4. [ツール](Tools)メニューで、[配列](Array)を選択します。拡張メニュー システムを使用している場合、[編集](Edit)メニュー [複製](Duplicate) [配列](Array)を選択します。
  5. [回転](Rotate)ラベルの右にある右矢印ボタンをクリックし、[総数](Totals)セクションの 3 つの回転フィールドを有効にします。
  6. パラメータ[Z]の値を 360.0 に設定します。
  7. [配列の次元](Array Dimensions)領域で[1D]を選択し、[数](Count)の値を 12 に設定します。
  8. [OK]をクリックします。

    これで、12 個のボックス オブジェクトからなる円形の配列が 3ds Max によって作成されます。

一般的な注意

[配列](Array)ツールを使用するときは、次の点に注意してください。

インタフェース

[配列変換](Array Transformation)領域

この領域には、アクティブな座標系と変換中心のリストが表示されます。ここでは、配列の最初の行を定義する変換を設定します。ここでは、個々の要素の距離、回転、スケール、および軸方向を指定します。他の次元についても同じ行で設定し、配列を完成します。

変換の範囲は、オブジェクト間の増分か、全オブジェクトを対象とした総量によって指定できます。いずれの場合も、2 つのオブジェクトの基点間の距離が、これらのオブジェクト間の距離になります。配列の生成には現在の変換設定が使用されるため、グループ名には変換設定が反映されます。

変換を実行するたびに、新規作成された配列の要素ごとに変換を個別に適用するか、配列全体に変換を適用するかを選択できます。たとえば、[増分](Incremental) [X] [移動](Move)を 120.0 に設定し、[配列の次元](Array Dimensions) [1D] [数](Count)を 3 に設定すると、変換中心が 120.0 単位離れている 3 つのオブジェクトの配列が生成されます。一方、[総数](Totals) [X] [移動](Move)を 120.0 に設定すると、配列全体の長さが 120.0 単位で、3 つの要素の間隔は 40.0 単位になります。

[移動](Move)、[回転](Rotate)、または[スケール](Scale)の左矢印か右矢印のボタンをクリックし、設定する配列パラメータとして[増分](Incremental)と[総数](Total)のいずれかを選択します。

[増分](Incremental)と[総数](Totals)の設定は、変換ごとに切り替えることができます。一方で値を設定すると、他方は利用できなくなります。ただし、使用不可になっている値も、更新されて同じ設定になります。

[増分](Incremental)[X]/[Y]/[Z]編集ボックス

ここで設定したパラメータは、配列の個々のオブジェクトに適用されます。次に例を示します。

  • [増分](Incremental)の[移動](Move)の[X]編集ボックスに 25 を設定すると、X 軸上の各配列の中心間の距離が 25 単位になります。
  • [増分](Incremental)の[回転](Rotate)の[Z]編集ボックスに 30 を設定すると、配列上の各オブジェクトが Z 軸周りを 30 度刻みで回転します。完成した配列では、各オブジェクトは前のオブジェクトから 30 度回転した位置に配置されます。
  • [移動](Move) X 軸、Y 軸、および Z 軸方向における各配列オブジェクト間の距離を指定します。[移動](Move)は、現在の単位で設定します。軸の反対方向の配列を作成するときは、負の値を使用します。

    左矢印をクリックして、移動変換の増分値を入力します。

  • [回転](Rotate)いずれかの座標軸を基準とした配列内の各オブジェクトの回転量を指定します。[回転](Rotate)は度数で設定します。軸に対して時計方向の配列を作成するには、負の値を使用します。

    左矢印をクリックして、回転変換の増分値を入力します。

  • [スケール](Scale)いずれかの座標軸を基準とした配列内の各オブジェクトの拡大率または縮小率を指定します。

    左矢印をクリックして、スケール変換の増分値を入力します。[スケール](Scale)は、パーセントで設定します。100 パーセントが最大サイズです。設定値が 100 未満ではサイズが小さくなり、100 を超えるとサイズが大きくなります。

[総数](Totals)[X]/[Y]/[Z]編集ボックス

ここで設定したパラメータは、配列全体の距離、度数、パーセント スケールに適用されます。次に例を示します。

  • [総数](Totals)の[移動](Move)の[X]編集ボックスに 25 を設定すると、配列の最初のオブジェクトと最後のオブジェクトの X 軸上の総距離が 25 単位になります。
  • [総数](Totals)の[回転](Rotate)の[Z]編集ボックスに 30 を設定すると、Z 軸周りの合計 30 度の回転距離の中で配列内のすべてのオブジェクトが均等に配置されます。
  • [移動](Move)作成する配列に含まれる最初と最後のオブジェクトの X 軸、Y 軸、Z 軸方向における基点間距離を指定します。 たとえば、6 個のオブジェクトを含む 1 次元配列を変換する場合、[移動](Move)における[X]の[総数](total)を 100 に設定すると、最初と最後のオブジェクトの基点間距離が 100 単位になるように各オブジェクトが配置されます。

    右矢印をクリックして、移動変換の合計値を入力します。

  • [回転](Rotate)X 軸、Y 軸、および Z 軸方向におけるオブジェクトの総回転量を角度で指定します。 たとえば、配列を完全に回転させる場合などに使用します。

    右矢印をクリックして、回転変換の合計値を入力します。

    方向再設定生成されるオブジェクトをローカル座標軸を使用して回転させ、同時にワールド座標でも回転させます。 このチェック ボックスのチェックマークが付いていない場合には、元のオブジェクトの向きが維持されます。

  • [スケール](Scale)X 軸、Y 軸、および Z 軸方向におけるオブジェクトの拡大または縮小の総量を指定します。

    右矢印をクリックして、スケール変換の合計値を入力します。

    [均等](Uniform)[Y]と[Z]の編集ボックスを無効にし、[X]の値をすべての軸に適用します。その結果、スケールを各座標軸で均等に実行できます。

[オブジェクトのタイプ](Type of Object)領域

配列化で生成するコピーの種類を指定します。

  • [コピー](Copy)(既定値) 選択したオブジェクトのコピーの配列を指定位置に生成します。
  • [インスタンス](Instance)選択したオブジェクトのインスタンスの配列を指定位置に生成します。
  • [参照](Reference)選択したオブジェクトの参照の配列を指定位置に生成します。

コピー、インスタンス、参照を作成する」を参照してください。

[配列の次元](Array Dimensions)領域

配列変換の対象次元を追加します。追加した次元は配置されるだけです。回転、拡大、縮小は実行されません。

  • [1D][配列変換](Array Transformation)領域の設定を基に 1 次元配列を生成します。

    Count配列のこの次元のオブジェクトの総数を指定します。 1 次元配列の場合には、指定した数が配列内のオブジェクト総数になります。

    1 次元の配列

  • [2D]2 次元配列を生成します。

    Count配列の 2 次元目のオブジェクトの総数を指定します。

    [X]/[Y]/[Z]配列の 2 次元目を構成する各オブジェクト間の距離を X 軸、Y 軸、および Z 軸方向で指定します。

    [1D]の[数](Count)が 7 で[2D]の[数](Count)が 4 のときの、2 次元の配列

  • [3D]3 次元配列を生成します。

    Count配列の 3 次元目のオブジェクトの総数を指定します。

    [X]/[Y]/[Z]配列の 3 次元目を構成する各オブジェクト間の距離を X 軸、Y 軸、および Z 軸方向で指定します。

    [1D]の[数](Count)が 10、[2D]の[数](Count)が 6、[3D]の[数](Count)が 3 のときの、3 次元の配列

[増分行のオフセット](Incremental Row Offsets): これらのオフセット フィールドは、2D 配列または 3D 配列を選択すると利用できるようになります。この値は、現在の座標系の 3 つの軸のいずれかの方向の距離を表します。

  • 2D または 3D の[数](Count)の値を行のオフセットなしで設定すると、オブジェクトが重なり合った配列ができます。この状態を避けるには、少なくとも 1 つのオフセット距離を指定する必要があります。
  • あるオブジェクトが配列で表示されない場合、他のオブジェクトが配列中の真上に作成されている可能性があります。これを見分けるには、[名前による選択](Select By Name)を使用して、シーン内のオブジェクトの完全な一覧を表示させます。オブジェクトが重なり合っていて、この効果を望まない場合は、Ctrl+Z を押して配列を元に戻し、もう一度配列してください。
配列の総数

現在の選択内容を含む配列操作によって生成されるエンティティの総数を表示します。選択セットの配列化では、この値に選択セット内のオブジェクト数を掛け合わせた数が、生成されるオブジェクトの総数になります。

[プレビュー](Preview)領域

プレビュー

オンにすると、ビューポートに現在の配列設定のプレビューが表示されます。設定が変更されると、ビューポートはすぐに更新されます。複雑なオブジェクトで構成される大規模な配列の更新によってフィードバックの速度が低下する場合は、[ボックスで表示](Display As Box)をオンにしてください。

ボックスで表示

配列プレビュー オブジェクトを、ジオメトリではなくバウンディング ボックスとして表示します。

すべてのパラメータをリセット

すべてのパラメータを既定値に戻します。