概要 - プロジェクトに標準ツールを作成する

すべてのプロジェクトには、そのプロジェクトに関連付けられたプロジェクト ツール パレット グループがあります。プロジェクト標準仕様を使用する場合は、ツールは、プロジェクト標準図面の標準スタイルを指定する必要があります。プロジェクトのツールを使い易くするため、プロジェクト固有のライブラリをコンテンツ ブラウザに作成できます。

標準ツール パレットのセットアップは、通常は CAD マネージャやプロジェクトのオーナーの仕事となります。プロジェクトの必要条件に応じて、異なる手順により希望する結果を得ることができます。プロジェクト ツール パレットを作成する際には、次の事項を考慮する必要があります。

ユーザ別のワークスペース カタログと共有されるワークスペース カタログ

CAD マネージャは、1 つの場所からアクセスされ、プロジェクトのすべてのユーザによって共有されるツールやパレットのグループを作成するか、プロジェクト カタログやコンテンツ ブラウザ ライブラリを定義して、個別のユーザのコンピュータにコピーするパレットのスターター セットを作成するかを決定できます。

AutoCAD Architecture は、[オプション]ダイアログ ボックスの[ファイル]タブで指定されているパスで見つかったツール パレットをロードします。プロジェクトを使用すると、プロジェクト固有のツール パレットを格納するツール パレット ファイル用に追加する位置のパスを指定できます。 このパスは、プロジェクトが現在のプロジェクトに指定されると、現在のプロファイルに追加され、プロジェクトが閉じられるか、別のプロジェクトが現在のプロジェクトに指定されると、削除されます。

プロジェクト パレットの使用には、次の 2 つのワークフローがサポートされています。

ユーザ別のワークスペース カタログ: これはお勧めするオプションです。ユーザ別のワークスペース カタログは、コンテンツ ブラウザのプロジェクト ツール カタログとともに使用します。このモードでは、ユーザは作業に必要なツールやツール パレットに、コンテンツ ブラウザのツール カタログからユーザ別にアクセスできます。コンテンツ ブラウザの更新/リンク動作を利用すると、プロジェクト カタログの元のツールやツール パレットに変更を加えることができるため、チームの他のメンバーも自分のツールやパレットを更新して、最新バージョンを取得できます。これにより、各ユーザのワークスペースは用途ごとに維持されますが、リンクされたパレットはグローバル更新が可能です。

初期レイアウトやツールの順序などを持ったツール パレットのスターター セットを、プロジェクト チームにオプションとして供給できます。これを行なうには、プロジェクト パレットをユーザ独自のワークスペースに作成し、Windows エクスプローラを使用して、プロジェクト プロパティで指定したツール パレット ファイルの位置にファイルをコピーします。詳しい説明は、以下のワークフローの例を参照してください。

共有ワークスペース カタログ: プロジェクトに関わる全員にプロジェクト ツール パレットの設定済みコレクションの使用を義務付けたい場合は、このオプションをお勧めします。この場合は、ユーザにコンテンツ ブラウザからプロジェクトのツールやツール パレットをカスタマイズさせないようにします。共有ワークスペースを作成するには、共有するネットワークの位置を指定して、その位置をプロジェクトのツール パレット ファイルの位置に指定します。プロジェクトを現在のプロジェクトに設定すると、このパスはプロジェクト チームの各メンバーのプロファイルに追加されるので、パスは読み込み専用にする必要があります。読み込み専用にしないと、あるユーザが行なった変更はすべてのユーザに影響し、最後の変更がツールの最終形態になってしまいます。

注: 共有ツール パレットの内容を変更した場合、プロジェクトを閉じて AutoCAD Architecture を閉じるまで、その変更はディスクにコピーされません。同様に、プロジェクトが次に現在のプロジェクトに設定されるまで、またはプロジェクトを現在のままにして AutoCAD Architecture を閉じて、再び開くまで、他のユーザは更新内容を確認することはできません。

コンテンツ ブラウザとスタイル マネージャを使用する

コンテンツ ブラウザで標準カタログを作成し、プロジェクトに標準コンテンツ ブラウザ ライブラリを定義することができます。カタログやライブラリを使用すると、ツールやパレットをワークスペースまたはプロジェクト ツール パレットにドラッグできます。これは、ユーザ別のワークスペース カタログを使用してプロジェクトを設定する場合によく使用されます。ユーザに、標準ツールを持ったコンテンツ ブラウザ ライブラリにアクセスさせたくない場合は、ライブラリをプロジェクトに設定しないでください。その場合は、プロジェクト ツール パレットをスタイル マネージャの標準スタイルから作成する必要があります。通常、これは、共有ワークスペース カタログのオプションを使用する場合に行ないます。

リンクされたツールとリンクされていないツールを使用する

コンテンツ ブラウザのプロジェクト カタログからプロジェクト パレットを作成する場合には、コンテンツ ブラウザからパレットやツールをリンクするか、リンクされていないコピーをプロジェクト パレットに作成します。コンテンツ ブラウザで頻繁に更新を行う場合は、ツールやパレットをリンクすることをお勧めします。

標準ツールのセットアップに推奨する 2 つのワークフローを、次に示します。第一のワークフローは、ユーザ別ワークスペース カタログに基づいており、プロジェクトの個々のユーザにより高い自由度を与えます。第二のワークフローは共有ワークスペース カタログに基づいており、所定の構造に従うことにより重点を置いています。

ワークフロー 1: ユーザ別ワークスペース カタログを使用する

  1. 標準図面に標準スタイルを作成して、プロジェクトに関連付けます。
  2. 標準図面から、1 つまたは複数のツール カタログを作成します。
  3. コンテンツ ブラウザでプロジェクト ライブラリを作成し、標準カタログを追加します。
    ヒント: 既定では、ツール カタログはリンクするように設定されています。これにより、ツール カタログがワークスペースのツール パレットにコピーされると、ツール カタログの更新が簡単に行えます。
  4. プロジェクト用にツール パレット ファイルの位置を定義します。
    ヒント: ソフトウェアに付属しているプロジェクト テンプレートの 1 つを使用すると、ツール パレット ファイルの位置は、既定で ¥<プロジェクト フォルダ>¥WorkspaceToolPalettes に設定されます。
  5. [ツール パレット保管タイプ]に、[ユーザ別のワークスペース カタログ]を選択します。
  6. コンテンツ ブラウザ ライブラリをプロジェクトに関連付けます。
  7. プロジェクトのツール パレット グループを作成します。
  8. ユーザがワークスペースに所有しているツールと同じものを、プロジェクトの他のユーザに初めから使用させたい場合は、ツール パレット ファイルの位置のパスで指定した位置に、そのパレットをコピーします。
  9. ユーザが所有しているものと同じパレット グループ、アイコン サイズ、順序を、プロジェクトの他のユーザに所有させたい場合は、ツール パレット ファイルの位置のパスで指定した位置に、プロジェクト プロファイル(AWS)をコピーします。これにより、新しいプロジェクトのユーザは、Documents and Settings フォルダにプロファイルがインストールされます。

ワークフロー 2: 共有ワークスペース カタログを使用する

  1. 標準図面に標準スタイルを作成して、プロジェクトに関連付けます。
  2. プロジェクト用にツール パレット ファイルの位置を定義します。
    ヒント: 共有ワークスペース カタログを使用する場合は、ツール パレット ファイルの位置を読み込み専用に指定することを強くお勧めします。
  3. [ツール パレット保管タイプ]に、[共有ワークスペース カタログ]を選択します。
  4. プロジェクトのツール パレット グループを作成します。
  5. ユーザが所有しているものと同じパレット グループ、アイコン サイズ、順序を、プロジェクトの他のユーザに所有させたい場合は、ツール パレット ファイルの位置のパスで指定した位置に、プロジェクト プロファイル(AWS)をコピーします。これにより、新しいプロジェクトのユーザは、Documents and Settings フォルダにプロファイルがインストールされます。