ジョブ サーバは、ビジュアル化ファイル(DWF)のパブリッシュ処理など、チェックイン処理中にエンジニアリング ワークステーションでのクライアント側ジョブの負荷を軽減する目的で使用する機能です。
サイズの大きなアセンブリのビジュアル化ファイルをパブリッシュすると、設計のチェックインに時間がかかる場合があります。この処理の負荷を軽減することにより、ファイルを迅速にチェックインできます。また、ビジュアル化ファイルの作成の整合性も確保できます。ジョブ サーバは、ファイルのライフサイクル変更後のプロパティ同期、PDF ファイルのパブリッシュ、他のカスタム ジョブ実行の目的でも使用できます。
ジョブ サーバのコンポーネント
ジョブ サーバは次の 2 つのコンポーネントで構成されます。
- ジョブ キュー: クライアント(Inventor、AutoCAD、Vault、Autoloader)から送信され、処理を待機しているジョブのリスト(キュー)です。このキューは、Vault Server で保存および管理されます。
- ジョブ プロセッサ: キューに保存されているジョブを予約し、ジョブ サーバから取得して処理を実行する独立したアプリケーションです。ジョブ プロセッサは Vault Client とともにインストールされるため、Autodesk Vault Workgroup または Autodesk Vault Professional が搭載されているどのワークステーションからでもジョブを処理することができます。
動作
次の場合、ジョブがジョブ サーバに送信されます。
- ユーザが、ビジュアル化ファイルの作成を必要とするファイルをチェックインした場合。
- ユーザが、Vault Client アプリケーション内で[更新ビュー]コマンドを呼び出した場合。
- Autoloader を使用して Vault にファイルをロードし、ビジュアル化ファイルを必要とする場合
- ファイルのステータス変更が発生し、更新されたビジュアル化ファイルが必要な場合。
- ユーザが、Vault Client アプリケーション内で[PDF を作成]コマンドを呼び出した場合。
- ファイルのステータス変更が発生し、更新された PDF ファイルが必要な場合。
- ファイルのステータス変更が発生し、カスタム ジョブが必要な場合。
- ファイルのステータスが変更され、ファイルのプロパティを同期化する必要がある場合
ジョブ サーバのマルチサイトのサポート
ジョブ サーバは、特定のサーバにログインし、そのサーバに関連付けられているジョブのみを処理することでマルチサイト環境をサポートします。次の図に示すように、サイト B にログインしているジョブ プロセッサはサイト B のジョブのみを処理します。サイト A のジョブ プロセッサの場合も同じです。
重要: ジョブ サーバにジョブを送信できるようにするには、ジョブ サーバを
有効にしておく必要があります。