式とは、一連の指示を表します。プログラムは式を評価した上で、その式を使って、計算と処理を実行したり文字を変換したりすることができます。多くのオブジェクトには、式を組み込み、評価する機能があります。
たとえば式と注記(AMNOTE[引出線注記]コマンド)を使用すると、注記の表示では、状況に応じて最も適切な注記文字が表示されます。部品表では、プログラムは式を数学的な計算の実行に使用し、部品表の列を自動的に記入することができます。
式の結果が文字の場合、通常は式に一連の数式と文字列が含まれます。式の結果が数値の場合、式には数式のみが含まれます。
結果として数値を返す式の例は、次のとおりです。
結果として文字を返す式の例は、次のとおりです。
次の点に注意してください。
文字式では、山括弧に囲まれた式のみが評価されます。括弧の外側は文字テキストとして解釈されます。
数式には、数字、関数、参照、算術演算子を含めることができます。前述の例 1 には、数値と算術演算子が含まれています。例 2 には参照である QTY および PRICE が含まれてあり、これらは部品表項目の数量と価格を参照しています。例 3 には関数 PI()が含まれています。
参照
参照はオブジェクトのプロパティを識別し、取得して使用するデータを式に指示します。たとえば参照 STDP:STD は、標準部品の名前を参照しています。注記に =<STDP:STD> という式が含まれ、注記が ISO M5X35 皿ねじにアタッチされている場合、式は <STDP:STD> を「ISO 2009 M5 X 35」という文字にレンダリングし、注記テキストの一部としてこの文字を表示します。ボルトの長さを変更する場合、新しい長さを反映するように式によって注記テキストが変更されます。
式で使用できる参照のタイプは次のようになります。
これらの変数の詳細な説明については、[参照]タブを参照してください。
関数
関数とは、定義済みの式を表します。引数と呼ばれる入力値を指定すると、関数によってそれらが処理され、結果が返されます。たとえば、=INT(QTY*PRICE)という式では、関数 INT が使用されています。INT は引数として QTY (部品表項目の数量)と PRICE (部品表項目の単価)の結果を使用します。この関数は、QTY x PRICE の端数切り捨ての最も近いドル値を返します。
前の例の式は、文字値ではなく数値を返すため、山括弧で囲んでいません。