このページでは 2 つの複雑な式の例を説明します。これらの例を使って、複雑な式を、複数の簡単な数式の組み合わせとして理解する方法を説明し、それによってこれらの式が簡単に解釈できることを示します。式の結果は、各セクションの最後に画面キャプチャとして示されています。
通常の使用方法
通常は、注記(AMNOTE[引出線注記] コマンド)で標準穴に注釈を付けるために使用されます。この式は、AMNOTE[引出線注記]コマンドの[ドリル穴]カテゴリのテンプレート 1 で使用される既定の式の一部です。
説明
[式] | 意味 |
---|---|
If( ) |
論理値を評価します。この場合は、関数 equal(Hole:tapped,”0”)の結果を評価します。関数が TRUE と評価された場合は、0(ゼロ)とマークされた数式を返し、それ以外の場合は 1 とマークされた数式を返します。 |
equal(Hole:tapped, “0”) |
Hole:tapped の参照を 0 と比較します。ねじ穴の場合、Hole:tapped は 1 と評価されます。ねじ穴でない場合は、0(ゼロ)と評価されます。 |
“%%c” |
直径の記号です。 |
Hole:dia |
穴の直径を評価します。 |
Hole:nominal |
穴の呼び径を評価します。 |
結果
次のイメージでは、式を含む引出線注記が付けられた 2 つの穴を示しています。貫通穴とねじ穴の注記テキストの違いを確認してください。
通常の使用方法
通常は穴座標寸法で使用されます。この式は、DIN 規格の穴ラベルの既定の式です。
説明
この式には 3 つの数式が含まれており、それぞれの式は山括弧で区切られています。結果のテキストは、3 つのすべての式をつなげたものです。
[式] | 意味 |
---|---|
<Origin> |
穴座標寸法の原点の名前を評価します。 |
If( ) |
論理値を評価します。この場合は、関数 OR(...)の結果を評価します。関数が FALSE であると評価された場合は、1 とマークされたテキストを返し、それ以外の場合は 2 とマークされたテキストを返します。 |
OR( ) |
引数のいずれかが TRUE と評価された場合は TRUE を返します。 |
ISBLANK( ) |
参照 Origin および Index が空白文字であると評価された場合は TRUE を返します。穴座標寸法の原点に名前が付いていない場合、ISBLANK(Origin)は TRUE を返します。 |
Origin |
穴座標寸法の名前を評価します。 |
Index |
穴のインデックス番号を評価します。 |
結果
次のイメージに 2 つの穴を示します。左側の穴は、1 というラベルが付けられた原点を持つ穴座標寸法にあります。穴ラベルは 1.1 になります。右側の穴は、ラベル付けされた原点を持たない穴座標寸法にあります。穴ラベルは 1 になります。