Revit Vault Add-in

Vault とは、ドキュメントやファイルを格納、管理する貯蔵庫です。Autodesk Vault は、ファイル セキュリティ、バージョン管理、マルチユーザ サポートといった機能を備えたデータ管理システムです。Autodesk Vault は Autodesk Revit Architecture、MEP および Structure と統合されています。

Autodesk Vault はサーバ インタフェースでもありクライアント インタフェースでもあります。

• サーバは次の機能を提供します。
  • 一元化されたファイル保管: Autodesk Vault Server には、すべてのドキュメントと設計のマスター コピーが格納され、すべてのユーザ ファイルのマスター コピーを共通の安全な場所に一元的に保管します。共有の集中サーバに全データを保存すると、設計チームでのすべての情報の共有と管理が容易になります。ファイルは、Server Console から簡単に取得できるようにサーバに保管されます。 ただし、このファイル保管場所は、別のドライブまたは Vault データベースとは全く異なるサーバに配置することができます。
  • リレーショナル データベース: Autodesk Vault Server には、ファイル名、ユーザ名、プロパティ、バージョン、ファイル間の関係など、ファイルに関するデータを保管するデータベースが含まれています。データベースは、Server Console を使用して管理します。
  • アクセスと情報: Autodesk Vault Server ソフトウェアは、ユーザにファイルへのアクセスを提供し、それらのファイルのステータスや、どのユーザにファイルの変更および更新を許可するかといった情報を管理します。ファイルに変更を加えるとすべての変更のバージョン履歴が保持されるため、ユーザは最新バージョンだけでなく旧バージョンにも容易にアクセスすることができます。
• クライアントは 2 つのコンポーネントで構成されます。
  • Autodesk Vault: Autodesk Vault は、Vault への完全なアクセスを提供するスタンドアロン クライアントです。これは Vault のすべてのデータを管理するユーザ インタフェースです。
  • Vault add-in for Revit: Revit のユーザ インタフェースのクライアント アドインです。Revit 環境内から一般的な Vault のタスクを実行することができます。

Autodesk Vault の概念

Autodesk Vault ソフトウェアは、クライアント/サーバ アプリケーションです。通常は、Vault ソフトウェアのサーバ部分を共有コンピュータにインストールした後、個々のワークステーションにクライアント ソフトウェア(Autodesk Vault および Revit Add-in)をインストールします。インストール時に、各ワークステーション、また、該当する場合は各サーバに必要なコンポーネントをインストールするオプションを指定します。

Vault Server は、Vault の構成要素であるファイルとメタデータの保存と管理を行います。サーバ ソフトウェアは、全ユーザで共有されるサーバまたはワークステーションにインストールできます。シングル ユーザの場合は、単一の独立したワークステーションにサーバとクライアントの両方をインストールすることも可能です。データベースは、Autodesk Data Management Server Console を使用して管理します。

Vault Client は、Autodesk Vault スタンドアロン クライアント、および Revit などのほとんどの Autodesk 設計製品で使用できるアドインで構成されています。クライアントは、Vault にアクセスが必要なすべてのワークステーションにインストールされます。

Revit Vault Add-in の概念

Revit Vault Add-in を使用するときには、2 つの重要な概念を理解する必要があります。

1. Revit Server または作業共有中央ファイルを使用する場合: Revit Add-in ではチェックアウトは不要です。これは独自の動作であり、ファイルを修正する前に Vault からのファイルのチェックアウトを必要とするその他のすべての Vault Add-in と異なります。プロジェクト ファイルのコピーは、指定したマイルストーンで Vault に追加されるか、中央ファイルと Revit との同期後に自動的に追加されます。
注: Revit Server のファイル、および作業共有中央ファイルを Vault に追加できるのは、[中央との同期]コマンドを使用する場合のみです。
2. 非共有プロジェクト ファイルを Vault で使用する場合: [Vault から開く]コマンドを使用して、プロジェクト ファイルをダウンロードすることができます。このコマンドは、ファイルを編集用にチェックアウトします。ファイルの編集が終了したら、[Vault に保存]コマンドを使用して、ファイルを Vault にチェックインします。

基本 Vault スキル

基本 Vault スキルは、さまざまな Add-in および Vault Client で共有されます。一覧のコマンド/機能のリンクをクリックすると、ヘルプ内の関連トピックに移動できます。

コマンド/機能	簡単な説明
Autodesk Vault を起動	スタンドアロン バージョンの Autodesk Vault Client を起動します。
Vault にログイン	Vault にログインします。
Vault からログアウト	Vault からログアウトします。
Vault から開く	Vault に保存されているファイルを開きます。
Vault からリンクする	Vault 内のファイルを現在の Revit プロジェクトにリンクします。
Vault からファミリをロードする	Vault に保存されているファミリを開きます。
Vault からグループをロードする	Vault に保存されているグループをロードします。
Vault に保存	1 つまたは複数のファイルを Vault に追加します。
Vault にファイルを追加する	Vault にファイルを初めて追加します。
Vault にフォルダを追加する	Vault にフォルダを初めて追加します。
シートを追加	[シートを追加]を使用すると、アクティブな Revit ファイルのすべてのシートを出力して Vault に直接配置できます。
Revit プロジェクト ファイルの復元	前回バックアップを作成した時点の状態に Revit プロジェクトを復元します。 注: この機能は、Autodesk Vault Workgroup、Collaboration、および Professional で使用できます。
Vault のオプション	[Vault オプション]ダイアログ ボックスが開いて、Vault Add-in のユーザ独自の設定を行うことができます。