character studio では、非 Biped モーション統合を使用した群集アニメーションの状態とは、代理オブジェクトのアニメーションの特定のプロパティまたはその組み合わせのことです(ピッチが上昇して減速する期間、など)。モーション統合エンジンは、代理オブジェクトの状態を判断してから、代理オブジェクトにリンクされている鳥などのオブジェクト(キャラクタ)をアニメートするために使用するモーション クリップを選択します。モーション統合を使用するシミュレーションが準備できたら、ユーザは[クリップの状態](ClipState)ダイアログ ボックスを使用して状態を定義し、状態をモーション クリップに関連付けます。
これらのオプションは、任意の組み合わせでもオンにできます。利用可能な状態は速度、加速度、ピッチ、ピッチ速度、ヘッディング速度、またはスクリプト(MAXScript)です。アクティブなプロパティごとに、各状態のクリップを開始する範囲または一意の値を指定できます。
範囲を使用するときは、[最小](Min)設定は[最大](Max)設定より小さくなければなりません。たとえば、-180 から -10 などの負の範囲を使用する場合は、絶対値が大きい数値(-180)を[最小](Min)設定として入力します。
代理オブジェクトのプロパティの実際の範囲と平均値は、クリップを統合した後で確認できます。
ダイアログ ボックスには複数のパネルが含まれており、以下のトピックで詳しく説明します。
状態プロパティの有効、無効は個別に切り替えることができます。たとえば、代理オブジェクトのモーションを分析するときには、スピードとピッチだけを考慮するようにモーション統合を設定できます。状態のアクティブなプロパティごとに、状態がアクティブとなる値の範囲を指定します。
また、状態がアクティブのときに使用する一意の単一モーション値(フレームあたり 50 単位のスピード)を指定することもできます。さらに、その固有値に近づき通過するときの、パラメータのインとアウトの値を指定します。これらの値は、カーブの接線と類似しています。パラメータ値には、[任意](Anything)、[減少](Decreasing)、[増加](Increasing)、または[一定](Constant)を選択できます。たとえば、飛行している状態から着地したばかりのオブジェクトのアニメーションには、[ユニーク](Unique)スピード値には 0.0 (このオブジェクトは横方向に移動しない)、[イン](In)値には[減少](decreasing)(このオブジェクトは着地前に減速した)、および[アウト](Out)値には[一定](constant)(このオブジェクトは静止した状態を保つ)を設定します。跳躍では、[アウト](Out)の値を増加にします。
状態パラメータを指定しない場合、状態は既定値になります。たとえば、オブジェクトのモーション クリップの選択をモーション統合エンジンに依存し、スピードまたはピッチを調整する必要がない場合には、既定値の状態を作成すれば、モーション統合エンジンはアクティブ化するクリップをランダムに選択します。
character studio では、統合ダイアログ ボックス [モーション クリップ](Motion Clips)パネルの[状態を作成](Create State)をオンにすると、状態を自動的に作成できます。横方向のモーションおよびルーピング モーションを含む生物を作成した場合に、この機能を使用します。
[モーション クリップ](Motion Clips)パネル [ローカルを削除](Remove Local)領域にあるすべてのオプションをオンにすると、生物の実際のヘッディング、スピード、および加速を反映した状態が作成されます。代理オブジェクトが、この状態に記録されたヘッディングと速度に近づくと、適切なモーション クリップが開始されます。この方法により、多足生物のアニメーションで、足がスライドするのを防ぐことができます。