Stingray 1.2 (1.2.526.0)では、HTC Vive 仮想現実プラットフォームやマルチスレッド プロジェクト コンパイルがサポートされるようになりました。また、日常タスクを簡単に実行できるようにするためのワークフローの改善がいくつかなされています。
Scaleform Studio UI ツールの更新については、『Scaleform Studio ヘルプ』にある「Scaleform Studio 1.2 リリース ノート」を参照してください。
このトピックのセクション:
このセクションでは、この Stingray の最新バージョンで使用可能となったすべての主要な新機能を説明します。
ここでは、解決済みのバグと既知の制限事項を、ワークフロー領域別に紹介しています。
このセクションでは、Stingray の最新リリースで判明している既知の新しい制限事項を説明します。
このセクションでは、Stingray の以前のバージョンで開始したプロジェクトの作業を行う場合に、最新バージョンに正常にアップグレードするための手順を説明しています。
Stingray のソース コードにアクセスできる場合は、このセクションで、このリリースでのマスター ブランチの新機能について確認してください。
新しいデバッグ ビューでは、フォーカス内とフォーカス外の領域が見やすくなっています。
ライトの新しいShadow Bias オプションを使用すると、シャドウ アーティファクトとオブジェクトのグラウンディングを制御できます。
新しいレンダリング オプションでは、選択ハイライト表示を(カスタマイズ可能な)アウトライン モードに設定することができます。この新しい選択ハイライト表示オプションを使用すると、作成されるオクルージョンが少なくなり、レベルのオブジェクトの検索と評価が簡単になります。
この新しいビューでは、オブジェクトの法線を、予想図と比較することができます。
オブジェクトの法線が正しいかどうかわからない場合や、法線マップ チャネルが反転している可能性がある場合に便利です。
Stingray で HTC/Valve Vive 仮想現実ヘッドセットへの展開ができるようになりました。さらに、(この後の「アップグレード要件」にある通り)Oculus Rift のサポートが SDK 0.8 にアップグレードされています。
Project Manager では新しい vr_steam テンプレート オブジェクトを使用できます。
Mithril フレームワークでのリファクタリングの結果、Property Editor のパフォーマンスが大幅に向上しました。多数のプロパティがある大規模なオブジェクトで作業している場合でも、作業時のエディタの動作は軽く、応答は速くなっています。同様に、各種のツール(Explorer パネルや Anim Controller など)で使用されるツリー ビューもリファクタリングされ、参照処理と選択処理がスムーズかつ迅速にできるようになっています。
Story Editor の新しいエンティティ サポートにより、レベルのシェーディング環境のプロパティを設定できます。これで、エンティティのコンポーネントのプロパティを一定時間にわたってアニメートし、1 日の中の時間などのシナリオをシミュレーションすることができます。ストーリーに新しいエンティティ トラックを追加して右クリックすると、入力可能なコンポーネントとコンポーネントのプロパティを参照することができます。
新しい情報については、「Story Editor を使用してシェーディング環境をアニメートする」を参照してください。
サブオブジェクト モードでは、ユニットの階層内のオブジェクトを選択してアニメートすることができます。ツールバーで Sub-object mode ()を有効にすると、Level Viewport のユニットのノードを選択して操作することができます。また、Story Editor で個別のノードを入力することもできます。新しいユニット トラックが追加された後、ツリー ビューを右クリックしてAdd Sub-object > Object name を選択すると、新しいサブオブジェクト トラックを簡単に追加できます。
新しい情報については、「Story Editor でサブオブジェクトをアニメートする」を参照してください。
新しいマテリアル相互運用性ワークフローにより、Stingray と Maya の間で簡単にマテリアルの更新を送信することができます。Stingray DCC Link プラグインをインストールすれば、Stingray の物理ベースのシェーダを Stingray のプロジェクト フォルダに直接書き出すことができます。アプリケーション間で新しいマテリアルを送信した場合、すべての入力接続やノードなどのプロパティは保持されます。
新しい情報については、「Maya、Maya LT、3ds Max にマテリアルを送信する」を参照してください。
Stingray のツールや Script Editor のドッキングの再配置や変更をする場合、インタフェースのカスタマイズはこれまでよりも簡単になっています。すべてのツールと Script Editor で移動や最大化/最小化ができ、また個別に位置の移動ができます。さらに、メインの Stingray Script Editor ウィンドウの外側にツールをドラッグして、それぞれ個別のウィンドウとして操作できるようになったため、複数のモニタを利用することができます。
Anim Controller Editor のツリー ビューとノード グラフの新しいドラッグ アンド ドロップ サポートでは、階層内で状態を簡単に編成することができます。たとえば、選択した状態をグループ状態の上にドラッグして、状態を関連するトランジションとあわせてそのグループに移動することができます。
ホイール レイキャスト衝突フィルタ:
車両でホイール レイキャストの衝突フィルタをサポートできるようになりました。フィルタはホイールごとに車両の .physics ファイルに設定できます。これらのフィルタは、global.physics_properties ファイルで定義されます。特定のホイールに対してフィルタが指定されていない場合、既定では車両のシャーシとホイールのジオメトリを除くすべての物と衝突するよう設定されます。
例:
'my_project/content/vehicles/my_vehicle.physics'
wheels = [ { wheel_raycast_filter = "car_wheel" ...
'my_project/global.physics_properties'
collision_filters = { vehicle = {is = ["vehicle"] collides_with_all_except = ["trigger" "projectile"]} wheel = {is = ["wheel"] collides_with = ["obstacle"]} wheel_raycast = {collides_with_all_except = ["vehicle" "wheel"]} }
ホイールの慣性モーメント
シャーシの慣性モーメントの設定:
慣性モーメントの設定方法は 3 通りあります。
サスペンション設定:
Gameware Navigation プラグインにより Stingray で AI とパスファインディングが可能になっていますが、バージョンは 2016.1.2 から 2016.1.5 に更新されています。
このプラグインの最新バージョンにより、次の問題が解決されます。
データベースが大きい場合に(たとえば 20km x 20km)、どれだけ短いパスであっても、AStarQuery が作業メモリ不足エラーが発生して終了する。
iOS ライブラリで完全なビットコードが埋め込まれない。
ボットの設定値の誤り、フレームの破棄、フレーム インデックスの誤り、ログの不適切なクリーニングに関連する、ナビゲーションと VisualDebug の問題。
これまでのプラグインの更新に次の改善が加えられています。
(2016.1.4) MultiDestinationPathFinderQuery と NavigationLab の修正
(2016.1.2) ナビゲーション メッシュの生成時に、NavMesh (セル)の一部がごくまれに欠落する場合がありましたが、この問題が修正されました。
iOS および Android 対応の DLL リンク
マルチコアのコンパイル
Stingray で並列データ コンパイル
並列または直列を制御するフラグ
メモリ フットプリントを削減
進行状況とタイミングのレポート
このリリースの Stingray では、FBX の最新バージョン(2016.1.2)を使用しています。このバージョンではさまざまなバグが修正されています。
Stingray に付属している Maya、Maya LT、3ds Max の PhysX プラグイン インストーラが更新され、PhysX プラグインの最新バージョンがインストールされるようになっています。このプラグインには、NVIDIA によるいくつかの改善とバグ修正が含まれています。関連情報については、「DCC ツール用 PhysX プラグインをインストールする」を参照してください。
1 ヵ所ですべてのヘルプを簡単に参照できるようになりました。
Stingray ヘルプのランディング ページから、Stingray を使用するために必要なすべてのリソースにアクセスできます。ランディング ページではライブ検索が改善され、ヘルプ、YouTube、ブログ、フォーラムのスレッドから取得した結果を表示できます。ホット トピック リストはゲームの作成に役立つトピックです。リンクからは、Stingray の更新プログラム、サンプル プロジェクト、ゲーム キットのダウンロードや、チュートリアルの表示、発生した質問や問題の解決方法の検索ができるページを表示できます。お問い合わせは Stingray 専門家の Paul と Dan に直接送ることができます。
Stingray で、エディタの右上にある新しい ボタンをクリックすると、Stingray ヘルプを直接開くことができます。
間もなく公開予定です。Stingray のローカライズ版オンライン ヘルプの韓国語版が間もなく利用可能になります。現在 Stingray 1.2 の最新の更新を翻訳中ですが、ヘルプ記事、Flow のリファレンス、シェーダのリファレンスなどの新しいオンライン ヘルプ システムを間もなく公開する予定です。YouTube での Stingray チュートリアル ビデオのローカライズ版字幕も間もなく利用できるようになります。
このセクションでは、Stingray の既知の制限事項と回避策について説明します。
「修正事項」セクションに特に記載のない限り、このリリースには以前のバージョンの「Stingray リリース ノート」に記載される「既知の制限事項」と同じ内容が適用されることにご注意ください。
GAME-13222 UI を背景に設定すると、ライトマッパーが一時停止する
回避策: ビューポートで「Update mode」を「Always」に設定し、Stingray を最小化しないようにします。
GAME-11326: Property Editor からマウスの中ボタンでドラッグすると UI がロックされる
Stingray エディタは CEF (Chromium Embedded Framework)に基いています。この Chromium に関する既知の制限事項は Stingray に影響します。この問題のため、マウスの中ボタンでドラッグ アンド ドロップすると Stingray インタフェースの一部がフリーズします。
回避策: Stingray エディタではマウスの中央ボタンでのドラッグがサポートされていないため、中央ボタンでのドラッグをしないでください。
GAME-12879: Dell Backup and Recovery (DBAR)アプリケーションをインストールするとクラッシュする
Dell Backup and Recovery (DBAR)アプリケーションのバージョン 1.8.1.71, A00 を実行する Dell システムで Stingray がクラッシュします。このバージョンの DBAR は 2015 年 8 月にリリースされました。
このバージョンの DBAR アプリケーションは、Stingray を含むどの QT5 アプリケーションとも互換性がありません。
回避策: DBAR アプリケーションの新しいバージョン(1.9.2.8 以降)をインストールします。
Stingray を含むオートデスク製品の完全なインストール ガイドが、Stingray オンライン ヘルプ(こちら)に含まれています。
このセクションでは、Stingray の旧バージョンを使用しているユーザ向けに、特定のアップグレード手順を必要とする改善点と修正事項について説明します。
Stingray が使用する Android SDK バージョンは変更されていません。しかし、プラットフォーム ツールとビルド ツールで必要なバージョンは更新されています。
「Android で開始する」を参照して、Stingray に適合するバージョンのプラットフォーム ツールと、デバイスで使用されている Android のバージョンに適合するバージョンのビルド ツールがインストールされていることを確認します。
Stingray では、XDK の August 2015 QFE 2 リリースが必要です。
このリリースの Lua API のすべての新しい要素、変更された要素、削除された要素の完全なリストについては、「バージョン履歴」を参照してください。
プロジェクト内の API 要素が変更または除去された場合は、それに応じてコードを調整する必要があります。
主な変更点:
Oculus VR が SDK 0.8 にアップグレードされました。
Tegra Android Development Pack から新しい NVIDIA CodeWorks for Android 1R3 に移行しました。Android 対応のために Stingray エンジンを再構築する場合、CodeWorks for Android をダウンロードしてインストールする必要があります。