V2012 の新機能(2011 年 3 月)

[スタートアップ ガイド][ヘルプ][バージョン情報]で次のソフトウェアを確認します。

Autodesk Simulation 2012

Build 2012.00.00.nnnn dd-Mar-2011

(nnnn および dd はソフトウェアの最終ビルド時に設定されます)

[スタートアップガイド][ヘルプ][バージョン情報]ダイアログ ボックスのタイトル バーに、使用しているバージョンが 32 ビット版か 64 ビット版かが表示されます。

性能強化の内容

• スマート接着への変更を含め、線形応力と MES 解析両方についてさまざまなサーフェス間接触が改善されています。
• 多点拘束(MPC)の使用時に、さまざまな解法を選択できます。 詳細については、「多点拘束」を参照してください。
• ジオメトリを選択する前に、リボンの[設定]タブで[荷重および拘束]コマンドを選択できます。該当するタイプのジオメトリ(サーフェス、エッジ、その他)を選択するように求めるメッセージがステータス バーに表示されます。 ジオメトリを選択した後、荷重または拘束の値を入力してください。 以前のようにジオメトリを最初に選択する方法も引き続き使用できます。その場合は、リボンのコマンドをクリックするか、グラフィック ウィンドウで右クリックし、[追加]を選択してください。

CAD インタフェースとメッシュ分割

• Autodesk Inventor Fusion が Autodesk Simulation のインストールに含まれるようになりました。
• Autodesk Inventor および Autodesk Inventor Fusion 材料名が Autodesk Simulation に転送されるようになりました。
• ソースには無関係に、任意の CAD モデルを Autodesk Simulation から Inventor Fusion に転送できるようになりました。その後、モデルを編集し、更新したモデルを Autodesk Simulation に戻すこともできます。詳細については、「ツール タブ」を参照してください。
• AutoCAD のメッシュ サーフェスがサポートされるようになりました。DWG ファイルのインポートに関する詳細については、「CAD アプリケーションを使用しないで CAD ソリッド モデルをインポートする」を参照してください。
• Autodesk Inventor モデルのパラメータを Autodesk Simulation 内で変更できます。適切な設計が得られたら、変更内容を Inventor に戻して元のモデルを更新することができます。詳細については、「Autodesk Inventor パラメータを変更する」を参照してください。
• 以前のリリースでは、[選択][選択][パーツ]、[サーフェス]、または[エッジ]を選択するか、[表示][オプション][レイヤ コントロール]を選択すると、メッシュ ラインの色が自動的に適切な色に変更されました。今回は、[表示][外観][表示色]を使用して色を変更する必要があります。
• メッシュの問題を診断する[メッシュの結果]ダイアログ ボックスの機能が向上しました。

線形応力

• スマート接着使用時の反力計算の向上
• 遠心力荷重に対して新しい設定が利用可能になりました。回転軸の全体方向への制限がなくなったため、さまざまな軸の角回転と角加速度を指定できます。
• 遠心力荷重での時間単位に関する問題が修正されました。以前は、モデルの時間単位が秒でない場合、結果が正確ではありませんでした。
• シリンダ孔とシャフトの間のインタフェースをシミュレートするために、サーフェス ピンの拘束が追加されました。「ピン拘束」を参照してください。
• 接触のタイプとして、[スライドあり/接触なし]および[接触/スライドなし]の 2 つのタイプが新しく追加されました。パーツまたはサーフェス間の接触を適用するには、ジオメトリを選択して右クリックし、[接触]を選択します。
• これにより、Moldflow Insight を使用してパーツをシミュレートするときに、射出成形パーツの残留応力を把握できます。また、Moldflow Adviser と Moldflow Insight の両方の結果に基づき、Autodesk Simulation で線膨張係数を使用することもできます。

MES(Mechanical Event Simulation)と非線形静的応力

• 擬似 4 面体要素(変質したブリック)から本物の 4 面体要素への変換により、パフォーマンスと精度が向上しました。 4 面体要素タイプに設定される従来のモデル セットは、モデルを開くとブリック要素タイプとして表示されます。より精度の高い 4 面体要素を使用するには、要素タイプを切り替えます。
• ブリック要素および 4 面体要素の既定の積分オーダが第 2 オーダに変更されました(従来は第 3 オーダ)。ツリー表示で[要素定義]を右クリックし、[要素定義を編集]を選択して[積分オーダ]を表示します。
• 一致しない節点が含まれるサーフェス間の接着接触をシミュレートするために使用される固着が改善されました。 固着の詳細については、「サーフェス間接触」の「オプション」の下にある「固着」を参照してください。
• 遠心力荷重に対して新しい設定が利用可能になりました。角加速度を含めることが可能で、さまざまな軸の角回転と角加速度を指定できます。
• 遠心力荷重での時間単位に関する問題が修正されました。以前は、モデルの時間単位が秒でない場合、結果が正確ではありませんでした。
• サーフェス間接触が改善されました。
  • [接触要素更新パラメータ]の設定が[行わない]で、初期の距離の最大値がゼロの場合、接触要素を最大要素サイズの 2 倍以上の長さにすることはできません。以前は、初期の距離がゼロだったため要素の長さ制限はありませんでした。
  • 自動接触剛性要素および運動学要素と非線形材料を使用すると、より正確な結果がもたらされます。
    注: パーツ内のひずみを無視する場合、運動学的要素を使用することにより、解析の高速化が可能になります。
  • 非線形材料モデル使用時の収束が向上しました。ミーゼス体モデル、熱可塑性プラスティック モデル、または熱的クリープ粘塑性モデルのいずれかに適用します。
• シリンダ孔とシャフトの間のインタフェースをシミュレートするために、サーフェス ピンの拘束が追加されました。「ピン拘束」を参照してください。
• 幅広い解析にマルチ スレッド/マルチ コアを使用できるようになりました。その結果、解析時間が短縮されます。以前は、マトリックスの解析中にのみマルチ スレッド/マルチ コアを使用できました。[設定][モデル設定][パラメータ][高度な設定][その他]タブで、使用する[スレッド/コアの数]を設定できます。
• 4 面体要素は、破壊解析では動作しません。代りに、ブリック要素を使用してください。
• [オプション]または[ツール][アプリケーション オプション]の下の[解析]タブで、既定では[非線形解析のための既定として大変形を使用]が選択されています。
• これにより、Moldflow パーツをシミュレートするときにブリック要素の残留応力を把握できます。

その他

• ユーザ インタフェース(UI)の更新:
  • ソフトウェアの利用と習得を促進するために、コマンド リボン インタフェースが追加され、既定で動作する UI として設定されています。この UI の表示と変更は、[オプション][一般情報]タブで実行できます。 リボンのコマンドでツールヒントは使用できますが、ツールヒントの詳しさはさまざまです。多くのコマンドのツールヒントには、2 つのレベルのテキストと 1 つの画像が表示されますが、ツールヒントによっては、コマンド名しか表示されないものもあります。
  • その他のオートデスク製品との一貫性を維持するために、アイコンのグラフィックとブラウザ用語が更新されています。右クリック メニューの更新例は次のとおりです。
    • [折りたたむ]および[すべての子を展開]を追加
    • [変更]から[編集]に変更
    • [表示/非表示]を[表示]と置換
    • [アクティブ化/非アクティブ化]を[抑制]と置換
  • ブラウザのアイテム上でカーソルを一時停止すると、グラフィックス ウィンドウの対応するオブジェクトがハイライトされます。逆に、グラフィックス ウィンドウでオブジェクト上にカーソルを置くと、ブラウザの対応するアイテムがハイライトされます。
  • リボンの上に[クイック アクセス]ツールバーが追加されました。[クイック アクセス]ツールバーを使用すると、多数の共用コマンドにアクセスできます。お気に入りのコマンドをツールバーに容易に追加できます。また、リボンの上または下にツールバーを配置できます。
• いくつかのコマンド名は変更されています。記述の例を次に示します。
  • [弾性境界要素]は[1D 接地バネ] ([線形応力]タブ、[設定]タブ)になっています。
  • [剛性境界要素]は[3D 接地バネ] ([線形応力]タブ、[設定]タブ)になっています。
  • [変位境界要素]は[強制変位] ([線形応力]タブ、[設定]タブ)になっています。
  • [境界条件]は[一般拘束] ([線形応力]タブ、[設定]タブ)になっています。
  • [境界フィルタ]は[拘束の表示設定] ([線形応力]タブ、[結果オプション]タブ)になっています。
• [ビュー証明]ツールがナビゲーション バーに追加されました。
• [反転表示]が[表示][方向]に追加されました。
• [選択]コントロールおよび[反転表示]コントロールが、[ツール][アプリケーション オプション][FEA エディタ]タブから、[ツール][アプリケーション オプション][グラフィックス]タブ([ハイライトと選択]の下)に移動されました。また、オブジェクト上をマウスが通過したときのハイライト動作をコントロールするための設定も追加されています。
• [Vault Add-in]を使用すると Autodesk Vault と接続できます。
• 動的ライセンスが追加されました。複数のライセンスへのアクセス権がある場合、機能の最も少ないライセンスが、選択した解析タイプに使用されます。高度なライセンスを必要とする別の解析タイプが選択されている場合は、低い方のライセンスがリリースされ、高い方のライセンスが使用されます。

学習ソリューション

• ヘルプ ドキュメント、Essential Skills ビデオ、Autodesk Simulation Wiki サイトのその他の学習ソリューションを利用できます。リボンから のオンライン Wiki にアクセスするには、[スタートアップ ガイド][ヘルプ][オンライン Wiki ヘルプ]をクリックします。ユーザ アカウントを作成し、学習コミュニティに質問や回答を投稿します。
• チュートリアルやチュートリアル モデルは、ローカル マシンにインストールされません。リボンからオンラインでチュートリアルにアクセスするには、[スタートアップ ガイド][ヘルプ][チュートリアル]をクリックします。チュートリアル モデルは、オンライン データ & ダウンロード ページからダウンロードできます。