3ds Max 2009 MAXScript の新機能

このページでは、3ds Max 2009 の MAXScript 言語の変更と改良点について簡単にその概要を説明します。各機能の詳細については、ドキュメントの各ページのリンクをお読みください。

ビューポート

ビューポート ナビゲーション ツール

インタフェース : SteeringWheelsOps

この新しいインタフェースは、SteeringWheels ビューポート ナビゲーション システムのすべての設定を公開します。

インタフェース: ViewCubeOps

この新しいインタフェースは、View Cube ビューポート ナビゲーション システムのすべての設定を公開します。

ビューポート シェーディング

インタフェース: IViewportShadingMgr

既存の IViewportShadingMgr インタフェースに、ビューポート内のアクティブなライトの最大数を設定する新しいプロパティが追加されました。

さらに 2 つのプロパティと 5 つのメソッドが提供されていましたが、3ds Max 2008 のドキュメントに記載されていませんでした。

ビューポート アクセス

アクティブ ビューポート情報、タイプ、および変換へのアクセス

viewport.getType() viewport.getCamera() に、アクティブなビューポートではなく、インデックスでビューポートを問い合わせるための新しい index: オプション キーワード パラメータが追加されました。

Viewport.GetID

インデックス付きビューポートの ID を返すための新しいメソッド viewport.getID() が追加されました。ビューポートが最大化されている場合、そのインデックスは 1 になりますが、ID は最大化されていないときのビューポートのインデックスになります。

テクスチャ マッピング

テクスチャ マップ

CompositeTextureMap : TextureMap

合成マップが完全に再実装されました。ただし、以前のバージョンのマップを含む古いシーンとの互換性は保たれています。

Color_Correction : TextureMap

新しい Color_Correction テクスチャ マップは、輝度、コントラスト、彩度、露出、ゲイン、ガンマ、カラー チャネルなどを変えることにより、受け取ったテクスチャ マップのカラー情報を変更する手段を提供します。

Unwrap_UVW スプライン マッピング

Unwrap_UVW モディファイヤ - スプライン マッピング

Unwrap_UVW モディファイヤに、新しいスプライン マッピング機能を公開する新しいプロパティとメソッドが追加されました。

ライティングとレンダリング

イメージ ビューワ (別名: VFB または レンダリング イメージ ウィンドウ)

イメージ ビューワの表示通知

一般イベント コールバックに、 #preImageViewerDisplay #postImageViewerDisplay の 2 つの通知が追加されました。

インタフェース: IVFB

この新しいインタフェースは、イメージ ビューワ (レンダリング フレーム ウィンドウ) が開かれる前または後に、上記のコールバックの通知パラメータとして返されます。これを使用して、カスタム ユーザ インタフェース パネルをカスタマイズできます。

ロールアウトの追加と削除

既存の addRollout() メソッドに、イメージ ビューワに境界線のないロールアウトを作成するための新しいオプション キーワード border: が追加されました。

インタフェース: EditRenderRegion

この新しいインタフェースは、レンダリング イメージ ウィンドウおよびビューポートの新しいレンダリング範囲のラバーバンド ギズモへのアクセスを提供します。

レンダラーのコントロール

render() メソッドに、新しいオプション キーワード pos: が追加されました。これにより、レンダリング フレーム ウィンドウ(別名: 仮想フレーム バッファ)を特定の画面位置または最後に開いていた位置(新しい既定値の動作)に開けるようになりました。

[シーンをレンダリング](Render Scene)ダイアログ ボックス (別名: レンダリング設定ダイアログ ボックス)

ビューポート インデックス, ロック ボタンとレンダリング プリセット

[シーンをレンダリング](Render Scene)ダイアログ ボックスの一番下のロック ボタン、ビューポート インデックスのリスト、および最後に使用したレンダリング プリセットのリストを公開する新しいプロパティが追加されました。

mental ray レンダラー

mental ray レンダラー > [レンダリング アルゴリズム](Rendering Algorithms)ロールアウト > [レイトレース アクセラレーション](Raytrace Acceleration)

新しい BSP2 オプションが、既存の . RaytraceMethod プロパティに追加され、古いグリッド オプションおよび大きい BSP オプションが削除されました。

mental ray レンダラー > [レンダリング アルゴリズム](Rendering Algorithms)ロールアウト > [トレース深度](Trace Depth)

2 つの新しいプロパティ .ReflectionsEnable および . RefractionsEnable が、mental ray レンダラーに反射と屈折のトレースを有効化または無効化するために追加されました。

mentalray レンダラー > [レンダリング アルゴリズム](Rendering Algorithms)ロールアウト > [サブセット ピクセル レンダリング](Subset Pixel Rendering)

mental ray レンダラーに、変更されたオブジェクトのみのレンダリングを有効または無効にする新しい .enable_subset_pixel_rendering プロパティが追加されました。

mental ray レンダラー > [トランスレータ オプション](Translator Options)ロールアウト > [ジオメトリをキャッシュ](Geometry Caching)

mental ray レンダラーに、反復レンダリング間でジオメトリのキャッシングをコントロールするための新しいプロパティである .Enable_Geometry_Cache, .isGeometryCacheEmpty および .LockGeometryCache が追加されました。

mental_ray_renderer 関数 インタフェース

この新しいインタフェースは、ファイナル ギャザー プリセット、ファイナル ギャザー マップ、およびメッシュ キャッシュのクリアの管理に関連するプロパティとメソッドを公開します。

mental ray プロキシ

mr プロキシ: GeometryClass

この新しいジオメトリ オブジェクトを使用すると、mental ray がレンダリング時にロードできるプロキシ ファイルをディスク上に作成できます。これにより、非常に複雑なジオメトリを簡単な代理オブジェクトに置き換えて、レンダリング時にのみ実際のジオメトリをロードすることができます。

mental ray のライト

mr_Sky : light

既存の mental ray スカイ ライトに、いくつかの新しいプロパティが追加されました。

フォトメトリック ライト

フォトメトリック ライト クラス

フォトメトリック ライトが書き替えられ、作成および全タイプと追加のエリア ライトの形状間での変換が簡略化されました。

フォトメトリック ライトの共通プロパティ、演算子、メソッド

すべてのフォトメトリック ライトは、同じプロパティとメソッドのセットを持つようになりました。プロパティの一覧が更新され、ユーザ インタフェースに表示される関連コントロールの順序に合わせて再構成されました。

デイライト システムのアセンブリ ヘッド

DaylightAssemblyHead : Helper

デイライト アセンブリ ヘッド ヘルパーに、天候ファイル処理に関連する新しいプロパティとメソッドが追加されました。

ヘアーとファー

HairEffect : RenderEffect

Hair レンダリング効果に、タイル メモリ使用量パラメータと透明度の深度パラメータ、およびグローバル イルミネーション/スカイライト オプションを公開する新しいプロパティが追加されました。

照明分析ツール - 3ds Max Design のみ

Lighting_Analysis_Overlay : RenderEffect

この新しいレンダリング効果を使用すると、画面空間またはワールド空間に照明分析データを生成できます。

Lighting_Analysis_Data : RenderElement

この新しいレンダリング効果を使用すると、照明分析データをイメージ ファイルに出力できます。

LightMeter : ヘルパー

この新しいヘルパーを使用すると、照明分析オーバーレイ レンダリング効果と一緒に使用する照明分析グリッドをワールド空間に定義できます。

インタフェース : LightMeterManager

この新しいインタフェースは、シーン内の任意の数のアクティブな LightMeter ヘルパーを使用して、ライトの計算と CSV ファイル データのエクスポートを実行するツールを提供します。

インタフェース: DaylightSimulationUtilities

インタフェース : DaylightSimulationUIOps

この 2 つの新しいインタフェースは、デイライト シミュレーション ユーティリティの機能とユーザ インタフェースへのアクセスを提供します。

インタフェース: PseudoColorManager

この新しいインタフェースを使用すると、疑似カラーの範囲とタイプ (線形または対数) をセットアップできます。

インタフェース : LuminosityUtil

この新しいインタフェースは、3 つのチャネルの異なる重みを考慮することにより RGB データをイルミネーション データに変換するメソッドを公開します。

スクリプト ツール

ユーザ インタフェース コントロール

Label

既存の Label コントロールに、半分くぼんだ状態の境界線を表示するためのオプション キーワード引数 style_sunkenedge: が追加されました。

button

Checkbutton

Mapbutton

Materialbutton

既存の Button コントロールに、周囲の境界線の表示をコントロールするオプション キーワード引数 border: が追加されました。false に設定すると、ボタンは UI 背景を持つコントロールとして表示されます。このキーワードは、pickbutton コントロールでは使用できません

Checkbox

Dropdownlist

既存の Checkbox コントロールと Dropdownlist コントロールに、ツールチップ文字列を取得/設定するためのオプション キーワード引数 tooltip: .tooltip プロパティが追加されました。また、3ds Max 2009 では、長いツールチップが自動的に複数行に分けられるようになりました。

配列内でのバイナリ検索

Bsearch() メソッド

Bsearch を使用してテーブル検索を高速化する

新しい bsearch() メソッドを使用すると、ソートされた配列内の項目を効率的に検索できます。

ネットワーク マネージャ

インタフェース: NetworkManager

この新しいインタフェースは、MAXScript から電子メールを送信するメソッドを公開します。

マクロ レコーダのパフォーマンス

マクロ レコーダ

多数のオブジェクトを選択する場合のマクロ レコーダのパフォーマンスが大幅に改良されました。

その他の MAXScript の追加

最後にレンダリングしたイメージへのアクセス

getLastRenderedImage() メソッドに、イメージをコピーするか、レンダラーと同じビットマップ値を参照するオプションが追加されました。

一般イベント コールバック機能

callbacks.show() メソッドに、タイプ、ID のいずれかまたは両方でコールバックを表示する 2 つのオプションが追加されました。

インタフェース: batchRenderMgr

batchRenderViewOps インタフェースの 2 つのプロパティが内部的に正しくないメソッドに関連付けられており、シーン ステートの名前と有効化のプロパティにアクセスできなくなっていました。これらが修正されました。

関連事項