Maya のメニュー バーに、Bullet メニューが「
Bullet」と表示されます。このメニューから Bullet シミュレーションの初期構成に必要な設定やオプションが利用できます。
注: Bullet メニューのオプションは、Bullet 要素の初期設定用です。これらの設定が終了したら、それが既定の設定になり、自分で変更するまで使用されます。たとえば、
アクティブ リジッド ボディ(Active Rigid Body) ウィンドウを開いて
コライダ シェイプ タイプ(Collider Shape Type)を
球(Sphere)に設定する場合、それに続いて作成する各リジッド ボディは球タイプの
コライダ シェイプ タイプ(Collider Shape Type)になります。別の設定を選択する場合は、既定値を変更することができます。変更したら
適用(Apply)をクリックします。
Bullet メニューのウィンドウには、Bullet シミュレーションの作成に必要なパラメータのみ含まれています。ソルバの動作を微調整できるコントロールや設定については、「Bullet アトリビュート エディタ ノード」を参照してください。
Bullet メニューの各オプションには、それぞれ対応するシェルフ アイコンがあります。アイコンの上にマウス カーソルを合わせて少し待つと、ツールの名前が分かります。
これらのアイコンを使用するには、シェルフ メニューから Bullet を選択します。
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アクティブ リジッドボディ(Active Rigid Body)
- 選択したオブジェクト(1 つまたは複数)をアクティブ リジッド ボディとして設定します。その他の、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)でのみ使用できる設定は、「リジッド ボディ ノード」を参照してください。
Bullet > アクティブ リジッド ボディ(Active Rigid Body) > を選択して、アクティブ リジッド ボディのオプションを表示します。
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キネマティクス リジッド ボディ(Kinematic Rigid Body)
- 選択したオブジェクトをキネマティクス リジッド ボディに設定します。キネマティクス リジッド ボディは、シミュレーション中にアニメートできますが、シミュレーション自体の影響は受けません。キネマティクス ボディは移動できるため、Bullet 物理シミュレーションでは、スタティック リジッド ボディよりキネマティクス リジッド ボディを更新する方が時間がかかります。
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パッシブ リジッド ボディ(Passive Rigid Body)
- 選択されたオブジェクトをパッシブ リジッド ボディに設定します。その他の、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)でのみ使用できる設定は、「リジッド ボディのプロパティ」を参照してください。
Bullet > パッシブ リジッド ボディ(Passive Rigid Body) > を選択して、パッシブ リジッド ボディのオプションを表示します。
注: パッシブ リジッド ボディ(Passive Rigid Body)メニュー項目は、ボディのタイプのみオーバーライドします。それ以外では、アクティブ リジッド ボディの設定と同じものを共有します。
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ラグドール(Ragdoll)
- ラグドール オプション(Ragdoll Options)ウィンドウを開きます。
Bullet > ラグドール(Ragdoll) > を選択して、ラグドール オプションを表示します
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ソフト ボディ(Soft Body)
- 選択したオブジェクトをソフト ボディに設定します。その他の、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)でのみ使用できる設定については、「ソフト ボディ ノード」を参照してください。
Bullet > ソフト ボディ(Soft Body) > を選択して、ソフト ボディ オプションを表示します。
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リジッド セット(Rigid Set)
- リジッド セット(Rigid Set)を選択すると、複数のオブジェクトを単体のリジッド ボディとして扱いつつシミュレートできます。これは、多数のオブジェクトを伴う解析を実行する必要がある場合に便利です。
リジッド セット ソルバでは、
リジッド初期状態(Rigid Initial State)と
リジッド ソルバ解析済み状態(Rigid Solved State)の 2 つが説明されています。
注: これらの状態や、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)のリジッド セット(Rigid Set)にある他のプロパティは、ソルバを選択すると表示できます。
複数のオブジェクトをリジッド セット(Rigid Set)にグループ化する方法については、「複数のオブジェクトからリジッド セットを作成する」を参照してください。
Bullet > リジッド セット(Rigid Set) > を選択して、リジッド セット オプションを表示します。
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リジッド ボディ コンストレイント(Rigid Body Constraint)
- 選択したオブジェクトをリジッド ボディ コンストレイントの作成(Rigid Body Constraint)で使用する要素として設定します。
Bullet > リジッド ボディ コンストレイント(Rigid Body Constraint) > を選択して、リジッド ボディ コンストレイントのオプションを表示します。
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ソフト ボディ アンカー(Soft Body Anchor)
- 選択したオブジェクトをソフト ボディ アンカー(Soft Body Anchor)として設定します。ソフト ボディ アンカーの作成に関連するワークフローについては、「Bullet ソフト ボディのアンカーを作成する」を参照してください。
- リジッド セット(Rigid Sets)
- シミュレーションの初期状態を、解決が開始された後のポイントに設定することができます。たとえば、メインのシミュレーションを実行する前に、レンガを重ねて構成した壁の配置が必要になる場合などに使用します。プラグはメッシュとトランスフォーム タイプに変換されます。
リジッド セット(Rigid Sets)メニュー オプションについては、「リジッド セット(Rigid Sets)メニュー」を参照してください。
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ソフト ボディの頂点のプロパティ(Soft Body Vertex Properties)
- ソフト ボディ頂点のプロパティを作成することができます。
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質量(Mass)
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パーティクル単位の質量の値を入力できるウィンドウが表示されます。質量(Mass)設定は、ソフト ボディの総質量を表します。ペイント可能な particleMass アトリビュートは、各頂点の総質量のスケール係数です。
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リニアの固さ(Linear Stiffness)
- ソフト ボディのリニアの固さ(Linear Stiffness)の値を入力できるウィンドウが表示されます。これは、ソフト ボディに使用される伸長の量を表します。
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ベンドの抵抗(Bend Resistance)
- ソフト ボディのベンドの抵抗(Bend Resistance)を表す値を入力できるウィンドウが表示されます。この値は、ソフト ボディ ベンディングのパーツに対して、ベンド コンストレイントがどの程度強く抵抗するかをコントロールします。
注: このアトリビュートは、ベンド コンストレイントの生成(Generate Bend Constraints)オプションがオフの場合には影響を与えません。
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質量をペイント(Paint Mass)
- パーティクル単位の質量値をペイントできます。質量(Mass)設定は、ソフト ボディの総質量を表します。ペイント可能な particleMass アトリビュートは、各頂点の総質量のスケール係数です。
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リニアの固さをペイント(Paint Linear Stiffness)
- ソフト ボディのリニアの固さ(Linear Stiffness)をペイントできます。これは、ソフト ボディで使用するストレッチの量を表します。
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ベンドの抵抗のペイント(Paint Bend Resistance)
- ソフト ボディのベンドの抵抗(Bend Resistance)をペイントできます。これは、ベンド コンストレイントがソフト ボディ ベンディングのパーツにどの程度強く抵抗するかをコントロールします。
注: このアトリビュートは、ベンド コンストレイントの生成(Generate Bend Constraints)オプションがオフの場合は影響を与えません。
ソフト ボディ オブジェクトの頂点をペイントする方法については、「ソフト ボディ頂点のプロパティのペイント(Paint Soft Body Vertex Properties)」を参照してください。
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コライダをスケルトンに追加(Add Colliders to Skeleton)
- 選択したスケルトンにコライダを追加することができます。
コライダをスケルトンに追加オプションを表示するには、Bullet > コライダをスケルトンに追加(Bullet > Add Colliders to Skeleton) > を選択します。
- 選択項目を Alembic に書き出し(Export Selection to Alembic)
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選択したオブジェクトを Alembic キャッシュ ファイルにベイク処理します。このファイルは、制作パイプラインのさまざまな段階の間で Bullet シミュレーションを転送する際に使用できます。Alembic キャッシュ ファイルの内容は Maya ジオメトリとして評価され、ポリゴン、NURBS、サブディビジョン サーフェスなどの編集ツールを使用して変更できます。
Bullet シミュレーションで Alembic キャッシュを使用するワークフローの例については、「
Alembic を使用して Bullet シミュレーションをレンダーする」を参照してください。
Bullet >
選択項目を Alembic に書き出し(Export Selection to Alembic)の設定では、Bullet シミュレーション オブジェクトのみが書き出されます。シーン内の他のアニメートされたオブジェクトは書き出されません。シーンに他の、Bullet ではないアニメーションがあり、それらも Alembic キャッシュに書き出す場合は、それらがキネマティクス リジッド ボディとして設定されていることを確認します。
注: Bullet >
選択項目を Alembic に書き出し(Bullet > Export Selection to Alembic)を選択すると、Bullet オブジェクト(特に bulletRigidShapes を持つオブジェクトおよび bulletRigidSets のメンバーであるオブジェクト)のみが書き出されます。また、
bulletRigidCollection ノード(「解析済み」状態の)ノードも選択することができます。このノードの選択は、リジッド セットを選択することと同じ効果があります。
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すべてを Alembic に書き出し(Export All To Alembic)
- シーン全体を Alembic キャッシュ ファイルにベイク処理します。
Alembic キャッシュ システムの機能の詳細については、「
Alembic キャッシュについて」を参照してください。
注:
- Bullet Alembic の書き出しでは、ネームスペースをサポートしていません。書き出し元または書き出し先のシーンにネームスペースが含まれている場合は、マージ処理する前に除去する必要があります。書き出す前にネームスペースを除去するには、ウィンドウ > 一般 >
ネーム スペース エディタ(Window > General > Namespace Editor)
を使用します。
- Ogawa ファイル フォーマットでは、Bullet はサポートされないため、ファイルの書き出しには HDF5 フォーマットを選択します。
- 現在、Bullet Alembic の書き出しでは、ジオメトリにスケーリングの適用されているワークフローをサポートしていません。Bullet ソルバをオブジェクトにアタッチする前に、オブジェクトからスケーリングやローカル ピボットを削除します。
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Bullet ソルバの選択(Select Bullet Solver)
- シーン内のソルバを選択し、それをアトリビュート エディタ(Attribute Editor)で開きます。アトリビュート エディタ(Attribute Editor)でのソルバの設定に関する詳細は、「ソルバのプロパティ(Solver Properties)」を参照してください。
注: ソルバではリジッド セット(Rigid Set)プロパティのみ表示できます。
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選択から Bullet システムを削除(Remove Bullet from Selection)
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選択したオブジェクトのみを Bullet ソルバから切断します。このコマンドは、オブジェクトをサポートするために作成されたすべてのノードのクリーンアップも行います。たとえば、リジッド セットを削除すると、初期状態と解析済みの状態も同様に削除されます。
シーンからすべての Bullet ソルバを削除するには、以下のBullet システム全体を削除(Delete Entire Bullet System)を選択します。
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Bullet システム全体を削除(Delete Entire Bullet System)
- シーンから Bullet システム全体を削除して、元のソース ジオメトリの可視性を復元することができます。
- Bullet のヘルプ
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『Maya ユーザ ガイド』の Bullet のマニュアルが表示されます。
Maya 以外のコンテキストでの Bullet Physics に関する詳細については、Bulletphysics.org のブログを参照してください。
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インタラクティブ再生(Interactive Playback)
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ソルバの通常の再生中は、Maya シーン内のオブジェクトを操作できません。しかし、通常のアニメーションの再生中にインタラクティブ再生(Interactive Playback)を選択した場合は、パッシブ リジッド ボディなどのシーン オブジェクトを移動し、Bullet のシミュレーションでのインタラクションを確認できます。
インタラクティブ再生(Interactive Playback)を使用するには、リジッド ボディのトランスフォーム処理を妨げないよう、パッシブ リジッド ボディに親としての追加のトランスフォームが必要です。追加のトランスフォームを選択し、インタラクティブ再生(Interactive Playback)モードを開始します。Maya の移動ツール、回転ツール、スケール ツールを変更して、これらの変更を反映した最新のシミュレーションを確認できます。
通常のアニメーションの再生中に
インタラクティブ再生(Interactive Playback)を選択し、パッシブ リジッド ボディなどのシーン オブジェクトを移動して、Bullet のシミュレーションでのインタラクションを確認します。
注: インタラクティブ再生(Interactive Playback)は、パッシブ リジッド ボディでのみ機能します。