このトピックでは、コンテナ機能の使用に役立つ情報、ヒント、ベスト プラクティス、手法について説明します。
コンテナ定義は、コンテナの内容を格納する MAXC ファイルです。定義ファイルには以下の 2 種類があります。
シーンにコンテナを保存すると、ローカル定義が保存されます。自分が作成した内容を他のユーザが参照している場合、これらのユーザのソース定義は自分のローカル定義と同じです。参照しているユーザが内容を変更した場合、変更は参照しているユーザ自身のローカル定義に保存されます。ただし、[その場の編集](Edit in Place)は例外で、変更はソース定義に保存され、ソース定義が上書きされます。
定義ファイルを開いて、内容のトラブルシューティングを行うことができます。これには、通常の MAX シーン ファイルのトラブルシューティングと同じように、コンテナ ファイルの MAXC 拡張子を MAX に変更します。
同じローカル定義を複数のコンテナで共有している場合、一度にアクセスできるのはそのうちの 1 つのコンテナだけです。ステータスが「ロック済み」の場合、このコンテナの定義は別の場所からアクセスされていることを意味します。この状況は、以下の場合に生じます。
ローカル定義が存在している限り、コンテナが開かれている場合または編集中である場合には、一時ファイルが作成されます。他のユーザがコンテナへのアクセスを試みると、このファイルによりステータスが特定されます。このファイルは[その場の編集](Edit In Place)モードが終了されるか、コンテナが閉じられた場合に削除されます。しかし、その場編集中に 3ds Max を終了またはリセットした場合、このロック ファイルが残ってしまい、これ以降コンテナにアクセスできなくなる可能性があります。アクセスできる状態に戻すには、コンテナ ファイルがあるフォルダを開き、コンテナ ファイルの名前に .lock が付加された名前のファイルを削除します。たとえば、コンテナ ファイルの名前が dining_room.maxc である場合、ロック ファイルの名前は dining_room.maxc.lock になります。
衝突を避けるため、他のユーザのローカルでのアクセスを許可できる状態になったら、コンテナを閉じるのを習慣にすることをお勧めします。
たとえば、球の動きが、[リンクした X フォーム](Linked XForm)モディファイヤが適用された円柱の変形に影響する場合、円柱および関連オブジェクトを 1 つのコンテナに入れ、このコンテナと球をもう 1 つのコンテナに入れるとよいでしょう。
保存したコンテナまたは閉じているコンテナのクローンを作成する場合は、操作を元に戻すことができません。
内容に影響を与えずコンテナを変換するには、[階層](Hierarchy)パネル [変換を調整](Adjust Transform)ロールアウトで、[子に影響を与えない](Dont Affect Children)をオンにします。この設定は、[階層](Hierarchy)パネルがアクティブな場合にのみ適用されます。
コンテナから内容をリンク解除した場合もその内容は削除されます。
同様に、コンテナ外のオブジェクトを、コンテナ内のオブジェクトの親としてリンクすると、コンテナ内のオブジェクトは確認メッセージなしでコンテナから削除されます。これに対し、コンテナ外のオブジェクトをコンテナ内のオブジェクトの子としてリンクすると、コンテナ外のオブジェクトをコンテナに追加するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
このような場合は、[マップ ファイルの紛失](Missing Map Files)ダイアログ ボックスを使用してファイルを探すことができます。
コンテナを作成するには:
最初に作成したとき、コンテナは開かれた状態になり、編集することができます。
選択したオブジェクトからコンテナを作成するには:
オブジェクトを選択してコンテナに配置した後、以下のいずれかを実行します。
コンテナが、内部にある選択されたオブジェクトとともにシーンに追加されます。
コンテナにオブジェクトを追加するには:
次のいずれかを実行します。
追加したオブジェクトはビューポートで表示されたままですが、コンテナを閉じると、これらのオブジェクトはシーンからは削除され、コンテナの MAXC ファイルから参照されます。
コンテナからオブジェクトを削除するには:
次のいずれかを実行します。
オブジェクトはコンテナから削除され、シーンに追加されます。
オブジェクトがどのコンテナに属するかを識別するには:
オブジェクトのコンテナがシーン内で選択されます。
コンテナを閉じて保存するには:
コンテナ ヘルパーが、コンテナを開いた状態から閉じた状態に変更します。コンテナを閉じると、他のユーザがこのコンテナを編集できるようになります。
閉じたコンテナにあるオブジェクトはシーンから削除されますが、表示されたままになります。これらのオブジェクトは、保存したコンテナ ファイルからシーンによって参照されています。コンテナを閉じることは、シーンのパフォーマンスを向上させる効果的な方法の 1 つです。
コンテナを保存するには:
次のいずれかを実行します。
コンテナの保存が初めてである場合、MAXC ファイルの名前と保存する場所を入力するためのファイル ダイアログ ボックスが表示されます。
コンテナを再ロードするには:
次のいずれかを実行します。
開いたコンテナが、最後に保存されたバージョンにリフレッシュされます。この機能は、コンテナへの変更を保存せずに破棄する場合や、コンテナのコピーをリフレッシュする場合に使用できます。
コンテナを更新するには:
更新できるのは、継承された内容を含むコンテナのみです。継承されたコンテナを更新するには、次のいずれかを実行します。
コンテナが、最後に保存されたバージョンに更新されます。
コンテナを継承するには:
この手順は、コンテナを新しいエンティティとしてシーンに配置する方法を示しています。コンテナを既存のコンテナに継承する方法もあります。これについては、この後の手順を参照してください。
コンテナの作成者が編集を許可している場合、[その場の編集](Edit In Place)をクリックすると、継承した内容を編集できます。
保存したコンテナの内容を既存のコンテナに継承するには:
現在のコンテナに含まれるすべての内容が削除され、継承するために選択したコンテナの内容と置き換えられます。
コンテナの作成者が編集を許可している場合、[その場の編集](Edit In Place)をクリックすると、継承した内容を編集できます。
継承したコンテナを編集するには:
継承したコンテナを編集できるのは、作成者が編集を許可している場合のみです。
編集する許可が与えられている場合は、以下のいずれかを実行します。
この後にコンテナを参照するすべてのユーザが、これらの変更を継承します。
コンテナの編集を許可するには:
他のユーザがこのコンテナ ファイルを編集できるようになります。この後にコンテナを参照するすべてのユーザが、これらの変更を継承します。
継承した内容をローカル内容に変更するには:
継承した内容はコンテナ ファイルからシーンに参照されます。このため、この内容を変更するとコンテナ ファイルも変更されます。次の手順で参照を解除し、内容を個別化できます。
次のいずれかを実行します。
コンテナの閉じた状態が開いた状態に変更され、すべての内容がシーンにロードされます。内容は MAXC ファイルから参照されていないため、コンテナの内容に対する変更はすべてローカルで実行されます。
シーンにコンテナを合成するには:
外部参照のソース コンテナから内容を継承している閉じたコンテナを選択し、以下のいずれかを実行します。
コンテナがソース コンテナの最新バージョンでロードされ、閉じたコンテナが開きます。コンテナはローカル コンテナとなり、コンテナに変更を加えてもソースには影響しません。
コンテナの表示設定を上書きするには:
上書きしたいオブジェクト表示プロパティを持つコンテナを選択し、以下のいずれかを実行します。
表示カラー、表示/非表示、レンダリングなど、選択されたコンテナ内にあるすべてのオブジェクトの各表示プロパティが上書きされ、コンテナに設定された表示プロパティと置き換えられます。
コンテナを削除するには:
コンテナを削除すると、そのコンテナの内容も削除されます。