コンテナ

コンテナは、他のオブジェクトの集合を制御できるヘルパー オブジェクトです。コンテンツは個別のファイルに保存できます。ファイルは、チームの他のメンバーが使用できます。 コンテナの変換、削除、保存、ロード解除、クローン作成などの操作を行うと、コンテナの内容にも適用されます。

コンテナは以下のような用途に使用できます。

シーン間で 3 つの都市のブロックを共有するために使用されるコンテナ

コンテナは、さまざまなデジタル コンテンツを作成する場合に便利です。たとえば、ゲーム開発パイプラインでは、モデラーは通常、レベル、建物、キャラクタのパーツを異なるコンテナに作成します。その後、別のアーティストがこれらのコンテナをシーン内で組み立て、ライティングをセットアップします。

コンテナへの変更は組み立てられたシーン内で定期的にリフレッシュされるため、建物やその他のコンポーネントがまだ完成していなくても、シーン アセンブリから作業を開始できます。

オブジェクトを正しいライト マップとともにオリジナルのファイルから書き出すには、すべてのコンテナをレベルのシーンで編集し、ライト マップと UV を追加して、[その場の編集](Edit In Place)を使用してソースの建物に再び書き込みます。これで、オリジナルの建物を書き出す準備が整います。

コンテナは、都市などを含む大きなシーンを編成するのにも役立ちます。コンテナ内に各ブロックを配置し、編集されていないブロックのロードを解除すると、シーンのロード、保存、および評価にかかる時間を大幅に削減できます。

多くの場合、木、車、建物がそれぞれのレイヤ上にある状態で、シーンの可視性をグループに分類します。[オブジェクト プロパティを上書き](Override Object Properties)を使用してコンテナ内のオブジェクトの可視性をコントロールすることで、可視性を上書きできます。つまり、あるコンテナ内のいくつかのオブジェクトがレイヤでは非表示として定義されている場合でも、そのコンテナの内容をすべて表示することが可能です。

他のユーザによって作成され、シーンに継承された(読み込まれた)コンテナは、ソース コンテナと呼ばれます。ソース コンテナを継承すると、外部参照シーンと同じように、ソース ファイルのコンテナの内容が外部参照されます。作成者が編集アクセスを許可するルールを設定した場合、ソース コンテナの内容を開いて編集することができます。作成者がソース コンテナを変更して保存すると、シーン内の内容も自動的に更新されます。

コンテナが自分のシーン内にあるとき、このコンテナはローカルです。ローカル コンテナは保存前のシーンに配置でき、グループやレイヤと同じように使用してオブジェクトを整理します。閉じるだけで、チームの他のアーティストが継承できるよう、ローカル コンテナを保存することができます。

アクセス ルール

ルールは、他のユーザに継承したコンテナの内容へのアクセスおよびローカルでの編集を許可し、同時に作成者の変更の継承もされるようにします。[アクセスなし](No Access)、[その場の編集のみ](Only Edit In Place)、[新しいオブジェクトの追加のみ](Only Add New Objects)、および[すべてのロック解除されたオブジェクト](Anything Unlocked)ルールは、[ルール](Rules)ロールアウトで設定します。

これらのルールでは、オブジェクトまたはオブジェクトのアトリビュートをロックし、ロックされた内容以外の変更を他のユーザに許可できます。マテリアル、モディファイヤ、変換、基本オブジェクトなどのカテゴリをグローバルにロックするショートカットがあります。またはトラック ビューで手動で個々のアトリビュートをロックすることもできます。詳細およびその他の情報については、「トラックのロックとロック解除」を参照してください。

コンテナが開いている間、定義をロックすることによって内容が誤って上書きされてしまうのを防ぐ自動保護機能が提供されています。コンテナのステータス([編集可能](Editable)、[ロック](Locked)など)を、ビューポートおよびエクスプローラに表示できます。これは、各コンテナの状態のトラッキングに利用できます。[コンテナの基本設定](Containers Preferences)では、コンテナ動作のグローバルな設定が可能です。 さらに、コンテナ プロキシ機能を使用すると、複数の内容セットをすばやく切り替えることができます。基本的な使用方法を学習するには、3ds Max チュートリアルに含まれるコンテナのチュートリアルを行ってください。