パーティクルの一生

パーティクル フローを、個々のパーティクルの観点から見ていくこともできます。各パーティクルが最初に存在するようになる(つまり発生する)には、[発生](Birth)オペレータが使用されます。このオペレータによって、パーティクル作成の開始時や停止時、および作成数を指定します。

パーティクルは、エミッタと呼ばれるオブジェクトで最初に表示されます。既定値では、エミッタは、[位置アイコン](Position Icon)オペレータを使用したパーティクル フローのソース アイコンですが、この代わりに [位置オブジェクト](Position Object)オペレータを使用して、パーティクルがシーン内のメッシュ オブジェクトの表面または内部で発生するように指定することもできます。

発生後、パーティクルは放出ポイントで静止することもできますが、次の 2 つの異なる方法で移動を開始することもできます。最初の方法では、パーティクルは、さまざまなアクションによって指定された速度や方向でシーン内を物理的に移動できます。これらのアクションは通常は[速度](Speed)オペレータですが、[スピン](Spin)[ターゲット探査](Find Target) など、他のアクションもパーティクル モーションに影響を与えることができます。また、[フォース](Force)オペレータを使用して、外部フォースがパーティクルのモーションに影響を与えるようにすることもできます。

1. 作成直後のパーティクル。速度は出ていません。

2. [速度](Speed)オペレータによってパーティクルが動き出します。

3. パーティクルは、他のアクションの影響を受けるまで動き続けます。

2 番目の方法では、パーティクルは、パーティクル ビューで構築されたとおりに、パーティクル図をイベントからイベントへ論理的に移動します。各イベントには、モーションの他に、パーティクルのサーフェスの外観、シェイプやサイズ、その他に影響を与えることのできる任意の数のオペレータを含むことができます。

パーティクルが生まれるのは発生イベントです。このイベントは通常、グローバル イベントの後の最初のイベントです。パーティクルがイベント内に存在する間に、パーティクル フローは各イベントのアクションを上から下まで、インテグレーション ステップごとに一度ずつ評価し、パーティクルに対して適切な変更を行います。イベントにテストが含まれている場合は、シーン内でパーティクルがオブジェクトと衝突したかどうかなど、パーティクルがテストのパラメータに対して真を返すかどうかを判別します。テストで真が返され、そのテストが他のイベントにワイヤリングされている場合、パーティクルは次のイベントに送信されます。真が返されない場合は、パーティクルは現在のイベントにとどまり、オペレータやテストに従って動作します。したがって、各パーティクルは一度に 1 つのイベントにしか存在しません。

イベント内のアクションによって、パーティクルのシェイプ(1)やパーティクルのスピン(2)が変更されたり、新しいパーティクルがスポーン(3)されます。

アクションによって、フォースをパーティクルに適用(1)したり、衝突の効果を指定(2)したり、サーフェスのプロパティを変更(3)することもできます。

この方法では、パーティクルはシステム全体をトラベルし続けます。パーティクル フローの概念構築には柔軟性を持たせてあるため、パーティクルは、同じイベントに何度もリダイレクトできます。しかし、いずれかの時点で、パーティクルの有効期間を終わらせたいことがあります。この目的のためには、[削除](Delete)オペレータか、[衝突スポーン](Collision Spawn)テストか、[スポーン](Spawn)テストを使用します。それ以外の場合、パーティクルはアニメーション全体を通して有効です。

パーティクル エージを使用してパーティクルを消滅させることが可能

パーティクルはシステムを移動するときに、いくつものチャネルを伴っています。たとえば、各パーティクルには、移動速度を定義する速度チャネルや、適用されるサブマテリアルをパーティクル フローに知らせるマテリアル ID チャネルがあります。ただし、マテリアルそのものはチャネルによっては定義されず、ローカルまたはグローバルに動作する Material オペレータによって定義されます。チャネルによって定義されたプロパティは、アクションによって変更されない限り変わりません。たとえば、マテリアル ダイナミック オペレータによって、パーティクルのマテリアル ID を変更できます。パーティクル図を設定し、アニメーションにおけるパーティクルの外観や動作方法を変更することによって、イベントやアニメーションのキーフレームに基づくチャネル値の変更方法を、事実上決定していることになります。