モーション グラフィックスの新機能

Maya ツールのモーション グラフィックス(Motion Graphics)とワークフローは Maya 2016 Extension 2 リリースで導入され、タイプ ツール(Type Tool)SVG ツール(SVG Tool)MASH ツールキット(MASH Toolkit)が含まれていました。このような 3D モーション デザイン ツールを使用すると、広告や放送のためのユニークなカスタム アニメーションを作成できます。

これらのツールに関する詳細は、Autodesk Maya 2016 Extension 2 の 「モーション グラフィックスの新機能」、および Maya Learning Channel にある「Motion Graphics」のプレイ リストをご覧ください。

MASH の改善

MASH ツールキットに数多くの改善が加えられました。これには、次の内容が含まれます。

MASH メニューとワークスペース

MASH に独自のメニューが導入されました。これはアニメーション(Animation)および FX メニューセットから利用できます。以前は作成(Create)メニューからアクセスしていた MASH 関連のメニューは、ここから利用できるようになりました。

さらに、新しい MASH およびモーション グラフィックス(Motion Graphics)ワークスペースからも MASH 機能にアクセスできます。詳細は、ワークスペースを参照してください。

MASH エディタ

新しい MASH エディタは、特にシーン内の MASH ネットワークの管理を容易にするために設計されています。ここから、個別のネットワークの選択、名前変更、削除ができ、さらにノードの追加、有効化/無効化、順序変更もでき、ネットワーク上の累積エフェクトを変更できます。

チャネル処理の改善

特定のアトリビュートのチャネルに、特定のノードを適用する必要がなくなりました。代わりに、すべてのノードがすべての該当するチャネルに同時に反映されます。たとえば、以前はネットワークの移動用に 1 つのノイズ ノードを作成し、別途(ローカルもしくはワールド空間で)スケールする必要がありました。その両方の操作を単一のノイズ ノードで行うことが可能となりました。

さらに、すべてのノードに 1 つの入力および出力接続があります。これによって、グラフ エディタ(Graph Editor)の煩雑さが大幅に少なくなりました。

注: MASH の旧バージョンで作成されたネットワークでは、古い機能とノード インタフェースが維持されますが、追加の旧バージョンの変換ノードを使用して連携されます。

新しいノード: 断面(Breakout)

MASH ネットワークから情報を抽出する古いスクリプトベースのメソッドは、新しい断面(Breakout)ノードに置き換えられました。

新しいノード: 信号(Signal)

新しい信号(Signal)ノードは、古いノイズ ノードと三角ノードの機能を結合して拡張しています。これは移動、回転、スケールのチャネルに同時に反映させることができます。

新しいノード: 強さ(Strength)

新しい強さ(Strength)ノードは、古いミュート ノードの機能から置き換えられ、機能拡張されています。これは移動、回転、スケールのチャネルに同時に反映させることができます。

カラー ノード: UV メッシュ(UV Mesh)マッピング

新しい UV メッシュ(UV Mesh)スロットがカラー(Color)ノードに追加され、プリミティブのカラー設定に役立つようにメッシュの UV を MASH ネットワークに割り当てます。

配分ノードの機能強化

配分(Distribute)ノードに、次のようないくつかの新機能が導入され、機能が改善されました。
  • 頂点選択セットに加えて、フェースとエッジの選択セットがサポートされます。
  • 新しいペイント エフェクト(Paint Effects)配分モード。
  • 接続したメッシュのワイヤフレーム表示をサポートします。

フライト ノード: ステアリングの強化

フライト(Flight)ノードの新しいアトリビュートにより、ポイントが現在のフライト方向に自動的に向くようになりました。この動作を実現するためには、以前は追加の方向(Orient)ノードをアタッチする必要がありました。

軌跡ノード: カラー チャネルの互換性

軌跡がカラー チャネルに接続されるようになりました。アタッチしているカラー ノードのカラーを軌跡に継承させるには、軌跡(Trails)ノードを選択し、頂点のカラーリングを有効化します。

タイム ノードの機能強化

ランダム タイム スケール(Random Time Scale)アトリビュートがタイム(Time)ノードに追加され、パーティクル単位のアニメーション ループの長さをランダムにスケールできるようになりました。また、このノードはメッシュ ジオメトリ タイプ(Mesh > Geometry Type)を使用して、MASH ネットワークを作成するときに、自動的に追加されることはなくなりました。

オーディオ ノード: 機能の改善

オーディオ(Audio)ノードに、次のようないくつかの新機能が導入され、機能が改善されました。

  • 新しいスムージング(Smoothing)アトリビュートを使用して、ジッタをスムーズ化できます。
  • 新しいフィルタリング(Filtering)アトリビュートにより、突然の振幅変化の重大度を軽減できます。
  • 新しいフーリエ スケーリング(Fourier Scaling)オプションを使用して、振幅を誇張できます。

ノード パフォーマンスの強化

分解(Explode)フライト(Flight)ランダム(Random)シンメトリ(Symmetry)、およびトランスフォーム(Transform)ノードが最適化され、より速いパフォーマンスを達成します。

新しい MASH ネットワークを作成(Create MASH Network)オプション

MASH ネットワークの作成プロセスに既定の命名と配分を割り当てる、または各ネットワークの作成時に新しい名前に対して Maya プロンプトを強制することができるようになりました。詳細については、「MASH ネットワークを作成(Create MASH Network)」を参照してください。

タイプおよび SVG の最大三角形数

最大三角形数(Max Triangle Count)アトリビュートで、タイプ(Type)または SVG オブジェクトに含まれる三角形の最大数を設定できるようになりました。これにより、ポリゴン数の要件を満たすことができ、全体的にコントロールの幅が広がります。「タイプ ツール」を参照してください。

Maya と Adobe After Effects のタイムラインの互換性

Maya から After Effects への部分的なタイムラインの書き出しが、MayatoAE コマンドによってサポートされるようになりました。