ファクトリのプロパティ - リファレンス

ファクトリ レイアウトの設計や解析に役立つファクトリ オブジェクト プロパティがあります。[ファクトリのプロパティ]パレットは、[マテリアル フロー オブジェクト]と[ファクトリ アセット]の 2 つのタブで構成されます。

アクセス: [ファクトリ] タブ [ツール] パネルで[パレット]をクリックし、[ファクトリのプロパティ]をクリックします。

[マテリアル フロー オブジェクト]のプロパティ

新しいレイアウトを作成する前にこのプロパティをセットアップしておくと、後で編集にかかる時間を短縮することができます。既定値の設定については、「オプションの既定を変更する」を参照してください。

[搬送の既定値]

プロパティ 説明
[搬送タイプ] 製造プロセスで使用される搬送タイプのリスト。[追加]ボタンをクリックすると、別の搬送タイプを定義できます。
[搬送速度] ステーション間の搬送タイプのトラベルにおける速度。
[単位時間コスト] 計測単位ごとの搬送コスト。
[ロード時間] 製品を搬送に積み込むのに要する時間。
[アンロード時間] 製品を搬送から降ろすのに要する時間。
[方向性] パスにおけるマテリアル フローを示します。
[フロー タイプ] マテリアル フローまたは製品のフローが継続的か断続的かを指定します。
  • [継続的]: 搬送はモーター付きのコンベア システムのように、継続して流れます。
  • [断続的]: 搬送は、搬送手段に基づいて断続的に行われます。

[作業の既定値]

[作業タイプ] 製造プロセスで使用される作業タイプのリスト。[追加]ボタンをクリックすると、別の作業タイプを定義できます。
[処理時間] 1 つの完全なプロセス サイクルを完了するための作業に要する時間。
[セットアップ時間] 作業を行う設備のセットアップに要する時間。

[ステーションの既定値]

[識別子] ステーションにユーザが指定する一意の名前。

識別子に値が存在しないときにレイアウトを書き出すと、不明の識別子をすべて解決するよう求められます。

[セットアップ コスト レート] ステーションのセットアップに要する単位時間あたりのコスト。この値に、特定のジョブに対する作業のセットアップ時間を掛けます。結果のコストは、そのジョブに対して製品を製造するのかかる固定コストに集計されます。
[処理コスト レート] ステーションでの処理にかかる単位時間あたりのコスト。この値に、特定のジョブに対する作業の作業時間を掛けます。結果のコストは、そのジョブに対して製品を製造するのかかる固定コストに集計されます。
[稼働率] ステーションが作業可能である比率。この値は、このステーションの利用率の計算に使用されます。0 ~ 100 % までの値を指定できます。
[エネルギ消費率] 1 つのステーションにおける電力原単位(キロワット単位)。この値と、ステーションのジョブ処理時間を組み合わせることで、ステーションの消費電力がわかります。

[シフトの既定値]

[シフト時間] 1 回のシフトの時間数。
[シフト回数] 1 日に可能なシフトの回数。

[ジョブの既定値]

[単位時間生産目標] 単位時間あたりに生産されるパーツの数(既定では作業日単位)。
[パーツの数量] ジョブに対して生産されるパーツの総数。
[バッチ サイズ] トリップごとに搬送可能なパーツの総数。

たとえば、1 つのジョブで 100 個のパーツ([パーツの数量]の値)を生産するとします。フォークリフトを介して 4 つのジョブの生産品が搬送のパレットに配置可能だとします。この場合、バッチ サイズは 400 になります。

[ファクトリ アセット]のプロパティ

アセット プロパティは、アセットの作成時に定義します。アセットを配置する際に、[概要]または[プロジェクト]の設定は編集できません。ただし、[プロセス]、[画層]、および[カスタム]のプロパティは変更できます。

ツールバー

グループごとにアセット プロパティをアルファベット順に並べ替えます。
保存されていない変更をキャンセルします。
変更を保存し、配置したアセットを更新します。
新しいバリアントの値を入力します。
カスタマイズ可能なプロパティを編集します。

[画層]

選択したアセットの画層名です。複数の画層を定義している場合は、ドロップダウン メニューが表示され、画層の割り当てを簡単に切り替えることができます。ファクトリのプロパティを表示する際に複数のアセットを選択している場合は、このフィールドに[*VARIES*]が表示されます。

カスタム名

[ファクトリのプロパティ]パレットに表示される、カスタマイズされたファクトリ名を追加します。キー パラメータのカスタマイズについての詳細は、Inventor Factory ヘルプの「キー パラメータをカスタマイズする」を参照してください。

[モデル]

これらは、選択したモデルに定義されているパラメータ(長さ、幅、高さなど)です。バリアントが定義されている場合は、ドロップダウン リストにバリアントが表示されます。ブラウザで値を調整したり、 [更新]をクリックしてレイアウトの変更内容を確認することができます。事前定義のバリアントをオーバーライドするには、[バリアント制御パラメータを有効化]をクリックして、新しい値を入力します。

[概要]

次のプロパティは、配置済みのアセットで変更することはできません。

[タイトル] アセットのタイトル
[表題] アセットの主題
[作成者] アセットの作成者
[管理者] プロジェクトやワークグループの管理者
[会社] 会社名
[カテゴリ] アセットのカテゴリ
[キーワード] 特定のアセットを検索で識別するためのキーとなる用語
[コメント] 特定のアセットに関連する追加のコメント

[プロジェクト]

次のプロパティは、配置済みのアセットで変更することはできません。

[ファイル サブタイプ] ファイル タイプ(dwf や ipt など)
[部品番号] アセットの部品番号。空白のままにした場合は、ファイル名が部品番号に自動的に割り当てられます。
[ストック番号] アセットのストック番号
[説明] アセットの簡単な説明
[履歴番号] ファイルの履歴番号
[プロジェクト] プロジェクト名
[設計者] プロジェクトまたはモデルの設計者
[責任者] 承認する責任者
[コスト センター] アセットに適用するコスト センター
[見積費用] 部品表で使用するアセットのコスト、およびその他のコストの計算
[作成日] 今日の日付。別の日付を選択するには、カレンダーのアイコンをクリックします。
[ベンダー] サードパーティのアセットの場合、製造元またはサプライヤの名前
[Web リンク] ベンダーのリンク、その他の関連する Web サイトのアドレス

Process

[プロセス オブジェクト] 特定のアセットをシミュレーション オブジェクトとして指定するには、このチェック ボックスをオンにします。次に、オブジェクト タイプとして、[バッファ]、[プロセッサ]、または[ソース]を選択します。表示されるフィールドは、選択したオブジェクト タイプに応じて異なります。
[バッファ]

バッファは、プロセッサによって生成された項目を一時的に格納します。

[名前]: バッファの名前(例: storage1)

[容量]: バッファで格納できる項目数

[プロセッサ]

プロセッサは、ソースの材料またはパーツを受け取り、これらに対して処理を実行します。

[名前]: プロセッサの名前(例: 基準アセンブリ)

[説明]: プロセッサの説明

[障害間の平均時間]: プロセッサでのすべての処理において、障害が発生するまでの平均時間。たとえば、4400 hr の場合、プロセッサで障害が発生するまで平均 4400 時間、処理が行われることを示します。

[MTTR (平均修復時間)]: 障害が発生した後、プロセッサの修理に要する平均時間。たとえば、60 min の場合、修理に平均 60 分要することを示します。

[セットアップ コスト レート]: セットアップ時間で割ったセットアップ コスト

[処理コスト レート]: 処理時間で割った処理コスト

[稼働率]: プロセッサが稼働している時間の割合

[エネルギ消費率]: エネルギ単位ごとの処理項目数

[プロセッサの処理名]: 特定のプロセッサが一部をなす処理モデル全体の名前(例: エンジン アセンブリ)

[処理時間]: 選択した時間の単位での処理項目数

[セットアップ時間]: 処理を実行するプロセッサのセットアップの所要時間

[順次処理]: 表示されたシーケンスで処理を実行します。

[ソース]

ソースは、ファクトリのワークフローに入る原材料またはパーツです。

[名前]: ソースの名前(例: 金属棒)

[出力レート]: 選択した時間の単位でのソースから供給される項目数

[無限フィード]: 無限の供給に対応していることを示します。供給が限定されている場合は、空白のままにして、[パーツの総数]フィールドに値を入力します。

[パーツの総数]: 特定のソースで使用可能な項目数

[カスタマイズ可能]

次のプロパティは、アセットの作成者が作成するカスタマイズ可能なプロパティです。

[名前] プロパティ名
[ファクトリ名] カスタマイズされたファクトリ名です。ファクトリ名が割り当てられていない場合、既定で Inventor パラメータ名が使用されます。
[ファクトリ ツールチップ] パラメータ名の上にマウス カーソルを合わせたときに表示される、カスタマイズされたツールチップです。
[値] データ タイプに基づく値
[タイプ] データ タイプ
[カテゴリ] プロパティのカテゴリ

[アセット タグ]

次のプロパティは、アセットの識別子情報を格納します。
[アセット タグ] 配置したアセットとともに表示される自由形式のテキストです。インターネットリンクがサポートされています。フィールドにテキストを入力するか、省略記号(...)をクリックして、[アセット タグ]ウィンドウを開きます。
[追加アセット タグ] アセット情報に関する追加の自由形式のテキスト フィールドです。

[諸元]

次のプロパティは、アセットの識別子情報を格納します。
[諸元] 諸元には、アセットに関するその他の情報(タイプ、部品番号、フロー レートなど)を含めることができます。諸元は、アセットの作成時に追加されます。

パブリッシュしたアセットに割り当てることができる諸元は 1 つだけです。アセットにバリアントがある場合は、iLogic ルールを使用して、バリアントごとに諸元を作成できます。

[追加諸元] アセットの説明に関する追加の自由形式のテキスト フィールドです。