VRED のこのリリースの新機能と改善点について説明します。技術的な詳細やバグ修正に関する情報は、「2021.3 リリース ノート」を、Autodesk VRED 製品を確実に、かつ最大限に活用するには、「Autodesk VRED 2021 製品の動作環境」を参照してください。
詳細については、以下のカードをクリックしてください。
リバース Z バッファ: レンダリング時の Z 競合問題を軽減するために、リバース Z バッファが実装されました。
-edit_preferences
: 基本設定を使用して、Web インタフェースやその他の VRED Core パラメータを設定できるようになりました。UI が表示されない基本設定エディタを開き、VRED Core の基本設定ファイルを VRED Professional の基本設定ファイルに置き換えるには、VREDServerNode および VRED Core の -edit_preferences
パラメータを使用します。
ストリーム管理の改善: ストリーム管理を改善して、タッチ デバイスと全画面表示に対応できるようにするために、ネイティブ JPEG および H264 ストリームのコードをリファクタリングしました。H264 コーデックがインストールされていない場合は、エラーが表示されます。
GPU での OpenGL の静止画アンチエイリアシングの高速化: GPU の OpenGL で静止画のアンチエイリアシングを行うことで、大幅に高速化します。
OpenH264 コーデック: 公式の Cisco GitHub ページから入手可能な、H264 Web ストリーミングに必要な最新の Cisco OpenH264 v2.0.0、v2.1.0、v2.1.1 コーデックのサポートが追加されました。
プレゼンターとビューア: VRED Stream アプリの[コラボレーション]セクションにプレゼンター モードとビューア モードが追加されました。
Web インタフェースの再設計: Steam アプリのユーザ インタフェースが再設計されました。
[操作]: UV エディタの[投影]セクションにトライプラナー テクスチャ マニピュレータ([操作]ボタンを使用)が追加されました。
[Python のタイプ]: Python インタフェースで使用される次のタイプが、既定で Python ネームスペースに読み込まれるようになりました。
[フィット サイズ]: トライプラナー投影の[テクスチャ 2D を配置]セクションに、[フィット サイズ]オプションが追加されました。
[PDF]: Web エンジンに PDF を表示できるようになりました。
詳細については、以下のカードをクリックしてください。
SDK: OpenVR の SDK を 1.12.5 に、Oculus の SDK を 1.43.0 に更新しました
Qt: Qt をバージョン 5.15 に更新し、Chromium Engine 80 を追加しました
ドッキング可能なウィンドウ: ドッキング可能なモジュール ウィンドウの初期位置を改善しました
廃止予定の Python コマンド: Python マニュアルで deleteMaterials
と undeleteMaterials
に廃止のマークを付けました
有効期限の保護機能 VRED Go の有効期限の保護機能を改善しました。
Web インタフェースの解像度: Web インタフェースを使用して複数のユーザの解像度を修正するオプションを追加しました。
詳細については、以下のカードをクリックしてください。
QMC (準モンテカルロ サンプリング): レイトレーシングで乱数に QMC を使用するようになりました。
UV のコピーと貼り付け: 1 つのオブジェクトから UV をコピーし、別のオブジェクトに UV を貼り付けるオプションが追加されました。ジオメトリの頂点数が同じである場合に使用できます。シーングラフのコンテキスト メニューから、[編集] > [UV をコピー]または[編集] > [UV を貼り付け]を選択します。
Web インタフェースのユーザおよびパスワード: Web サーバのユーザとパスワードを設定できるようになりました。
Web 証明書: 自己署名入り Web 証明書を作成するためのサポートを追加しました。
HTTP 1.1: HTTP 1.1 が VRED と永続的に連携するようになりました。
ドキュメントの言語: [ヘルプ]メニューのオンライン ドキュメントに UI の言語設定が反映されるようになりました。したがって、VRED が日本語で表示されている場合は、オンライン ドキュメントも日本語で表示されます。
[ファイルを読み込み]ダイアログ: [ファイルを読み込み]ダイアログをクリーンアップし、ファイル形式をアプリケーション別に並べ替えました。
ストリームのターミナル メッセージ: デバイスがストリームから接続を解除されると、ターミナル メッセージが表示されます。
Web インタフェースのパスワード: 顧客は、Web インタフェース アクセスのパスワードを設定して、ユーザーのグループにアクセスを制限できるようになりました。
AMD システムの AVX2: AMD システムに AVX2 のサポートを追加しました。これにより、レイトレーシングの計算が高速化されます。
AI ノイズ除去ツールおよび GPU レイトレーシング: 改善し、既知の問題を修正しました。
以下に、VRED 2021 製品の新機能と機能強化を示します。
VRED Core: VRED Core 2021 は、Windows と Linux の両方で、CPU レイトレーシング、GPU レイトレーシング、および OpenGL コンテンツのストリーミングをサポートします。CPU レイトレーシングは、すべてのサポート対象ハードウェアですぐに使用できます。GPU レイトレーシングおよび OpenGL を使用するには、サポートされているグラフィックス カードを搭載した環境で、コマンドライン パラメータ -hide_gui
を指定して VRED Core を起動する必要があります。
VRED Go は、シーンとビューアを USB スティックに保存可能な単一の実行可能ファイルにパッケージ化し、ユーザがライセンスを持っていなくても、任意のマシンで表示できるようにします。VRED Go は AES-256 暗号化を使用しており、シーン データが抽出されることはありません。パスワードと組み合わせることにより、セキュリティがさらに高まります。
GPU レイトレーシング: ハードウェアを柔軟に選択できるようになりました。[レイトレーシング]ドロップダウンを使用して、CPU レイトレーシングと GPU レイトレーシングを簡単に切り替えることができます。NVIDIA ドライバ バージョン 441.66 以降が必要です。
Autodesk Drive スマート参照のサポート: 参照を含むプロジェクトを操作する場合は、任意の場所からコラボレーション作業を行うことができます。Autodesk Drive 上の共有フォルダに VPB をドラッグします。参照などの依存関係が自動的に検索され、プロジェクトとすべての参照ファイルがアップロードされます。ファイルが更新されると、更新が使用可能であることを示す通知がトリガされます。
スクリプト エディタの統合: [バリアント セット]モジュールの[スクリプト]タブ、および[基本設定]の[スクリプト]タブに、スクリプト エディタの機能を追加しました。
コンテンツのアダプティブ シェーディング: マテリアルごとにシェーディング レートを設定できます。この機能は、モアレ エフェクトが発生しやすい細かいパターンのマテリアルに便利です。これは微調整できます。特定のマテリアルを高品質でレンダリングするには、コンテンツのアダプティブ シェーディングを使用します。
getVariantSetPreview(name): getViewpointPreview
と同様に、(新しい Web インタフェースの)バリアント セット プレビューを base64 エンコード文字列として取得します。
VRED Design のサブサーフェス スキャッタリング: VRED Design のマテリアル エディタでこのオプションが使用できるようになりました。オブジェクトを透過し、そのサーフェスの下で散乱する光の効果をシミュレートします。半透明のプラスチック、大理石、スキン、リーフ、ワックス、ミルクなどのマテリアルのリアリスティック レンダリングに使用します。これらのタイプのマテリアルでは、すべての光がサーフェスで反射するわけではありません。一部は照らされているオブジェクトのサーフェスを貫通します。貫通した光はマテリアルによって吸収され、内部で散乱します。この散乱した光の一部は、サーフェスの外に放出され、カメラで確認できるようになります。
VRED Stream アプリ: レンダリングされたイメージのライブ ストリーミングを可能にするための改善機能として、このアプリを VRED アプリに追加しました。基本設定で Web インタフェースをアクティブにして、VRED アプリを起動したら、ブラウザで URL として localhost:8888 を指定してください。
Web ストリーミング: Web ストリーミングが有効または無効のいずれであるかを判断するには、[ストリームをアクティブ]を使用します。Web エンジンのフロントプレートを作成し、シーンプレート エディタで選択した状態で、アトリビュートの[プロパティ]セクションで Web コンテンツのストリーミングを有効にするには、[ストリームをアクティブ]をオンにします。ストリーミング Web コンテンツを無効にするには、[ストリームをアクティブ]をオフにします。
Python の Pause キー: Pause キーを使用して、Python インタプリタを中断します。たとえば、次のスクリプトを実行し、
for i in range (0, 10000):
print (i)
その後、Pause キーを押します。Python インタプリタを中断するかどうかを確認するダイアログ ボックスが表示されます。
新しいシーンをクリックした後に Python インタプリタを中断するかどうかを確認するメッセージ ダイアログ ボックスが表示されます。[いいえ]をクリックします。[はい]をクリックすると、VRED はクラッシュします。
VRED のインストールの高速化: 新しいオンデマンド インストール サービスのサポートが追加されたため、VRED のインストール時間が短縮されました。
イルミネーション モード名の変更: GPU レイトレーシングを追加して、次のオプション名をさらに正確な名前に変更しました。
ライト リンク セット: ライト リンク セットを削除すると、このセット内にのみ存在するすべてのライトに対してローカル ライトが非アクティブになります。
レンズ フレアのプロパティ: ライトに複数選択を使用する場合、レンズ フレアのプロパティを編集できるようになりました。
ゴースト ライン エディタ: ライト エディタで複数のゴースト ラインが選択されている場合、ゴースト ライン エディタは無効になります。
レンズ フレア ライン エディタ: ライト エディタで複数の光源が選択されている場合、レンズ フレア ライン エディタは無効になります。
レンズ フレア: ライト エディタで複数のライトが選択されている場合、レンズ フレアの要素は非表示になります。
カメラ ツリー内のライト ノード: ライトの作成中にライト エディタで[新しいライトを作成]オプションを使用すると、カメラ エディタのシーン ツリーにシーン ツリー ライト ノードが表示されるようになりました。
ゴースト ライン コントロール: ライト エディタで複数のゴースト ラインが選択されている場合、ゴースト ライン コントロールは無効になります。
ゴースト ライン エディタでの拡大および画面移動: ゴースト ライン エディタに[拡大]、[縮小]、[ビューに合わせる]、および画面移動を追加しました。ショートカットについては、「概要 - レンズ フレアと要素」を参照してください。
OptiX 7 を使用した VRED ノイズ除去ツール: オートデスクは OptiX 7 ノイズ除去ツールを使用するようになりました。Optix 7 は高速で、Maxwell NVIDIA GPU 以降で動作し、ドライバ バージョン 441.66 以降を必要とします。
オブジェクトベースの Python インタフェース: テキストの設定や色の変更などのさまざまな機能を実現するためのオブジェクトベース Python インタフェースを、注釈モジュールおよびライト エディタに追加しました。
たとえば、注釈を作成するには、vrAnnotationService.createAnnotation(name)
を使用します(vrdAnnotationNode
オブジェクトが返されます)。このオブジェクトに、文字、位置、サイズなどのプロパティを設定できるようになりました。Python V.2.0 のドキュメントを参照してください([ヘルプ] > [Python マニュアル])。
環境変数: VRED 固有の外部環境変数のリストをドキュメントに追加しました。これらの環境変数は、Python のドキュメント([ヘルプ] > [Python マニュアル])にも記載されています(目次の 2 番目のリンク)。
サブ参照マテリアルを結合: [ファイルを読み込み]モジュールの[ファイル固有のオプション]に[サブ参照マテリアルを結合]オプションを追加しました。このオプションは、CAD アセンブリおよび PLMXML ファイルを読み込むときに、重複するマテリアルの処理方法をコントロールする場合に使用します。無効にすると、重複マテリアルは結合されなくなります。複数のサブ参照ファイルで同じマテリアルが参照されている場合は、読み込み時にマテリアルが検出されるたびに、マテリアルの追加インスタンスが作成されます。このオプションは、既定でオンに設定されています。
VIVE Cosmos コントローラ: VIVE Cosmos コントローラがサポートされるようになりました。
アセット マネージャのアセットにサブサーフェス スキャタリングの例を追加しました。
Python のサポートを Python 3.7.4 にアップグレードしました
リリース 2021 において、Windows 7 のサポートを終了しました。