CNC マシンの場合、マシン定義には、NC データの実行時の物理的な CNC マシンの動きを記述するキネマティクスに関する情報が含まれます。キネマティクスを理解することは、正確なシミュレーションを実現し、信頼性の高い NC コードを生成する上で重要です。
キネマティクス ツリーは、マシンのコンポーネントとその関係を階層的に表示します。キネマティクス ツリーでの項目とその順序は、CNC マシンのタイプにより異なります。
キネマティクス ツリーで見ることができる項目:
フライス盤には通常、ヘッドとテーブルがあります。ヘッドには、フライス加工に使用する切削工具を保持し回転させるスピンドルが装備され、テーブルにはワークピースが保持されます。
旋盤には通常、旋盤加工に使用する固定工具を保持するターレットと、ワークピースを保持し回転させるスピンドルと、場合によってはサブスピンドルがあります。
複合旋盤加工機とは、旋盤でありながらフライス加工ができるマシンのことです。これらは通常、旋盤加工に使用する固定工具を保持するターレットと、ワークピースを保持し回転させるスピンドルと、場合によってはサブスピンドルがあります。複合旋盤加工機では、ターレットにライブ ツーリングを装備することができ、フライス加工に使用される回転切削工具を保持することができます。
ミルターン加工機とは、フライス加工機でありながら旋盤加工ができるマシンのことです。フライス盤と同様に、ミルターン加工機にもヘッドとテーブルがあります。ただし、ヘッドは旋盤加工に使用される固定工具を保持することができ、テーブルはワークピースを保持しスピンさせるために回転することができます。
マシンのキネマティックスの概念を説明するために、さまざまなタイプの CNC マシンのキネマティクス ツリー階層の例を以下に示します。
この例の場合は、次のようになります。
この例の場合は、次のようになります。
すべての回転はマシン ヘッドによって完了するため、マシンの構成はヘッド - ヘッドとして知られています。
この例の場合は、次のようになります。
すべての回転がテーブルによって完了するため、マシンの構成はテーブル - テーブルとして知られています。
この例の場合は、次のようになります。
マシン モデルを使用してシミュレーションするときに、マシンの項目のどのペアを干渉チェックに含めるか、または干渉チェックから除外するかを選択 することができます。多くの項目に対する干渉チェックを行うと、シミュレーション中の検証プロセスが遅くなる可能性があります。チェックから項目のペアを除外すると、それらのペアとの衝突は報告されません。