図面を作成すると、アクティブな製図規格が自動的に割り当てられます。アクティブな規格により、寸法、文字、線幅、ターミネータ、その他の図面注記やプロパティの書式設定に使用されるスタイルがコントロールされます。現在のドキュメントでスタイルを追加または編集できます。他の設計者がカスタム スタイルを使用できるようにする場合、そのスタイルをスタイル ライブラリに保存するか、図面テンプレートで適用します。
図面のオブジェクトはすべて、既定ではオブジェクト画層とオブジェクト スタイルの[規格に準拠]の設定を使用して設定されます。[規格に準拠]の設定は、[オブジェクトの既定スタイル]で設定されます。
[オブジェクトの既定スタイル]は、図面オブジェクトの個々のタイプを特定のスタイルと画層にマッピングします。標準スタイルで使用されている他のスタイルとは異なり、オブジェクトの既定スタイルは 1 つの規格につき 1 つだけです。
リボンの[注釈]タブの[スタイル]一覧には、図面で選択したオブジェクトの現在のスタイルが表示されます。既定では、オブジェクトでは[オブジェクト既定]で指定された[規格に準拠]オブジェクト スタイルが使用されます。選択したオブジェクトのスタイルを変更するには、[スタイル]一覧から別のスタイルを選択します。選択したオブジェクトの設定は、新しいスタイルに従って変更されます。
同じタイプのオブジェクトを複数選択し、それらがすべて同じスタイルで定義されている場合、[スタイル]一覧には、そのスタイル名が表示されます。新しいスタイルを選択すると、選択したオブジェクトすべてに影響します。
同じタイプのオブジェクトを複数選択し、それらが異なるスタイルで定義されている場合、[スタイル]一覧は空欄になります。一覧からスタイルを選択して、選択したオブジェクトをすべて 1 つのスタイルに再設定することができます。
寸法やバルーンなどの図面オブジェクトでは、指定に画層やオブジェクト スタイルを必要とする書式プロパティが多くあります。図面オブジェクトを作成するときの画層とオブジェクト スタイルの既定値は[規格に準拠]です。また、図面オブジェクトは、アクティブな標準スタイルの名前になります。Autodesk Inventor は、[規格に準拠]画層またはオブジェクト スタイルを使用してオブジェクトを評価し、その規格に関連付けられた画層やオブジェクト スタイルを検索します。
オブジェクト既定スタイルを変更すると、そのスタイルを参照するすべてのオブジェクトが、他のスタイルと同様、新しい設定に更新されます。
たとえば、アクティブな規格が MyStandard という図面で作業を行っているとします。MyStandard は MyObjectDefaults というオブジェクト既定スタイルを使用しています。MyObjectDefaults を編集して、バルーン オブジェクト用の既定の画層を MyBalloonLayer に変更します。すると、MyStandard を使用して作成され、[規格に準拠]に設定された画層を持つすべてのバルーンが、MyBalloonLayer を使用するように更新されます。
オブジェクトの既定スタイルの変更のコンセプトに基づくことで、標準スタイルを編集したり別のオブジェクトの既定スタイルを選択することができます。これにより、図面全体を更新することができます。その規格を参照するすべてのオブジェクトが更新され、新しいオブジェクト既定スタイルの設定が反映されます。
この方法は、A 社の規格画層スキームから B 社の規格画層スキームへ図面を再フォーマットする際に便利です。