メンテナンスを行う前に、Vault やライブラリに接続しているユーザがいないことを確認してください。メンテナンス中のときは、ユーザは Autodesk Vault Server へのアクセスがブロックされます(Autodesk Vault Collaboration および Professional では、ユーザが接続されている状態でのバックアップが可能です)。
Vault データのバックアップは必須です。次の方法を使用して、Vault のバックアップを取ることを推奨します。
Vault をバックアップする
付属のバックアップ リストア ユーティリティを使用して、Vault データをバックアップします。
Server Console を使用して、障害が発生した場合にサーバをリストアするために必要となるすべてのデータをバックアップします。サーバをバックアップすると、すべてのユーザがシステムへのアクセスからブロックされます。また、Server Console は、同サーバ上のすべての Vault のバックアップやリストアを行います。バックアップまたはリストアを行う場合、個々の Vault を選択する方法はありません。
バックアップ スケジュールを生成する
次のステップは、プロセスを自動化することです。以下の 2 つの一般的な方法があります。
ADMS Console のコマンド ライン オプションを使用して、バックアップ プロセスを自動化するスクリプトを作成できます。次のスクリプトは、既定の Autodesk Vault Server のインストールを想定しています。必要に応じて、バックアップ パスやインストール パスを編集します。
望ましく最も信頼性の高いバックアップの方法は、ADMS Console のバックアップ ツールをお使いのテープ バックアップ計画に統合することです。
Microsoft Windows Task Scheduler を使用してバックアップを自動化する
@ECHO OFFREM DELETE B AND CASCADE A BACKUP SUBDIRECTORIESRMDIR /Q /S "C:\Backup\Vault\B"REN "C:\Backup\Vault\A" "B"REM CREATE A NEW DIRECTORY FOR THE BACKUPMKDIR "C:\Backup\Vault\A\"REM START THE BACKUP PROCESS (THIS IS ONE LINE OF TEXT)"C:\Program Files\Autodesk\Data Management Server 2009\ADMS Console\Connectivity.ADMSConsole.exe" -Obackup -B"C:\Backup\Vault\A" -VUadministrator -VP[YourPassword] -S
Windows Vista のユーザ アカウント制御
ADMS Console を使用して自動バックアップのスケジュールを設定する場合は、管理者権限の確認プロンプトを表示せずにアプリケーションを実行できるよう Windows Vista のユーザ アカウント制御の設定を構成する必要があります。
[ローカル ポリシー]
[セキュリティ オプション]の順に展開します。 
テープのバックアップを作成する
テープ バックアップ システムを使用して Vault をバックアップするには、さまざまな方法があります。Server Console のバックアップ ツールを、お使いのテープ バックアップ計画と統合することをお勧めします。多くのシステムでは、テープ ジョブを実行する前後に、特定のスクリプトを実行できます。テープ バックアップ システムを使用して Vault をバックアップするには、同ジョブの前後で以下のスクリプトを使用します。
Vault データは、Autodesk Vault Server Console を使用してリストアするときに自動的にマイグレーションされます。コマンド ラインを使用してデータをリストアする場合は、リストアしてからデータを移行してください。
Autodesk Vault Server は、Microsoft が開発した iFilter と呼ばれる技術を利用します。iFilter は、ファイル内のプロパティ データのオープンと抽出方法に関する命令セットを含む、サーバ上に存在する小さなアプリケーションです。既定では、Autodesk Vault Server によりインストールされる iFilter はごくわずかであり、それ以外のものはオペレーティング システムに存在します。また、その他のファイル フォーマットに対応した、サード パーティ製の iFilter も存在します。iFilter を インターネットで検索すると、その他のソフトウェア開発会社が発表しているフィルタが見つかります。
全コンテンツ インデックスは、多くのさまざまなドキュメント タイプの実際のファイル コンテンツをインデックスする手段を提供します。たとえば、.dwg ファイル上の単純なテキストの読み取りや、Microsoft Word 文書内の特定ワードのオカレンスの検索を行えます。
既定では、全コンテンツ インデックスは有効になっていません。全コンテンツ インデックスは、Autodesk Vault Server 上の Vault 単位で有効にできます。
Autodesk Vault Server は、Vault のホストだけでなく、コンテンツ センター ライブラリもホストします。コンテンツ センター ライブラリの管理タスクを実行するには、Server Console を使用します。
コンテンツ センター ライブラリは、SQL Server データベース内にあります。データベースは、拡張子が MDF および LDF のファイルのペアで構成されます。これらのファイルは、両方で 1 つのライブラリを構成しているため、対にして保存する必要があります。
サーバに現在インストールされているコンテンツ センター ライブラリのリストが、Console に表示されます。[バックアップ]コマンドを使用して、サーバ上にある既存のライブラリのバックアップを作成することができます。一覧から管理するライブラリを選択します。
次のリストは、Autodesk Inventor 製品とともにインストールできるコンテンツを示しています。インストレーション ウィザードの[コンテンツ センター ライブラリを選択]ウィンドウでは、既定でインストールされるライブラリのチェック ボックスがオンになっています。
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ANSI 規格のコンテンツ |
ANSI の締結、軸部品、鋼鉄の形状など |
|---|---|
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DIN 規格のコンテンツ |
DIN の締結、軸部品、鋼鉄の形状など |
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GOST 規格のコンテンツ |
GOST の締結、軸部品、鋼鉄の形状など |
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ISO 規格コンテンツ |
ISO の締結、軸部品、鋼鉄の形状など |
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JIS および GB 規格コンテンツ |
JIS および GB の標準部品 - 締結、軸部品、鋼鉄の形状など |
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Feature Generator 規格のコンテンツ |
メートルおよびインペリアル単位による一般フィーチャ |
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その他規格のコンテンツ |
AFNOR、AS、BSI、CNS、CSN、GOST、IS、KS、PN、SFS、SS、STN、UNI の標準部品 |
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Parker 規格のコンテンツ |
Parker Hannifin が提供しているチューブとパイプ配管の標準コンテンツ(Autodesk Inventor Professional および Autodesk Professional Routed Systems のみ) |
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ルーティング システム規格のコンテンツ |
ケーブル&ハーネス、チューブ&パイプ パーツの標準コンテンツ(Autodesk Inventor Professional および Autodesk Professional Routed Systems のみ) |
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シート メタル規格のコンテンツ |
シート メタル パーツの標準コンテンツ |
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Mold Metric 規格のコンテンツ |
Metric Mold コンポーネントの標準コンテンツ |
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Mold Imperial 規格のコンテンツ |
Imperial Mold コンポーネントの標準コンテンツ |
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Mold Meusburger 規格のコンテンツ |
Mold Meusburger コンポーネントの標準コンテンツ |
読み取りと書き込みが可能な、または読み取り専用のコンテンツ センター ライブラリを作成できます。中央サーバからのコンテンツ センター ライブラリへとアクセスするローカルまたは Autodesk Inventor プロジェクトのいずれかで使用するために設定できます、
[ライブラリを作成]の順にクリックします。 ライブラリを削除すると、選択したライブラリがデータベース サーバからアタッチ解除され、データ ファイル(..mdf ファイルと.ldf)がハード ディスクから削除されます。ライブラリ内のすべてのデータは、恒久的に削除されます。
[ライブラリを削除]の順にクリックします。 [アタッチ]を使用して、コンピュータ上に既に存在する ..mdf ファイルと.ldf のデータ ファイルのペアから、サーバ上のコンテンツ センター ライブラリを利用できるようにします。
[ライブラリをアタッチ]の順にクリックします。 ライブラリをアタッチ解除すると、ADMS Console 内の利用可能なライブラリの一覧からコンテンツ センター ライブラリが削除されます。[アタッチ解除]では、データ ファイル(MDF および LDF)はサーバから削除されません。[アタッチ]コマンドを使用して、データファイルを再アタッチし、後で使用可能にすることができます。別の場所に手動でコピーしてバックアップしたり、別のマシンに移動したりすることもできます。
[ライブラリをアタッチ解除]の順にクリックします。 Autodesk Inventor でコンテンツ センター ライブラリを編集するには、Content Center Editor でなければなりません。
サーバ コンソールでコンテンツ センターの管理タスクを実行するには、コンテンツ センター管理者 でなければなりません。
既存のライブラリのマイグレーションを選択した場合は、[ライブラリをコピー]ダイアログが表示されます。[ライブラリをコピー]ダイアログに、マイグレーションが必要なカスタム ライブラリと標準ライブラリが一覧表示されます。標準コンテンツ ライブラリは、保存して新バージョンのデータ管理サーバで使用できるようマイグレーションすることも、削除することもできます。カスタム コンテンツ ライブラリは、保存して新バージョンのデータ管理サーバで使用できるようマイグレーションすることも、削除することも、新しいバージョンの Autodesk Inventor で使用できるようコピーすることもできます。既定では、すべてのライブラリは、保存して新しいバージョンの ADMS で使用できるようマイグレーションするよう設定され、カスタム ライブラリは、最新バージョンの Autodesk Inventor にコピーするよう設定されます。
[エクスポート]では、ADMS Console 内のライブラリ ファイル(..mdf ファイルとldf)のセットが指定の場所にコピーされます。同じマシンのフォルダを指定することも、ネットワーク上の場所を指定することもできます。
[ライブラリをエクスポート]の順にクリックします。 ライブラリ ファイルのコピー(MDF ファイルと LDF ファイルのペア)を、SQL Server の標準データ ファイル ディレクトリにインポートします。次に、アタッチ操作を行い SQL Server に登録して、コンテンツ センター ライブラリとして使用できるようにします。たとえば、[インポート]を使用することで、サード パーティが提供するライブラリ ファイルを、管理対象のコンテンツ センター ライブラリにコピーできます。
[ライブラリをインポート]の順にクリックします。 ライブラリを反転表示すると、当該ライブラリとそのデータ ファイルに関して高レベルの情報をメイン ペインに表示できます。
ライブラリのステータスを読み取り専用または読み取り、書き込みに変更するには、ブラウザでライブラリを右クリックし、[読み取り専用]を選択します。Autodesk Inventor によりインストールされた既定で読み取り専用のライブラリのステータスは変更できません。
1 つまたは複数のコンテンツ センター ライブラリの編集許可が必要な場合、ADMS Console で各ユーザ用に設定された Content Center Editor アカウントが必要となります。
コンテンツ センター ライブラリへの読み取り専用アクセス権のみを使用するユーザの場合、アカウントは必要ありません。
[管理]の順にクリックします。 メンテナンス プランを使用して、データベース サイズおよびトランザクション ログ ファイル サイズを小さく維持したり、データベースの不整合をチェックするなど、データベースが正常に動作することを確認するために必要なタスクのスケジュールを設定することができます。毎週 1 回以上、就業時間外にメンテナンス プランを実行することをお進めします。
接続ワークグループ環境では、SQL サーバごとにメンテナンス プランを設定する必要があります。
管理者タスクの一環として、メンテナンス プランが正常に実行されたことを定期的に確認する必要があります。
Vault Server の旧リリースにメンテナンス プランが設定されている場合は、このトピックの内容に基づいてメンテナンス プランの確認と更新を行ってください。
次の手順は、Vault Server (Express およびフル バージョンの SQL)と併用するすべてのバージョンの SQL に適用できます。対応データベース エンジンの完全なリストについては、製品の Readme ファイルを参照してください。

メンテナンス プランは、データベース サイズおよびトランザクション ログ ファイル サイズを小さく維持したり、データベースの不整合性をチェックするなど、データベースが正常に動作することを確認するために必要なタスクをスケジュール化するために使用できます。
SQL Standard/Enterprise 2008 および 2008 R2

同じ内容を表形式で示します。
|
論理名 |
初期サイズ(MB) |
自動拡張 |
|---|---|---|
|
KnowledgeVaultMaster |
最大 10 MB、拡張制限なし |
|
|
KnowledgeVaultMaster_log |
最大 10 %、拡張制限なし |
|
|
<Vault> |
最大 100 MB、拡張制限なし |
|
|
<Vault>_log |
500 |
最大 10 %、拡張制限なし |
|
<Custom_Library> |
最大 25 MB、拡張制限なし |
|
|
<Custom_Library>_log |
最大 10 %、拡張制限なし |
|
|
<Standard_Library> |
最大 25 MB、拡張制限なし |
|
|
<Standard_Library>_log |
最大 10 %、拡張制限なし |











Microsoft SQL Express では SQL Server Management Studio Express 内部でメンテナンス プランを作成できません。さらに、SQL 2008 では、SQL 2005 からセキュリティ モデルが変更されています。SQL メンテナンス プランを実行している OS (Windows)ユーザが SQL 内で sysadmin ロールを所有していることを確認する必要もあります。
コマンド プロンプトからの tempdb の変更
このセクションで前述したように、SQL Server Management Studio がインストールされていない場合、次の手順を実行することにより、コマンド プロンプトから tempdb データベースを変更することができます。
SQLCMD -E -S".\AutodeskVault" -Q "ALTER DATABASE [tempdb] SET COMPATIBILITY_LEVEL = 100"
SQLCMD -E -S ".\AutodeskVault" -Q "ALTER DATABASE [tempdb] MODIFY FILE ( NAME = N'tempdev', SIZE = 1024MB, FILEGROWTH = 100MB)"
SQLCMD -E -S ".\AutodeskVault" -Q "ALTER DATABASE [tempdb] MODIFY FILE ( NAME = N'templog', SIZE = 1024MB )"

SQLCMD -E -S ".\AutodeskVault" -Q " ALTER DATABASE [tempdb] ADD FILE ( NAME = N'tempdev_2', FILENAME = N'C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL10.AUTODESKVAULT\MSSQL\DATA\tempdev_2.ndf', SIZE = 1024MB, FILEGROWTH = 100MB)"

SQLCMD -E -S ".\AutodeskVault" -Q "ALTER DATABASE [tempdb] MODIFY FILE ( NAME = N'templog', SIZE = 2048MB )"

メンテナンス プラン
次のスクリプトをコピーし、新しいファイルに貼り付けてから、VaultMaintenance.bat というファイル名で保存します。
次の例では、C:¥ のルートで、Vault という名前のデータベースに対してバッチ ファイルを実行し、その結果をテキスト ファイルに出力します。
C:\VaultMaintenance.bat Vault > results.txt
REM This begins the maintenance plan.
@echo off
if "%1"=="" goto NOPARAM
set VAULTNAME=[%1]
set VAULTLOG=[%1_log]
@echo Setting %VAULTNAME% database compatibility to 100
sqlcmd -E -S ".\AutodeskVault" -Q "ALTER DATABASE %VAULTNAME% SET
COMPATIBILITY_LEVEL = 100"
@echo Setting %VAULTNAME% database recovery model to simple...
sqlcmd -E -S ".\AutodeskVault" -Q "ALTER DATABASE %VAULTNAME% SET RECOVERY
SIMPLE"
@echo Setting %VAULTNAME% database Autogrowth value...
sqlcmd -E -S ".\AutodeskVault" -Q "ALTER DATABASE %VAULTNAME% MODIFY FILE
(NAME=%VAULTNAME%, FILEGROWTH=100MB)"
@echo Setting %VAULTNAME% database Log filesize...
sqlcmd -E -S ".\AutodeskVault" -Q "ALTER DATABASE %VAULTNAME% MODIFY FILE ( NAME =
%VAULTLOG%, SIZE = 512000KB )"
@echo Setting %VAULTNAME% database Autoclose to false...
sqlcmd -E -S ".\AutodeskVault" -Q "ALTER DATABASE %VAULTNAME% SET AUTO_CLOSE OFF
WITH NO_WAIT"
@echo Reindexing %VAULTNAME% database...
sqlcmd -E -S ".\AutodeskVault" -Q "USE %VAULTNAME% DECLARE tableCursor CURSOR FOR
SELECT NAME FROM sysobjects WHERE xtype in('U') DECLARE @tableName nvarchar(128)
OPEN tableCursor FETCH NEXT FROM tableCursor INTO @tableName WHILE
@@FETCH_STATUS = 0 BEGIN DBCC DBREINDEX(@tableName, '') FETCH NEXT FROM
tableCursor INTO @tableName END CLOSE tableCursor DEALLOCATE tableCursor"
@echo Updating Statistics on %VAULTNAME% database...
sqlcmd -E -S ".\AutodeskVault" -Q "USE %VAULTNAME% Exec sp_MSForEachTable 'Update
Statistics ? WITH FULLSCAN'"
goto EXIT
:NOPARAM
echo [FAIL] Please indicate Vault database
pause
:EXIT
REM This ends the maintenance plan.